司さんの日記 「【放浪者紀行】第一篇|記録 05」

司
司日記

2026/10/10 19:14

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😶 【放浪者紀行】第一篇|記録 05
世の中、待っていれば向こうからやってくるものもございます。
春の便りに、借金取り。それから、時には見知らぬ男からのお誘いなんてものも。

とある年頃の娘さん、初対面の男に声をかけられたそうで。

「お嬢さん、ごいっしょにお食事でもいかがですか」

娘さん、驚いております。
何しろ、そんなことを言われたのは十年ぶり。いや、ひょっとすると初めてかもしれない。

「まあ、どうしましょう。知らない殿方にすぐに気を許すなんて、はしたないかしら」

少し考えて、娘さん。

「では、明日まで考えてお返事いたします」

「それは結構。ところで、お嬢さん」

「はい?」

「明日では腹が持ちません」

もったいぶったつもりが、お誘いは今日のお昼ごはん。
遠くの薔薇より近くの蒲公英、とばかりに、男は身近な別の娘を誘って行ってしまった。

機会というものは、存外、こちらの返事を待ってくれないものでございます。



さてさて、『他生の縁』もいよいよ後半戦。

旅人たちが自ら選んだ、宿場町でのもう一日。
ADDITIONAL DAYの始まりでございます。

どうやら三名とも、ここへ来て物語への関心はますます高まっている様子。
相談や打ち合わせの場では、なかなか鋭いかもしれない推測も飛び交っていますが……。

一方で、いざ誰かに話を聞く、何かを確かめるとなると、いまだ迷いもあるようです。

もちろん、考えることも、慎重であることも大切です。

ただ、世界というものは、こちらの胸中を汲み取って動いてくれるわけではありません。
どれほど思いを巡らせて、薔薇の色を吟味していても、選ばなければ、機を逃してしまうこともありましょう。

そんな旅人たちですが、プレイヤーAが、酒場の女将へ質問を投げかけます。

ノンデリと称されるだけあって、外堀を埋めずに、まっすぐな問い。
ふわりと舞い上がった蒲公英の綿毛が、女将の心へ届いたようです。

女将を相手に込み入った話をするのは、これで二度目。
まだ互いをよく知らなかった頃には話せなかったことも、今では尋ねれば教えてもらえる。
そんな間柄に育っていたようです。

ここへ来て一気に流れを取り戻すかのように、物語の核心に近づく話が出てまいりました。

町の人々が知る過去と、旅人たちが思い描く真相。その間には、まだ何かがありそうです。

残された時間で、彼らの綿毛はどこまで飛んでいけるのでしょうか。

記録日:2026-10-03
記録者:liberbook
本文文字数:960字(改行除外)
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