一匹の死んだヌタウナギ(X連携)さんの日記 「映画を観てきたぞい(ネタバレ注意報)」

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一匹の死んだヌタウナギ(X連携)
一匹の死んだヌタウナギ(X連携)日記
2023/05/09 21:55[web全体で公開]
😶 映画を観てきたぞい(ネタバレ注意報)
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)どうもこんばんは
今回は全くTRPGに関係ない話をします一匹の死んだヌタウナギです。

何故関係ない話と言ったかというと、一応今まで無理矢理にでもTRPGに繋げようみたいな努力の痕跡はあるじゃない?おいらw
でもそれすら関係なくやるぜ!っていうお気持ち表明なわけです。
今回は題名通り映画を観てきたぜってお話だからね

その映画とは「ゆきゆきて神軍」じゃなくて「妖怪の孫」でもなくて「精神0」でもなくて(でも前作の「精神」は良い映画よ)
「EO」でも「TAR」でも「セールス・ガールの考現学」でも「私、オルガ・ヘプナロヴァー」でも無くて

「聖地には蜘蛛が巣を張る」
でございます。
ネタバレあり
というか概要説明とか、物語がどう展開したかとかは話すつもりはないけど、日記読む人は既に観たという前提で話すつもりなのでよろしくお願いします
つまり話ついていけなくても知らんぞってこと
あとコミュニティで書き込まないのは万人受けするオススメとも言えないし、好き勝手に話せないかなって思ってね


さていきましょう!
まず余韻は薄いかな
隠して匂わせると言ったメタファーみたいなのは無くてド直球で社会の不条理を映しているので、そういう意味での後味はスッキリ
それでも地球は回るし不条理は存在し続けて何も変わらないという事実を突きつけられる
そんなミソジニー社会をどストレートに描こうとしている

息子は将来どうなったのであろうか?
そして絨毯に横たわり笑顔を見せる娘はそれが常識である世界で生きており無邪気にそれを受け入れて生きていくのだろうか?

さて題名について考えよう
蜘蛛はいったい誰だったのだろうか?
作中で「蜘蛛殺し」と言及されるわけで娼婦が蜘蛛を意味するのは間違いない
だが、これはダブルミーニング、いやトリプルミーニング以上かも知れない

娼婦を捉えて巣(自宅)に引き込み殺人を行うサイードのことかもしれないし
殺人は悪であるが、結局は上位者の判断でどうにでもできることかもしれないし
ミソジニーを是とする風潮かもしれないし
最後の最後で手のひら返しをする軍部なのかもしれない
蜘蛛を悪の象徴とするなら全て正義の皮を被った悪なのだろう

ここで蜘蛛殺しのサイードについて注目したい
彼は主人公のラヒミ以上に詳しく心理描写が描かれている
彼は元軍人であり英雄になることを求めていた
戦死、または不具になることで他者に誇れる何かを希求していた
とどのつまり殉教者となりたかった信仰深い男であった
しかしなんの因果か怪我も何もなく戦争を生き残り、そのことが常に自分を苛むようになる
おそらく太平洋戦争後に帰還兵が日本に続々戻って来た際にも似たような心境になった帰還兵がいたかもしれないね
戦って生き残ったのではなく、臆病で逃げ帰って来たと思われるのではないか?みたいにね
だから彼にとって蜘蛛殺しは正義の実行であり、役立たずの臆病者と思われないために己の溜飲を下げる一種の儀式めいた部分がある
彼の礼拝シーンは多数あり、自己否定の払拭を信仰と絡めていたのは紛れもないだろう
せめて殉教者として死にたい
その気持ちは家族や自己の命すら越えて裁判で精神異常を否定するほどに膨れ上がっていた
彼は英雄になりたかったのだ
サイード本人がそうだと思えば周りからなんと言われようと殉教者であり胸を張って死んでいけたかもしれない
それだけ前半のサイードの目は切実で切迫した男の目だった

だがこの映画は残酷だ
最後の最後でサイードは殉教者から普通の人間に堕ちてしまう
退役軍人会とか検事とかまるまる揃ってミソジニーだし、ほぼほぼ全員サイードの味方
死刑が決まってもサイード脱出の手筈まで整えてしまう
それを知ったときに初めてサイードは笑顔を出す
受け入れてくれる人がいたのだと
嘘の鞭打ちのときの笑顔と言ったらない
そこには殉教者の切迫した顔ではなく
安全で安心なのがわかりきってるおどけてだらしない初老の男でしかないのだ
サイードはそんな腑抜けた状態で軍部の手のひら返しを行い逃亡できずに死刑が執行される
所詮彼も上位者の意思の下でいかようにでも出来る存在でしかなかったのだろう

今思ったんだけど、サイードはあの場面で死んでこそ役に立つって軍部は思ったのかもね
第二、第三の蜘蛛殺しが現れたって構わない
英雄になればいいじゃないか
でも死刑囚が逃げたというなら、それはこっちの汚点になるからしっかり死刑は執行しよう
ってね

さてここまでがある程度の感想
深く考えればサイードの女性観とか、行動の杜撰さ(ヒース・レジャーやアンソニー・ホプキンスのようなキャラは実際にはいないからな!)サイードの奥さんが普通に現実主義的考えしてるから理想主義で強迫観念に苛まれてるサイードのことがわからなくなってるとか色々あるけど一旦はここら辺で

他にも
「あの娼婦強かったなぁ〜!良いキャラしてるわ!」
とか
「ラヒミ!お前彼とくっつかんのかい!!パプリカの千葉敦子だってくっついてんねんぞ!!」
とか
あるけども、作品の感想はこれにておしまい


あ!最後に!!!
多分どんなレビューでも出てこないだろうから言っておくけど音楽は非常にいいぞ!!
地味に染み入るし迫力ある
雰囲気でてるのでかなり良い
サスペンス系のTRPGやるなら絶対使えると思う(まぁサントラなんかでないだろうけどなw)

以上!「聖地には蜘蛛が巣を張る」でした!
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