星屑さんの日記 「それはそれとしてやっぱり日程調整が一番のラスボス」

星屑
星屑日記

2026/05/14 21:29

[web全体で公開]
🤔 それはそれとしてやっぱり日程調整が一番のラスボス
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)TRPGにおいて、最も恐ろしい敵は何でしょうか。

手持ちの武器では迎撃できなさそうな神話生物や理不尽なSANチェックでしょうか。
いやいや、技能値80を何回も通してくれない出目の荒ぶるダイスだという人もいるでしょう。
それとも、KPが満面の笑みで差し出してくる「では全員、聞き耳を振ってください。」もしくはうーん、と唸った後に「と、とりあえず全員幸運振ってもらってもいいですか?」かもしれません。
もちろん、それらは十分に恐ろしいものです。探索者の命運を左右し、物語の空気を一瞬で変え、時に長く語り継がれる惨劇を生む。チャ=蛮族かと思うと突然の死刑執行人にジョブチェンジしてきます。昨今のゲームだってそんなお手軽にジョブチェンジしてこないぞと机を叩きたくなるなんてことはまぁ、ままあります。

しかし、残念ながらこれらは最強の敵とは言いづらいでしょう。なぜなら、卓が始まってしまえば、少なくともそれらとは戦えるから。逆説的に戦う事すら許されないものとは……?

そう。TRPGにおける真のラスボスとは、シナリオの黒幕でも、深淵より来たる旧支配者でも、正気度を削る禁断の知識でも、ルールブックやシナリオを一切確認せずにパワープレイを試みる貴方のお隣に座るマンチプレイヤーでもありません。


日程調整さんです。


私事ではありますが、体力のなさには割と自信があります。くそさこナメクジというとナメクジさんに謝罪会見の為会見場に集まっていただく必要が出てくる位にはまぁ体力がありません。
そうでなくとも私のお仕事は土日がお休みとは限らなかったりするのでお休みを合わせにくかったりもするのですが、そのお休みも大抵はぐっすり眠り込んで1日の大半を消費する形になります。残りの休みに平素お仕事で出来なかった書類整理や役所へのお届け等々を昇華し、夜にはPCの前でココアやコーヒーを両手で抱えてのみながら丸くなる……。
推定コアラもしくはナマケモノに最も近いとされる私ですから、卓に参加できる日もひと月にそう多い方ではないと自負しています。

私個人の背景で挙げるとだいたいこんな感じですが、仕事、学校、急な残業、家族の予定、確保されなかった睡眠時間、通院や冠婚葬祭、そして何より、ただ単純に「その日は疲れている」。まぁTRPGに限らずではありますが、これらはその中で解消しえる障害ではありません。現実の生活であり、個人の身体と社会的責任に根差している。だから、KPが「では全員、来週土曜の夜に集合です」と宣言したところで、そこに強制力はあまりありません。どれほど卓に参加したくても、現実がそれを許さないことは現実として在ります。しかも全員に。

誰か一人が予定を出さなければ止まる。誰か一人が返信を忘れれば止まる。誰か一人の予定が流動的なら止まる。誰か一人が「たぶん大丈夫です」と言ったまま確定しなければ止まる。止まる要素が満載ですね!
予定を出さない人が一人いるだけで卓は立たない。この一点において、日程調整は極めて冷酷な現実です。辛い。


加えて卓という仕様上真っ向からの向かい風になる要素が含まれています。これは長期卓にありがちですが、日程調整さんは基本的に卓の熱量を削ります。卓と卓の間が空けば、探索への熱量が、作中の情報が、臨場感が、それに比例して失われます。世のKPの10人中14人位がこう思っているはずです。体力とか時間とか度外視できるなら全部通しで終わらせてぇでござる……と。しかし、そうは問屋さんが卸しません。世知辛いですね。
従って次回を出来るだけ近いところでやろう……と日程調整を試みるわけですが、これは言い換えるならば既存の予定との間に摩擦を起こす行為です。何もなければよいですが、何かあった場合は「ごめんねその日はちょっと……」と恐る恐るおててをあげて自己申告をしなければなりません。その日が他の参加者の方が全員都合よく空いていた日だったりした時の心労たるや!自分一人の都合ですみません……すみません……となるわけです。こうして本編と関係ない所でメンタルダメージや疲労が積み重なっていきます。

しかもこの集約過程、大体一人に集中する可能性が高いです。大体はKPが担うことになりますね。それが一番効率よくできてしまうのも確かなので。とはいえ日程を取りまとめる側は、候補日を出し、全員の回答を確認し、未回答者に声をかけ、再調整し、場合によっては別候補を出すわけですが、未回答者に多い例としてまぁ参加できる日の候補が極端に少なかったり調整しづらい時間帯だったりすることも珍しくありません。つまり、他と全く合わない!!!とリスケを余儀なくされる事も珍しくはありません。その作業は地味ですが確実に精神的コストをガリガリと削っていきます。しかも、これは「やって当然」と見なされやすいです。憤懣やるかたない思いをされた方も読者の中にはいらっしゃる事でしょう。

そんな疲弊した空気が本編とは全く違う場所から起因して生まれ、なお日程が合わない状態が続くと、卓の温度は下がります。これは実質回避不可です。どれほど面白いシナリオでも、前回から一か月、二か月、三か月と空いてしまえば、記憶は薄れ、キャラクターの感情も鈍り、伏線は忘却の霧の彼方に。前回の緊張感も日常の中に薄れ失われてしまう。

そして厄介なことに、日程が空いたことによる熱量低下と、そもそもの参加意欲低下が外からは区別しにくいです。どんどん返事間隔が長くなり、なんかもういいかなぁ……みたいな空気を誰かしらから感じはじめ……その結果参加者の一人がある日突然返答がなくなったりするわけです。そうしてKPは「シナリオが面白くなかったのかな。それともキーパリングがうまくいってなくてつまらなかったのかな……」PL側も「なんか無理させてたのかな……」と思い悩み、場合によっては抜けた穴をカバーできる進行度合いではなく、進むも戻るも叶わない袋小路になり果てる……なんてことに。

とまぁここまで偏見に凝り固まった視点での推移を一例として挙げさせていただきましたが……此処まで行かないとしてもこれと似たようなことを経験された方はまぁ少なくはないのではないかと思います。


結局これを回避するために、特にオンテキセでは短いショートシナリオが卓の主流となりました。さくっと終わらせることで予定調整や、それに纏わるもろもろの負荷を避ける事が出来るというのはある意味非常に合理的であり、ニーズに合っていたからですね。ラスボスがいるなら回避すればいいじゃない!と。実際公開されているシナリオのうち、3=5時間程度を想定したショートシナリオが大半を占めます。ちょっと時間は盛りましたがまぁ1セッションか2セッションで終わるショートシナリオです。

実際にこれに関しては本当に良い面が沢山あります。セッションである以上、合う合わないはありますし……、合わない相手との長期卓って正直超しんどいですから。ですこなグループに招待して気心の知れた相手だけでロングセッションを行う方が間違いなく事故も少ない。あくまで遊びとして集まるんですから無駄なストレス溜めたくない。その試金石としてショートセッションをまず行い、その上で調整とかすればいいじゃない!はもうぐぅのねも出ない正論パンチです。やめて。ぐぅ以外の物が出ちゃうから。人望が無いだけじゃないとかいうのもやめてください。泣きますから。


とはいえ、上記のようなラスボスさんはその条件においてすら起りえますので……重傷を負いつつ、かつその予定もないのに何故先に心配してるのそういうの杞憂っていうんですよという内なるとげとげ言葉に吐血しながらも、どうすればいいのかは考えてみようと思います。




結論から言うと、完全な攻略法はありません。あ、ちょっと、石投げないで、蹴らないで……。




とはいえ、これは偽らざる事実です。なぜなら、日程調整は現実生活を相手にしているからです。どれほど仕組みを整えても、急な仕事や体調不良や家庭の事情は発生します。40℃超の熱を出し、血を吐きながら、折れた腕でセッションに参加します……となったらごめん気持ちはすっごい嬉しいけれどまず病院に行って?となりますでしょ?

そのうえで、ではせめて被害を減らす方法はあるでしょうか。これはあると思います。

1.予定提出の期限を決めること。

「行ける日を出してください」だけではかなりの確率で、行けるかも、もしくは行けるけど調整しないとなぁ。というような日は上がってきませんし、調整する意欲もわきません。人は期限のない依頼を後回しにする性質があります。だから、「何日までに予定を出してください」と明示した方がよいでしょう。出した人もいつまでも決まらないとイライラしちゃいますから。

2.未確定も回答として認めること。

回答しない、ではなく、この日は行ける可能性が高い、という見立ての日も含めて回答できる事。ここの予定表はそういう意味ではよく出来ていますよね。とりあえずいけるかも、の日も予定表で入力できるのを見て、私これすげー!ってテンションが上がったのを覚えています。

3.次回日程は可能ならセッション終了時に決めること。

次回は何時にします。もしくはいつにしますか!をセッションの盛り上がっているタイミングで言えるのは結構重要な気がします。結局一番熱量があるタイミングですし、人は中途半端に終わっているものを終わらせたいという心理的欲求を抱える生き物です。ですので割とこれは有効。

4.長期卓では「開催頻度の合意」を先に取ること。

どれくらいの頻度で卓をするのか、週一なのか、月一なのか……。これと三つ目の相談を織り交ぜるのが割と重要だと思っています。例えば週一に開催することは確定としてあらかじめ伝えた上で、追加で合いそうな日があってそれに合意を取れたなら、そこで追加でセッションする、というような。最低限の頻度と日程を決めてあげる事はかなり予定形成に有難いので……これは割と大事だと思っています。また、長期卓慣れされている方はセッション自体を日常のルーチンに組み込んで無理なく行われている方が多い印象を受けます。他の予定を動かしてセッションを入れる、というよりもそもそも予定の一つとしてセッションの時間をあらかじめ生活の一部として設けておくことでだいぶ”無理しない”が現実的になります。

5.日程調整の責任を透明化すること。

出来れば最初に総合時間の目安を提示してからあくまで目安ということを踏まえつつ持ち回りでこの回はこの人が決める……みたいにした方が理想ではあるのだろうなと思います。基本的にはKPがそれを行う事が多いのですが、出来れば多少なりともその負担はまわりで軽減してあげてもいいんじゃないかな……。卓の準備自体はKPしかできないので……。

そして最後、卓の優先順位を正直に扱うこと。

これは正直書くか悩みましたが、私的な経験上かなり大きかったので賛否両論だろうなとは思いつつ……極論ですが、趣味なのだから生活の全てを犠牲にして参加する必要はありません。しかしながら参加すると決めたならその卓は少なくとも他者の時間を使う共同予定である、という点も考慮しなければなりません。であるなら、それが”貴方”にとってどれだけの優先度を持つのか、は伝えておく方が良いかもしれません。大体のKPやPLはこれを肌感覚で感じ取っていたりするのですが、「あー……この人もしかしてわりと軽くこの卓扱ってるなぁ」と邪推するよりは、優先順位が低いなら低いと伝えて頂けた方が実質ダメージは少なかったりしますしそれを前提に頻度や形式を調整する事も出来ます。


こうまでして、ラスボスさんにはやっと対等で戦いを挑めます。



今回は自省も兼ねてこのような記事をこねくり回していますが、どうすればよいか先人の知恵お待ちしております。
本当何時も時間管理のみならず、日程調整をしてくださる皆様には感謝の念が絶えません。




まぁ何が言いたいかと言いますと………

CPとか長期卓やりたいなぁ……。
いいね! いいね!9

レスポンス

レスポンスはありません。

コメントを書く

コメント欄:(最大1000文字)

※投稿するにはログインが必要です。