温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記 page.8

温森おかゆ(まんじゅう)さんが書いた日記の一覧を閲覧できます。

日記一覧

温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/16 18:08

[web全体で公開]
😶 シナリオのリドル(謎解き)について
 最近、リドル(謎解き)が含まれた自作シナリオを回したのだが、そこそこ好感触だったようで胸をなでおろしている。
 言ってしまうと私は正直、謎解きはやるのも作るのもニガテな部類である。
 ではなぜ自分のシナリオに含めたという話ではあるのだが、ちょっとしたスパイスとして「味付け」がしたかっただけである。そう言った味付けがしたいのなら、軽いリドルは効果的な手法の一つになり得る。
 ……だが、これにもある程度、落とし穴が存在している。
「PLのリアルアイデア、リアル知識に期待したリドルを作ったら見事にグダグダだった」とか。「難しいリドルを入れておいたらPLが考え込んで進まない」とか。こうまでなってしまうとGM側もPL側も多少ストレスを生じかねない。
 こういった事故は、残念ながら多く聞く。
 そう言う際にGM側からできる場当たり的対処は「PLに何が分からないか詳しく聞いて答えられる限り答える」「最悪リドルの特大ヒントまで言うつもりでぶっちゃける」である。
 ……そんなことをしなくても済むようにする方法はいくつかある。シナリオにリドルを組み込む段階で、心得ておいた方が良いノウハウは、すでに先達がまとめてくれているのだ。では以下でいくつかご紹介しよう。

〇リドルのヒントは1から100までシナリオに組み込むつもりで
 どうせ入れるのなら、なるべく難しいリドルを入れてPLに沢山悩んでほしい……という気持ちは分かるがこれが事故のもとである。
「PLはGMが思っているほどGMが持っている情報を知らないし、シナリオ内で手に入る情報しか知らない前提で居た方が良い」のだ。
 例えば有名な童話を元にした謎解きを入れるにしたって、その童話を知っているのはGMだけである、という可能性を考えた方が良いということだ。「PLのリアルINT、リアルアイデアに頼るな」というのはよく言われる警告である。「これくらい知っているだろう」は間違いだ。それくらい本来なら知っていても、あろうことかその時だけすっかり忘れていた、ということは往々にして有り得る事態である。
 要するに、リドルをシナリオに組み込むのなら、そのリドルを解くために必要な「最低限の教養」の一つに至るまで、シナリオ内で入手できる情報に入れておくのがよい。技能を使って手に入れられる情報であれば、それ自体がシナリオの味付けの一つになり得るだろうし、謎解きひとつでグダグダするよりかは良いはずである。

〇捻くれたリドルは上級者向け
 私は自作シナリオで、単純に証言から矛盾したことを発言している人物を導き出すリドルを入れていたのだが、それでも「嘘つきのパラドックス」はあるか、と聞かれた。証言者に質問ができない仕組みになっている、という描写を入れたから、そんな質問は出ないだろうと思っていたのだが、それでも疑われることはあるものだ。
 嘘つきのパラドックスと言うのは、要するに、「私は嘘つきである」という発言はウソかまことか、と考えた時に、発言者本人が告げた「嘘つきである」という言及が果たして嘘なのか、本当なのか、が曖昧になってしまうというものだ。若干哲学的である。
 嘘つきのパラドックスを利用したリドルなら、有名なものに「天国の門と地獄の門」の問題がある。
「天使は本当のことしか言わない。悪魔は嘘しか言わない。
あなたの前には、ふたつ門がある。
どちらかが天国に繋がる門で、どちらかが地獄に繋がる門のようだ。
門の前には天使が一人ずつ門番をしている様子だが、一人は天使の恰好をした悪魔だという。
あなたはどちらか一方に、一度だけ質問できる。
門番はその質問に、「はい」か「いいえ」でしか返事をしない。
天国の門に確実にたどり着くには、果たしてどのような質問をすればよいか」
というものだ。
 これの回答は、門番が番をしている門を指定して「私が『これは天国に繋がる門ですか?』と聞いたら、あなたは『はい』と答えますか?」と言うものである。
 それに対する答えが「はい」なら、天国の門であり、「いいえ」なら、地獄の門である。
 悪魔は嘘しか言わないので、地獄の門を「これは天国に繋がる門ですか」と聞かれたならば必ず「はい」と答える。
 そこで先ほどの言葉である。「『これは天国に繋がる門ですか?』と聞いたら、あなたは『はい』と答えますか?」と聞かれた場合、正直に答えるならここは「はい」とどちらも答えるわけだが、「悪魔は嘘をつかなければならない」という前提が存在する。つまり悪魔はここで「あなたは『はい』と答えますか?」という質問に「いいえ」と答えなければならなくなるため、パラドックスを利用して事実を聞き出せるという、なんとも捻くれた問題である。
 ……まあこのリドルも考えようによっては「ウソを『相手にとって不利益になるような発言』と捉えるなら、とうぜん悪魔の頭がよければ『はい』と答えるだろう」……などというまたまた捻くれた見方もできるわけなので、シナリオにパラドックスを利用したリドルはあまり向かない、と私は考えている。

 多角的な見方ができるリドルを組み込みたいのなら、シナリオ内の情報で、多角的な見方を一点に絞らせる工夫が必要になってくる。「前提として……とする」という情報をどこかに入れておくのである。
 上記の問題を出すのであれば、「悪魔は頭が良いわけではない。聞かれた質問には必ず『ウソ』で答える」という明確なヒントを出しておくと親切であろう。
 まあ、リドルに対してひねくれた見方をしはじめたら、いくらでもリドルの「回答が必ず存在する謎解き」としての前提を覆してしまえるわけだから、ここは単純にぶっちゃけが必要なところでもあるだろう。


 ここまで述べ連ねてきたが「要するにシナリオに大ヒントを入れろってことかよ」と苦い顔をしたくなったことだろう。大いに共感する。せっかくリドルを楽しんでもらいたくて入れているのに、すぐに解けてしまうようなヒントを入れるのはナンセンス、と思う気持ちも分かる。元も子もない話だが、大きなヒントをシナリオ製作段階で組み込まなくてもなんとかできるので、必ずしも従う必要はない。
 なにせ答えを知っているGMが卓に座っているのだから、いかようにも出来る。
「PLはGMが思ったほど、GMの頭の中は読んでくれない」ということは、シナリオでリドルを入れる際に心得ていて損はない。リドルが解けないまま時間だけが迫って雰囲気が腐っていくのは、誰しも不本意であろうから、リドルを出すときに最終手段として「ぶっちゃける」というカードがあるよ、ということが言いたいのである。
 厳しいリドルを入れても、心は緩く楽しむことが大切だと思う。
いいね! 14
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/15 19:22

[web全体で公開]
😶 オフセ天下繚乱【ロシアから来た魔女ー復活、金色大明王!ー】
 題名からして「なんて?」と思った人は大変すばらしい。きっと天下繚乱を楽しめる素質がある(妄言
 奥州藤原の17万の黄金、切支丹の隠れ里に辿り着いたイエス・キリスト、まあなんかそんな感じ。
 私はGMの語るそれらのお話を聞きながら、爆笑していた。まあこんな世迷言はいっそ真面目にネタにするくらいが一番楽しいものだ。
 さて、では何やらキャラクターレコードシートに「SNSなどで感想を発信した」の欄があるので、今回も感想をここにつらつら記していくこととする。

 私自身天下繚乱は名前と「トンチキ江戸時代」くらいしか情報を知らない程度の知識量で、コンベンションでクイックスタートキャラクターでプレイした。まあ説明するほども知らないのでとりあえず「なんか江戸時代がえらい時代になってるんで悪意のカタマリみたいな奴らに対抗するために“英傑”とかいうヒーロー(プレイヤーキャラクター)が集結して大体上記のようなトンチキ世界史で戦う」……みたいなものなのではないだろうか。知らんけど。
 江戸時代なのに未来からの転生者やら合法ロリの天狗やら、大きな秘密を持つ妖魔ホイホイのキリシタンとか(PC)ロシアからわざわざ来日した魔女とかローブを来た謎の魔術師のおじいさんとか出てくるから、世界観の滅茶苦茶さはお察しと言える。

PC1 未来から江戸時代ごろに“転生”してきた二刀流の剣客
唯一のアタッカーのため今回のMVPは文句なしで彼。
奪われた幼馴染のヒロインを取り戻すために旅に出た道すがら、かつて一宿一飯の恩を受けたPC2と出会い、目的の一致から協力することに。
エンディングでは諸国武者修行に出かけるが、救った幼馴染のヒロインが決死の覚悟でついて来たため、悩んだ末ともに旅に出る決意をした。

PC2 大きな秘密と使命を背負うキリシタン
弘前(ひろさき)藩の山村、蛇毘出(だびで)村にお住いの第一村人にして、最終村人。オープニングで村を焼かれたので、復讐のために魔女を追う。
昔から人の傷を癒す力を持ち、強力な補助の能力が使える。そのせいか、昔から奇妙なものに出会っては奇妙な目に遭いがちな「妖魔ホイホイ」。

PC3 テンションがおかしい合法ロリ天狗 PL:温森おかゆ
弘前藩に住まう天狗。昔、悪者との戦いの末に重傷を負った際にPC2にすくわれてから、PC2に懐き、たまに「PC2で遊びに」山村まで人の姿で降りてくる合法ロリ。世界観の説明を何も読んでいないから、普通天狗は里に下りないですとか言われても明後日を向いておくことにする。許せ。
村を焼かれたPC2が呆然としていたので首根っこ掴んで魔女を探す旅に出る。天狗として世界の均衡を守るという使命と、PC2への個人的愛着のために最後までタンカーとして共に戦い続けた。
え? 道中? 天狗が一番トンチキだったに決まっているじゃないですか。
エンディングではPC1のヒロインと同じような押しかけ女房ぶりを発揮し、故郷を失い旅に出るPC2を「なかまになりたそうに こちらを見ている!」で口説き落として一緒に諸国漫遊の旅に出ていった。
いいね! 9
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/14 12:44

[web全体で公開]
😶 TRPGの反面教師まとめと教師まとめの紹介
 今回は、TRPGという困難極まりないコミュニケーションと人間関係の不可欠なゲームにおいて、なるべくなら上手く馴染みたいという皆さまにおすすめの、先達が割と真剣に積み重ねてきたTRPG関連の知識の集積地をご紹介しようと思う。
 先に断っておくが、多くは結論ではなく反面教師的な内容や議論で占められるため、これらを眺める際は「自分の考えを持って」見るべき内容であることは注意していただきたい。
 人によって千差万別の答えがあるコミュニケーションのゲーム。一つの結論をノウハウとして置いておくよりも、議論のまとめとして集積することを選んだ先人の慧眼には全く恐れ入るばかりである。

◆ムギャオーの叫び声 困ったちゃんのまとめ
https://w.atwiki.jp/kt108stars/
 正直な話、ここに集められているのは珠玉の「ダメ人間」である。TRPGを知らない人までもが「ダメ人間のサンプル」としてこのサイトを閲覧するほどひどい内容のものばかりで、中には吐き気を催す邪悪も存在している。
 なので、安易にお勧めはできない。ただし、いざここに記されているようなダメなプレイングに遭遇した時、うまく切り抜けられるようなノウハウが得られる可能性は十分にある。選べば面白い内容のものもあるため、勇気と怖いもの見たさと興味があれば、一度開いてみても良いだろう。

◆TRPGプレイング技術交換スレまとめ プレまと
https://trpgpulemato.wixsite.com/index
「プレまと」と検索すれば出てくるこちらは、題名の通り、掲示板の住民がTRPGのプレイングについて様々な議論を行った内容をまとめたものである。
 上記の困ったちゃんに対する対策なども紹介されているが、それよりはTRPGをやるにあたって必要なノウハウの共有を目指したものであり、上のサイトよりはお勧めしやすいしためにもなる。
いいね! 13
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/13 00:01

[web全体で公開]
😶 信頼を積み重ねるゲーム
 私は、TRPGに至っては「信頼を積み重ね、守っていくゲーム」だと少々小難しく思っている節がある。
 TRPGにおいて重要視されるのは、人と人との意思共有、対話、“コミュニケーション”である。“コミュニケーション”という手段が、人と人の間の「信頼」を形作っていくと私は考える。それならば、TRPGはつまり、長い目で見るならば、「人と人との信頼を構築するコミュニケーションを繰り返すゲーム」という私の考えも、あながち間違いではないのではないだろうか。

 たとえば、個人のプレイングスタイルや同卓者への心配りと言った一つ一つの言動、“コミュニケーション”が、セッションの中で仲間同士の結束や、「信頼」感をゆっくりと育んでいく。その感覚は、TRPGをプレイする読者諸氏ならお分かりなのではなかろうか。もっと簡単に言うと、共にセッションを終えて、「楽しかった。また遊びましょう」と言われるとか、「お友達になってください」と申請を頂く。そんなようなことである。

 TRPGを嗜む人の間には「繰り返し同卓し、互いのやり方や人となりを見知った仲のプレイヤー」を広義的に「身内」と言い表すこともある。オンラインセッションの場でもこの意味の言葉は時折見られ、信頼関係を構築したTRPGプレイヤー同士が個人的につながり、好んで繰り返しTRPGセッションを行うことは珍しくない。
 この「身内」の状態は、上で述べたようにTRPGでの“コミュニケーション”で互いの「信頼」を積み重ねた末にできる特別な縁である。ありていに言うと、玉石混交の初見同士が集まる通常の応募形式よりも、1度2度同じ卓を囲んで互いに信頼できると感じた相手と卓を囲んだ方が安定して楽しめるからという理由でそう言った縁が結ばれることが多く、そこにはそれほど深い意味はないのだが。
 ある程度の土台があるからこそ、少々扱いづらく感じてしまうような特殊な設定や、キャラクター、舞台の世界観などを提示しても「この人なら」とそれまで積み重ねた信頼で許容してもらうことだってあり得る。それは当人が、ゲームの経験とは別に相手と築いてきた親密度と信頼関係の報酬である。

 だが、これも決して一筋縄で成り立つ幸運ではない。有名企業の不祥事、有名人のスキャンダルにも見るように、人から得た信頼と言うものは、その後の過ちひとつでカンタンに崩壊してしまうことは皆様もご存じであろう。
 私は日記の冒頭にて「信頼を積み重ね、『守っていく』ゲーム」と言った。いくら信頼を上から積み上げようが、片端から壊していくようなことをしていては続かない。信頼とは砂上の城のようなものである。
 親しき仲にも礼儀あり。いくら親しくなったと感じる仲でも、人間は至って薄情なものと思った方が良いのだ。誰一人として心を共有できる相手などいない。だからこそ、人は関係を守るため、信頼を地道に積み重ね続けなくてはならないのではないか。

 その点に関しては、TRPGにおいても同じだ。
 初心忘れるべからず──と言うし、私は相手と初めて出会った時の緊張や不安をたまには思い出して、セッション中にもこまめに「このようなシーンがしたいのだが可能だろうか」「このキャラクターはこのようなものなのだが、PLとしてはこのような対処をすることで不快にならないようにフォローするつもりだ」などコンセンサスを欠かさないように気を付けているし、日頃の会話にしても、相手に誠実で、また正直であるように尽力している。
 そして時折は甘えすぎなくらいには甘えている。相手のご厚意を素直に受け取ることも、相手に自分の信頼を伝える立派な手段であることを知ったのは、つい最近である。卑屈なほどの謙虚と辞退は結局、厚意を向けてくれる相手への失礼なのかもしれない。

 願わくば、多くの人にとって信頼に足るプレイヤーであることが、私の目標だ。  目標には、まだ遠い。
いいね! 32
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/11 00:01

[web全体で公開]
😶 スペオペヒーローズ【アステロイドベルトの決闘(仮)】
 さて、3、4回ほどに渡ったスペオペヒーローズ右も左も分からない初心者交じりの卓、本日で終了と相成ったため、極力いろいろに配慮しつつ感想戦とさせていただく。

 ほんのり懐かしい香りがする義理と人情と銭ゲバと冒険譚の物語。
 一つの宇宙船で賞金首を追う、宇宙企業の雇われレイダー、シュウ・アカツキ、シオリ=ブラウシュタット=タチバナ、カオル・ヴァイデンフェルト・アーベントロートの三名は、燃料切れを起こしとある宇宙ステーションへ辿り着く……。
 王道ストーリーの中に一握りの人情が香る、作者であるGMポール・ブリッツさんの作品知識と経験の多さを実感するシナリオだった。ここだけで終わってしまうのはもったいないと思うほどの洗練された宇宙活劇だったため、これ一本で沢山の人がスペオペ良いな、と思うのではないかな、と思っている。

 では今回の少々イロモノすぎた登場人物たち(PCたち)をご紹介しよう。

◆ふたつ名『ライトニングバレット』 シュウ・アカツキ(男性)22歳
PL:wpeke
「カオル! 砲塔頼む!! シオリが出たらいくぞ!」
「おらー!! バニーちゃんの居場所 じゃない・・カジノの場所をはきやがれ!」

 過去、銀河警察の潜入捜査官だったが、姉でもある先輩捜査官が宇宙海賊組織「アイアン・シャンブロウ」に囚われ、それを見捨てた警察組織に失望し、退職。
 宇宙の何でも屋「レイダー」となり独自に「アイアン・シャンブロウ」を追う。
 早撃ちの特技から『ライトニングバレット』の異名を取り、表面はクールを装っているが弱い者を虐げる行為を見ると熱くなってしまう一面を持つ。
 姉へのコンプレックスからか、女性(特に美女)の頼みを断れず、いつも痛い目に遭うものの、懲りることは無い。

 終始女好きの二枚目主人公をやり遂げた。二人の仲間をまとめ上げるも、女性が関わると動機が低俗になるなど古典的ボケも欠かさない8、90年代の懐かしい主人公。やはり誰かが主人公になってくれなくてはしまらないので、彼の存在は三人の中でも大きかった。

◆シオリ=ブラウシュタット=タチバナ(女性)19歳
PL:dsss
「仕方ないわねえ、カオル、あんたのカバンに借用書の定型用紙入ってるから、それ使ってタネ潜貸付なさい。あ、利息、倍にしといてね。担保は腎臓と肝臓にしといて」

 とある辺境星系の中堅商家〈タチバナ商会〉の第5子。
 実家から独立資金を貸与され、自由交易商人として活動中。
 ただ、身内でも利子はキッチリとる家風のため、四半期ごとの返済には毎回苦しめられている。
 幼少期より特殊部隊上がりの養育係に鍛えられ、一通りの戦闘技術は身に着けたものの、肝心の商売についてはいまだ修行の身。

 キャラクターシートが出た当時は燃費が悪い系のヒロインかな? 可愛いですね……と言った感想だったが、セッションが進むにつれてヒロインのイメージは崩壊。銭ゲバどころかレベルの高すぎる蛮族になってしまい、アカツキ先輩とカオルが終始常識人枠ゆえにツッコミに回るという構図に。ダイスもことごとく有能だったので、有能右腕的立ち位置は確立していたのだが……それにしたって食料用冷蔵庫に賞金首の首級を入れようとしたり、タネ銭貸し付けてギャンブル依存症に銭ゲバしたりとやりたい放題の蛮族っぷりを見せつけた。もはや銭ゲバを超えた何かだと思うのだが。

◆カオル・ヴァイデンフェルト・アーベントロート(女性)16歳
PL:温森おかゆ
「シオリせんぱーい……(´・ω・`)
こんな湿っぽい空気なのに変わらないっスね……」
「因みに色仕掛けで従業員区画に入らせてもらおうとしたらあまーい飲み物貰ったっス!!!(`・ω・´)美味しかったっス!!(`・ω・´)」

 宇宙船の中では最も後輩で、最も年下に位置する16歳。
 医学に心得があり、将来は医者になることを期待されていたが、とつぜん宇宙船のドクターになると言い出して宇宙へ飛び出した。
 広い宇宙を見て回ることが子供の時からの夢であり、情熱とテンションと根性と運だけでレイダーになる。その後、「シュルツェン・イェーガー(ドイツ語でプレイボーイ)」の船員となって活動中。
 先輩のおやつやレーションを盗み食いするクセがある。ちなみにモノもよく壊すが、工学スキルがあるためぎりぎり何とかなっている。宇宙船の主なトラブルメーカー。(……の、はずだったんだけど)後輩だがなかなか厚かましい。

 二人が王道ヒーローに王道ヒロインなら、私は面白ギャグ枠だ──とか思っていたのはいつのことだったか。お二人のお陰でボケとツッコミを常に半々で使いこなす、完璧面白ギャグ枠に昇華したカオルのボケとツッコミはとどまるところを知らない。
いいね! 13
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/06 00:28

[web全体で公開]
😶 エモクロア【変葬】感想
 ネタバレ!? 安心しろ、全然覚えてない!!!!!!
 終始おめめぐるぐるだったからな!!!
 初のボイセだったものであれボイセってこれで良いのか? 状態でずっとやってた!!! 他にPLが居たらまだマシだったかもしれませんね!!!!!
 楽しかったし優しいディーラーにヨシヨシされながらやってました本当にありがとうございました!!!!!
 長らく拘束してすみません!!!!!!
 それにしても思ったよりもボイセってロールプレイが迫真だったんですが、あれが標準なんですか? 難易度半端ではなくないですか? 次やる勇気は無いですが????
 さて、今回も感想戦をやっていく。

 シナリオはしっとりとした内容だったが、考えさせられるテーマがでかすぎて「うーーーーん」ってなっていたことは言うまでもない。いやーそのテーマかよ……私もちょっと最適解出せる自信は無いです。
 最適解を常に導き出せる自信のある方、ぜひやってみてください。

 因みにしょっぱなからファンブルしたし、ファンブルとミラクルが勢ぞろいして共鳴判定でミラクルしてて震えましたね。私がミラクルファンブラーです。

綱手 光(つなで ひかり)(24)女性
 指定では「現状に不満がある、或いは自分が嫌いなひと」というのが必須項目だったので、初心で奇をてらわずに「融通の利かない委員長気質で曲がったことが嫌い。誰に対してもすっぱり言うので、敬遠されがちなことに孤独感をかんじてしまう」性格に設定した。
 …………いや実はちょっと私の性格に似せちゃったのも相まって途中「うおおおおおおお…(苦悶)」になっちゃった……
 そりゃあ……ドリームだぜえ…………
 セッション中NPCに対してのロールプレイが死ぬほどナンパ臭かったです。励ましてあなたはあなたでいいよって言っている感じにしたかったんですけど、言葉を重ねれば重ねるほど激重感情になりました。収拾がつきませんね。百合がやりたかったわけじゃないんです。それだけは真実を伝えたかった。
 こういうエモいシナリオだと常に激重感情をぶつけがちです。
 だってうちのPC達みんな良くも悪くも正直なので。スパッと言っちゃうんだ。激重感情を。(激重感情ディフューザー)

~終了後の初心者~
私「えーじゃあこの共鳴LVは次も引継ぎで……」
ディーラー「あっそれはシナリオ終わったら1に戻ります」
私「あっそっか」(正気度みたいなもんだと思っていた奴)
ディーラー「据え置きだったら残響効果で『ノイズゲート』打ち続けて自転車操業しなきゃいけないのでw」
私「まあ共鳴LVこんな状態の共鳴者持ってくんなって話になりますしねwwww」
ディーラー「wwwwww」
いいね! 11
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/05 18:25

[web全体で公開]
😶 YouメッセージよりもIメッセージ
 セッション開始と、近頃仕入れたルールブックの確認もかねて、ざっとダブルクロスとアリアンロッドRPG2Eのルールブックを読んでいたのだが、それはもう私の代弁でもなさっておられるのかと思う程度には「TRPGにはコミュニケーションが不可欠」と口酸っぱく説いていて、ほとほと感心したものである。
 TRPGにコミュニケーションが必須なら、コミュニケーション能力はまさにTRPGをやるうえで必須スキルと言っていい。
 CoCで言うところの〈目星〉〈聞き耳〉、ダブルクロスで言うところの攻撃コンボに使用する技能くらい重要だ。

 さて。TRPGにはコミュニケーションが重要であると、私はつねづね発言しているのだが、かといえ世知辛いこの時代、インターネットにはまるで腫れ物に触れるようなぎこちない関係に溢れているのが現状である。
 例えば、相手に何か改善してほしいことがあって、それをどうしても相手に伝えたいのだが、伝えたら相手と自分の関係がそこで崩れてしまいそうで、恐ろしいと思った経験は無いだろうか。
 そうして「お気持ち表明」なんていう最近はやりの空リプなんてしちゃった経験はないだろうか。そして全く無関係の人に飛び火したあげく誤解を受けたことはないだろうか。
 私は、ある。山ほどある。

 私のくだらない失敗談はこの際置いておいて、今回は、まさに「相手に自分の希望を伝える際に、やわらかい表現で伝える方法」について、話していこうと思う。

 それが「YouメッセージよりもIメッセージ」である。
 どういった意味であるかをまずご説明しよう。
 単純なことだ。「Youメッセージ」は「あなた」という二人称を主語にしたメッセージのことで、「Iメッセージ」とは「私」という一人称を主語にしたメッセージの事である。
 そして「YouメッセージよりもIメッセ―ジ」とは、「『あなた』を主語にしたメッセージよりも、『私』を主語にしたメッセージの方がよい」という意味である。
 Youメッセージは、例え主張が正しい内容であっても、まるで決めつけや責められているように感じられることが多いため、ネガティブなメッセージでは特に扱いに注意する必要がある。

 では手っ取り早く実例を挙げよう。

 Youメッセージの例
「“あなたが”長くここで止まっているから、セッション時間が押しています。早く先に進みましょうよ」

 Iメッセージの例
「“私は”そろそろ先へ進みたいのですが、いかがですか」

 Iメッセージでも反発が起きることはあるだろうが、少なくとも、責めているようには聞こえなくなったはずだ。そう聞こえたというのなら上のYouメッセージに引っ張られているか、そうでないならメンタルヘルスの受診をおすすめしておきたい。
 上記の例は二つとも、言ってしまえばまったく同じ意味になる。
「時間が押しているので、先に進みたい」と言っているのだ。
 だがYouメッセージのほうはなぜか厳しく責めているようにも見え、Iメッセージの方は純粋に自分の希望を述べているように見えるのではないだろうか。

 これがコツである。YouメッセージよりもIメッセージの方が、必然的に意味が柔らかくなりやすいのだ。
 相手に伝えたいことがあるが、やわらかく伝えられるか不安……そういったお悩みを抱えている読者諸氏に、おすすめしたい。

 なお、「Youメッセージ」も強く相手に意味を伝える効果があるので、逆に感謝を述べる際や、どうしても厳しく諭す必要がある際には有効と言われている。要は適材適所なのだが、基本的にはIメッセージ、と思っていただいて差し支えない。
いいね! 22
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/02 18:16

[web全体で公開]
😶 コミュニケーションを諦めないこと
 ……が、コミュニケーション力の一つだと、私は思っている。
 「伝えることが怖い」という言葉を、思い浮かべ、発言したことは無いだろうか。
 どうせ伝わらないからと諦めていないだろうか。
 伝わらないのは「伝えていないこと」ではなかっただろうか。
 本人と面と向かって、あるいは個人個人の場で、伝えたいことをちゃんと発言しているだろうか。
 今後も仲良くしたい相手のはずなのに、伝えたいことがコメントではなく、不特定多数に閲覧できる日記や呟きになっていないだろうか。

 時折いるのだ。と、いうか、少々昔に遡った時代の私がまさにそんな人間だった。
 伝えたって伝わるはずがない。自分の話をすることも、相手にこうしてほしいと希望を伝えることも恐ろしい。それは自分の周囲の関係を破壊させるのではないだろうか。
 そうして結局、肝心なことをいつも伝えずに話を変に湾曲させてしまった結果、その真意やまごころまで伝わらず、結果的に相手を傷つけるナイフのようなメッセージになっている。
 伝えたいと思った言葉がねじ曲がって、「伝えるべきこと」が何も伝わらないメッセージになっていることに、気づかない。

 そういったことを積み重ねて人に嫌われた人間というのは何故か、さらにコミュニケーションを諦めてしまいがちである。
 伝わらなかったのはやり方と伝え方の問題かもしれないのに、そう言う運命だったのだ、私はそうやって嫌われていくんだ。どうしようもない。と。
 ああ、今現在私の心にグッサグッサ刺さっているところであるが。

 TRPGにおいてコミュニケーションは必須である。よってTRPGにおいて、昨今不足しがちな「コミュ力」というものは必要不可欠である。
 さて、ここでそのコミュニケーション能力というものの意味について、改めてはっきりさせておかねばならないと思う。
 といっても、ウィキペディアでの記述しか見当たらなかったが。
「コミュニケーション能力(Communication ability」とは…「他者と意思疎通を上手に図る能力」を意味する。「コミュ力」と略されることもある。
 加えて、コミュニケーションスキル(Communication skill)とは、人と人の間で意思疎通を取る方法、手法、テクニックを理論づけし、検証を行う技術または知識である。コミュケ―ション能力はつまり、この「コミュニケーションスキル」の有無を指す。電子メールや手紙による、顔を合わせない意思疎通もコミュニケーション能力の一部である。

 TRPGには、この「他人と意思疎通を上手に図る能力」が必要不可欠だと、私はよく発言している。そしてそのための個人的ノウハウを、時折この日記で紹介してもいる。TRPGをプレイする上では、決して、このコミュニケーションを疎かにしたり、あるいは捨て去ることが無いようにしていただきたいと思うがゆえだ。これは、もちろん相手と向き合ったコミュニケーションが取れなかったゆえの失敗を何度も重ねてきた、私の自戒でもある。
 コミュニケーションという言葉はラテン語「communicatio」に由来しており、「分かちあうこと」を意味しているそうである。自分が持っている言葉の意味を、相手と「分かち合うこと」として、理解していただいてもよかろう。
 相手に分かち合いたい意思(心)というのは、要するに「伝えたい言葉(心)」である。

 ではそれを、伝えたい言葉を、相手に「どう伝えるか」ということは、人と人が関わる上でとても重要なファクター(要素)のひとつなのだ。
 基本は「コミュニケーションを諦めないこと」だと、私は思っている。相手と今後も良好な関係を築いていきたいのなら、それこそコミュニケーションを諦めてしまっては成り立っていかない。昨今は、便利な世の中になりすぎて、「コミュニケーションをとること」よりも「コミュニケーションを諦めること」の方が簡単になってしまっている。それゆえに、誤ったコミュニケーションの諦め方をしてしまう人が居ると、私は感じている。それを人は簡易的に、無意識に、「コミュ障」と呼んでいるのではないか。
 コミュニケーションを諦めること……具体的な実例の最たるもので言えば、SNSでのブロック&ミュートである。現実世界での人間関係で言えば、「音沙汰ナシ」というやつだ。勿論、以降相手とさらさら仲良くする気が無いというのなら、ブロック&ミュートは全く悪い手法ではない。自分自身と、または相手を守り、適切な距離感を置いて互いの在り方を尊重するためには、無くてはならない機能である。

 もっと軽いコミュニケーションの諦めの例と言えば、「空リプでのお気持ち表明」というものがある。簡単に言い換えてしまえば、「独り言で苦言を呈する」ような感じだ。
 これがまた諸刃の剣で、適切にピンポイントな相手にまっすぐ伝われば、それなりの柔らかさをもって諭すことはできるが、不特定多数に感知されるような場所でやると、それが全く別の人に伝わってしまうなどして、無用なトラブルを起こすことが多いのだ。今回の日記では、これを中心に語る予定である。
 空リプをするということは、まだ相手とつながっていたいという、半分はコミュニケーションを諦めつつ、半分は諦めていない、なんとも曖昧もこな状態であると言える。だが直接意見するようなことを言って、相手と自分の周辺の関係を壊したくないという思惑によって、少々ねじ曲がってしまうのである。このあたり、日本人は特に「コミュ障」であると思う。
 別段誰かに自分と意見の違ったことを進言されようとも、必要以上にそれを気にする必要もないし、進言する本人も、必要以上に相手に忖度する必要はないのである。そこにもっと信頼があれば、誠意があれば、きっとそうはならないのかもしれない。

 自分の希望を相手に伝えるうえで、どうしても相手に意見しなければならない時があるというのは気が重い話だ。私もそういった場面に何度となく出くわしているが、一向に慣れることはない。億劫で、気だるい。そういうわけで、私もしばしば上記のような湾曲した伝え方を取ろうとして、毎回のように失敗してきた。
 要するに、相手への誠意や信頼が足りていないからそんな真似をしてしまうのである。聞いてもらえそうにないと思った時、私の方法は独り言になりがちだ。だが、先に申し上げたように、これは非常に危険な諸刃の剣で、幾度となく不必要な誤解を生んで周囲の関係を崩壊させてきた悪習慣である。

 コミュニケーションを諦めないことは、相手と良好な関係をこれからも維持していくために必要なことなのである。伝えることが怖くても、相手の真意を問いかけ、相手を理解し、また自分自身の言葉を話して相手に理解してもらおうと努めることが、TRPGというゲームをプレイするうえで重要だ。
 会話することや対話することをどこかで諦めてしまってはいけない。これは私自身への自戒でもあるが、相手の話はよく傾聴し、自分の言葉もよく使わなくてはならない。
いいね! 19
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/10/01 22:43

[web全体で公開]
😶 初心者がGMやったっていいじゃない
 新しいシステムを握ると、いつも衝動的にやりたくなる。偶然にもその卓が立っていたら思わず足を踏み入れてしまうほどだ。それは新しいおもちゃを手に入れた子供の衝動に似ている。
 なんならシステムをそう知りもしない段階からもうGMやっちゃおうかなんて「新しいセッションを作る」ボタンをクリックしてしまう。だって卓がないのだもの、卓がなければ作れば良いじゃない。そのテンション、ハイである。
 なので別にシステム完全初心者がGMやってもいいじゃない。と、思う。まあこれにも少々難しい理由はあるのだが。
 あんまりセッションで下手を打ちたくないというのはいつだって理想としてはあるものの、物事はそう理想通りには運んでくれない。なんだったらシステム経験者だろうがなんだろうが凡ミスの定めからは逃れられない。人間がゲームのCPUを代役する限り、ミスはいつも前から突進してくる。
 だからこそ、いつも以上に「まあミスくらいするよね~」と回しています、くらいの気持ちで、初心者GMをやってみてもいいのではないか、と思っている。

 ネックと思っているのが、初心者GMということを公表してセッションを立卓したときに、初心者をあたまごなしに鍛えてやろうと画策している「楽しむつもりのない」プレイヤー未満が紛れ込んでしまうことである。こういった事例は残念ながら、大なり小なり起こりやすい。人間はどうも優越感と親切心を勘違いしやすい性質にあるようだ。
 私に言わせれば「GMも含めて楽しい卓になるように努力しようとしていない限り、あなたはプレイヤー未満なので、今からアリアンロッドRPG2Eのプレイヤーブックを100回音読してからいらっしゃってください」なのだが。

 まあそんなことはあろうと、結局のところ、プレイヤーは飽和状態、GMは不足しがちなシステムなんてほとんどなのだから、金をもらってボドゲカフェで仕事でやっているのでもない限り、気楽にやればそれでいいと思っている。マスタリングに金も払っていない相手の、ましてや初心者に何を望むことがあろうか。ただ卓を立てて頂いただけでもありがたいことだと思わなければならん。ありがたや、ありがたや。
 そういうわけで、私もGMを志す初心者諸氏の、その志を大いに奨励し、また心よりお待ちいたしている。
いいね! 24
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/30 09:37

[web全体で公開]
😶 ルールブック未所持問題に関する所感
「ルールブック未所持問題」……。TRPGにおける、大きな議題の一つであり、長い歴史の中で未だに時折それについて議論されることもある、センシティブな問題である。
 結論から言うと、私は「GMを務めるならルールブックは買ってプレイするように」という至極とうぜんの事しか言わないのだが、理由については、別に企業の利益がどうとか言うつもりはない。クソ食らえとも言わないが。
 ルールブックがなぜ存在しているのか、という根本的な存在理由からである。
 まあこれに関しても、ルールがGMによりいくらでも改変可能なTRPGにおいては何かと異論もあるだろうが。

 読者諸氏はゲームになぜルールがあるのか、考えたことはあるだろうか。
 私はこう考える。「ゲームをプレイする人たちを『守るため』である」と。
 ルールのないゲームはどうなるか。野球ではバットに球が当たりもしないのにバッターが走塁しだし、サッカーではいつでもお手付きが可能になる。
 極端な話をしたが、そういうことである。ゲームを楽しもうとする人たちのために、ルールと言うものはあるのだ。ルールはそれを制定した人間が極力公正さをもたらしているものである。ルール無用となると、公正さ、楽しさ、ゲーム性、そのどれかがなくなる。
 TRPGで言うならルールブック(ルール)なしでゲームをするというのなら、厳しい話になるが「なりきりチャットでも行ってくれ」と私は言うだろう。あれならルールなんて無用だ。ゲームですらないが、人と人との楽しい対話はそこにある。需要は満たすはずだ。
 それでもそこにダイスと、技能判定のスリルが欲しいというのなら、あなたは根っから立派なTRPGプレイヤーなので、ルールブックを買っても全く損はしないはずである。つまり、買っていただきたい。

 さて、ここまで話してきたが「でもルールブックがなくても動画で見たとおりにやったらできる」だとか「TRPGのルールはいくらでもオリジナルに組み替えられるんだから、ルールブックなんて必要ないでしょ」だとか、一応そう言った反論はあるだろうから、あらかじめこれに関しても話しておこう。
 まず「動画でルール把握できます」だが。できない。はっきり言っておこう。ムリだ。
 私もTRPGプレイヤーであると同時に、いくつか拙いリプレイ動画を投稿している立場の人間である。だからこそ分かるのだが、動画にはえてして、リアルタイムでTRPGを行っていたがゆえの「ミス」が大量に隠れている可能性が高い。
 私も、リプレイ動画に自分の当時のステータス管理ミスをそのまま反映して動画を作成している。分かる人には分かる致命的ミスであるが、PLにとって不利益なものではないためそのまま突き通したのである。
 要するに、TRPGのリプレイ動画なんてものはルールブックの代替とはとても言えない、「ミス」と「オリジナルルール」「オリジナル裁定」のカタマリで、煩雑かつ卓独自のハウスルールが特に多い「クトゥルフ神話TRPG」に関しては特に顕著である。よって、他のシステムでも言わずもがなというところではあるが、クトゥルフ神話TRPGのルールは動画で覚えました、というのは「私はクトゥルフ神話TRPGと銘打ったナゾのTRPGがプレイできます」程度の話でしかないということだ。

 「TRPGのルールはいくらでもオリジナルに裁定できるのだから、ルールブックなんて必要ない」という意見に関してであるが、これに関しては私も苦笑するほかない。
 確かに、実際、ルールブックが無くても「なんちゃって」なものは出来てしまうのだから、経験者がいくらその「なんちゃってTRPG」にアレルギー反応を起こしたところで、当事者がそれをTRPGと言い張って、それを楽しめたのなら、此方としてはぶつぶつ水面下でボヤくしかないのである。
 とはいえ結局「なんちゃって」である。オリジナルルールと言うものは、基本のルールに則った上で、さらにGMを務める立場の人間が、自らがさらにそこに「公正さ、楽しさ、ゲーム性」を加えたいと思った時に制定するものだ。
 例えばクトゥルフ神話TRPGには「回避ができるのは1ラウンドに1回まで。回避を行ったラウンドは攻撃ができない」という、とってもリアル志向な基本ルールが存在しているわけだが、「キーパーのツールキット」という項目では、「キーパーは望むのであれば、1ラウンド3回までの回避に挑戦できるとしても良い」という選択ルールが公式から提示されている。
 なお、それでも神話生物相手に「ガチ」でやりあうと探索者のHPなんてぽんぽん飛ぶので、3回までではなく何度でも回避できるように調整するKPもいる。
 オリジナルルールと言うものはこうして制定される。公式のルールも公正さを考えて制定されたものではあるが、それぞれの卓の裁定者はそこへさらに参加者が楽しめるように、オリジナルルールを加えるのである。
 土台となるルールがないのにその上にオリジナルルールをつけ足したところで、付け焼刃どころか砂の城であると言えよう。
 さらに基本のルールがない状態で「自分のオリジナルルールで裁定します」ということを行うと、その場その場で場当たり的に裁定を行うしかないため、プレイヤーにとっては理不尽か、あるいは不快なものになりかねない。
 例えばプレイヤー側から「基本ルールではこうなんだけど」という反論があったとして、ルールブック未所持GMは「えっそうなの?」としか言いようがないだろう。オンラインセッションでは確認のしようがないわけだから、さらに怪しくなる。厳しいことをまた言うが、1000歩譲ってTRPGのGMをルールブック未所持で行うことまでは納得するとしても、ルールブックがないことでセッションに支障を生じた時点で、ルールブック未所持GMはGMとしての裁定権は認められない。
 それは当然のこととご理解いただきたいのである。ルールがあるからこそ人はゲームを楽しめる。共有するルールがあるからこそ、人はすれ違いや互いの意見の相違を防ぐことができる。

 ルールブックと言うものは、ゲームをプレイする人のための「お守り」であり、GMにとっては最低限のルールを把握していると保証してくれる「免許」でもあるのだ。
いいね! 24
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/27 07:32

[web全体で公開]
😶 TRPGでの「正しさ」
 結論から言おう。同卓者とは最初から密に相談をし、先入観を持たず、よく相手の話を聞き、よく自分の話をし、互いの理解を深めるべきである。
 TRPGは、それのどれかができない人には不向きなゲームと言える。
 肝心なことなのにいつもどこかしら忘れがちなのだが、テーブルトークRPG(TRPG)というものは得てして、あらゆる価値観、あらゆる性格を持った別個の人間同士による対話をみなもととして展開されていくゲームである。
 そこにある正解と言うものは、思ったよりも曖昧な形を持っている。
 例えば、自分が練り上げた強いPCデータを敵と戦わせ、勝利を得ることが好きな人もいれば、データはPCのキャラクターを表現するためのツールの一つであり、シナリオにPCが関わっていくその過程を楽しみたい人もいる。
 そのどちらが間違いだと、本来は言えないもののはずである。

 そんなゲームに、かつて私は「最適解」を求めすぎていた時期があった。
 今は多少マシにはなっているものの(大きく改善しているとは言い難い)、最初の頃は不慣れなこともあって、失敗を恐れるあまりに、「タブー」を毛嫌いし、明確な最適解を求め過ぎていた。
 TRPGを多くプレイする先達がブログや掲示板などであげているノウハウを見て、こうすればいいのかと真似をし、時には人に押し付けかけたことさえある。一般的に正論ではあっても、相手の希望を理解しないまま頭ごなしに否定して上手く行くことは無いのである。
 そのあたり、最近でもあまり変わっていない面はあるだろう。

 アリアンロッド2Eプレイヤーブックの一文は、私も感銘を受けたので、TRPGをプレイする上での精神的基礎としていつも胸に留めている。
 プレイヤーの目標は、「GMも含めた参加者全員が」楽しむことである。
 TRPGをプレイするうえで、楽しむためのノウハウや決まり、ルールはある。ただ、人と人とが同じ脳、同じ目的を共有できるわけではない限り、ある程度「譲歩」やら「擦り合わせ」やら「ヒアリング」やらを使って互いの妥協点を突き詰めるのが正解であって、自分の正解のみをそこに展開するのではTRPGをプレイしているとは言い難いのである。「誰かが独りよがりでは、誰も幸せにならない」。
 卓を囲む参加者の誰かが楽しむために、他のPLや、GMが苦しい、悲しい思いをしてしまったのでは、その卓はその時点で“失敗”に進んでいく。そこで戻れなければ、その先には悲惨な結果が待っている。だからこそ、TRPGには常に対等な「対話」が必要であり、思いやりがなくては成り立たない。
 とはいえ時間も有限であるし、そう綿密に打ち合わせなどしている暇がどこにでもあるとは限らないので、ある程度は自己のやり方に則ってプレイすることだろう。基本的には、それで問題にはならない。
 ただ個々人のプレイングやマスタリングの相性や性質が乖離を起こしてしまうこともある。そういった時、個人の正解は揺らぐ。

 もちろんTRPGには「やってはならないこと」がある。通常であれば忌避される行為というものは多く、失敗の蓄積としてそう言ったタブーには「劣化ルーニー」とか「地蔵」とか「卓修羅」とか名前がついて周知されている。
 上記で述べた、個々人の「正解」があるなら、こちらはあるていど普遍化された「不正解」とでも言おうか。

 ただし、通常タブーであってもそれを誰も問題視しないセッションであれば、極端な話地蔵だろうが卓修羅だろうが二窓行為していようが問題は無いと言えてしまうのである。

 例えばシリアスなシナリオをのっけからぶち壊して、GMとの口プロレスで不戦勝を勝ち取っても、GMや他のプレイヤーがその奇抜なプレイを楽しんで不満も出なかったなら、よそ者が常識で泥を塗れた話でも無いのである。傍から眺めていれば苦言のひとつでも呈したくはなるが。
 例えばPC同士で意見が割れるような演出をする際、互いに合意が取れていれば、そこに問題は起きないかもしれない。だがそこで突然ケンカを売ったものなら、大体の人はそれを嫌がるだろう。コンセンサス(合意確認)次第で正解にも不正解にもなることだってある。

 TRPGの難しさとは、こういった面にあると思う。
 ありとあらゆる価値観と性格の人間が集まって展開されるゲーム。
 その価値観のズレから、悪いことでなくても他人との軋轢を生んでしまうことや、逆に一般的には嫌われる事でも、誰も問題視しないことで、その場では間違いでなくなることがある。(もちろんそこで問題にならなかったからと言って、別の場所で問題にならないなどと言うことは滅多にない。そういう意味では不正解と言えるので、危険をはらむやり方は、しないに越したことはないのだが)

 公式リプレイでもある意味で伝説を作ったらしく有名な、かの田中天氏も、あのプレイングがリプレイとして世に出た当時は、形だけ真似て肝心の空気を読むスキルが伴わない「劣化天プレイ」と称されるプレイングが流行って、たいそう悪い意味の話題になったそうだ。
 じゃあ田中天氏は何か特権でも得ていたのかと言うとそうではなく、あれは信頼のおける仲間うちで、彼なりに鋭くGMの技量と場の空気を読んで行っていたことだからまだ「劣化」ではなかったようである。
 というか、流石にそのテの業界の人が、例えば初心者GMの行う卓でもあんな通常運転なわけがない……ないと思う。

 そんなわけで、ヨソではできないようなプレイングだって存在するが、別にそれがどこでも不正解とも限らないのがTRPGの楽しさであり、難しさなのだ。

 また長々と話してしまったが、TRPGにおける正解とは常にその場で変化していくものであることは常々感じている。
 ……それを敏感に感じ取り、その場での正解と自分の正解の妥協点を見つけて上手く収まれること。
 それもまた、TRPG熟練者と言えるのではないか、と、個人的には思う。

 ちなみにそれができていると胸を張って言うつもりは無い。それが出来たら業界人かエスパーだろう。
いいね! 29
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/17 09:17

[web全体で公開]
😶 CoCオリシ【欺くものの処分場】
総合プレイ時間約6時間で、CoCオリジナルシナリオ【欺くものの処分場】が終了した。
シナリオ内容は……と
【概要】
ふと気が付くとあなたはコンクリート打ちっぱなしのガレージを改造したような空間にいた。
そこで出会ったのは片翼を持ち、光る輪を頭上に戴いた不思議な少年。
彼はあなたに清められたナイフを差し出して、「化け物を見つけ出して処分してほしい」と言うのだった。

形式は簡単なリドルもありの、軽い戦闘があるシナリオ。以前作ったものは相当ド下手な出来だったので、今回回す前にちょこちょこと修正を加えた。
作った当初、今以上に初心者だったからな…………。

閑話休題。

どちらかというとリドルは軽いスパイスのため、ロールプレイのとっかかりにしてもらうつもりで易しく調整し、本番はあくまで戦闘である。それゆえ大した手ごたえは一貫してないような出来にはなっているが、そこそこ好感触のようで安心した。

それでは、簡単にまとめていこう。

白羽 典里(しらは でんり) PL:綺来
電子工学系の大学に通う大学生。なんと、その設定は今シナリオに置いて処分場を機械オンチから守り抜くのに非常に役立った。
人見知りで疑り深い性格だが、今回他のPCたちと共に行動し、ともに戦い、ともにパンを食べたことで、仲良くなった。
人工の化け物(いい奴)と、処分してほしいと言われた化け物の種族が同じことに若干の迷いはあったが、結果的に友人と化け物は違うのだと察知して勇気を出し、これを倒した。
〈応急手当〉の失敗でアイビーに倒れこんでいた。

アイビー如月(きさらぎ) PL:お賽銭入れ
一見するとタッパと胸部の大きな美人清楚系のお姉さんだが、その正体はプロのオカマ。
色んな意味でプロのオカマ。根はきっての常識人であるからか、突然の状況に戸惑ってSAN値がよく減少していたが、年下の二人を精神的にも支えるという、完全なプロのオカマっぷりを見せつけた。
終始場をまとめてくれた第一人者。KP、とっても助かりました。
とはいえスキンシップは多い。

織花 小百合(おりはな こゆり) PL:えせ
失恋の傷を心に負った紅一点。才色兼備文武両道を体現する剣道少女。武家のお嬢様というハイスペックだが、当人そうとう天然が入っている。
人外が「“萌え萌えきゅんきゅん”ととなえれば、おいしい料理ができますよ」とノリで教えたら至極真面目な顔で行っていた。因みに、その呪文の効力で味方のHPが1回復していた。
かつて稽古のさいに弟にけがを負わせてから、人を傷つけることに抵抗をもつ。しかし、仲間たちとの出会いと共闘が彼女の精神を強く成長させた。
〈応急手当〉ファンブルでアイビーに倒れこんでいた。

今回、全員の出目が荒ぶって戦闘が安定し、しかも全員が攻撃でスペシャル、クリティカルを出したため、均等に活躍していたことが思い起こされる。ダイスの神の迫真の調整が光る。
謎解きも楽しんでいただけたようで何よりだ。詳しく書いてしまうとネタバレになるので避けるが、楽しんでほしいという一心で作ったシナリオを、楽しんでもらえると、やはり嬉しい。
今回私のシナリオをプレイしていただいたプレイヤーの皆様方には、心から感謝申し上げる。
いいね! 13
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/15 18:26

[web全体で公開]
😶 敵を褒めるとなんとなくカッコよくなるのでおすすめです
私はよく敵を褒める。
褒められる相手と言うか、褒めたことを認識して理解できて恥じらったり突き返したりする相手ならだ。それから、キャラクターとして敵との因縁を考えて、不自然でない場合。
さすがにミ=ゴさんやショゴスさんは褒めるどころではない。勘弁願いたい。ニャルラトホテプさんは時折言葉は通じるが、往々にして話は通じないタイプなのでこれも勘弁願いたい。

実は「褒める」という行為は、ロールプレイとしては超軽率に自分のキャラにアドバンテージを与える行為の一つであると思っている。
相手を褒めるだけで余裕があるように見せることができるし(実際余裕があるかどうかは別問題として)、褒めた相手に勝つことで、アドバンテージを与えた相手のさらに上のステージに立つことができる。
……善行に対して非常に打算的だとか、言ってはいけない。

実際相手をけなすというロールプレイだってサマにはなるが、下手をうつと三下演技になってしまう危険性もはらんでいる。
はたから見れば三枚目だなあ……と思うようなロールプレイも、リプレイなどで見かけることはある。
これを、敵をあえて褒めるという行動にすることにより、互いに能力を認め合った強者同士の戦場を軽率に演出することができるし、ロールプレイ越しにGMの気分を多少上げる効果も見込めるかもしれない。これは必要な打算だ。

褒めるという行為も扱いを誤ればただの博愛主義者なので、キャラクター性と相談と言ったところだが。
うまく取り入れれば、ロールプレイの幅も広がると思われる。
いいね! 37
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/04 20:58

[web全体で公開]
😶 正直な話:時間管理はつらいよ
出オチだが明言しておきたいので言わせていただく。
楽しいセッションは時間が許すのなら許す限り朝までやりたいよ!!!!!!!!!
……というのが痛切たる本音である。

しかし悲しいかな、時間は有限で、その日のセッションはそういつまでも続けるわけにいかないというのが現実である。
ここでシーン切りたくない……!もうちょっと……!続けたい……!!なんて私が思っておらずいつもバッサリシーンカット入れていると思われているのであれば、誤解である。
全て時間が流れるからいけないのである。
時間はいつも無情に訪れる。
時計はいつも私に「そろそろあと30分だから見通し立ててプレイヤーにどこで終わるか軽く言っときな」「おう、あと10分しかねえぞさっさと切り上げろあんぽんたん」……と急かしてくる。あゝ無情。

ただまあ、毎回毎回「時間過ぎても良いよ」なんてPLのご厚意に最大限に甘えて、相手の時間をそう食いつぶせるものでもない。
基本的には最初にあげた終了時間を厳守するつもりで、それでもどうしても収まりきらなかった場合は相手の睡眠時間をカットする罪悪を背負うつもりで土下座からの無情なる延長を宣言させてもらうこともあるが。

そこまで辛い思いをして万感の思いでカットするには私にも私なりの理由がある。これに関しては別段GMの際でもPLの際でもそれほどマインドセットは変わらない。

〇プレイヤーの時間を食いつぶせない。
私は大抵の場合、いい子はおねんねの時間近くから始めて24時終了を目安にテキストセッションを行っている。
セッションを行うまとまった時間が比較的誰にでも用意しやすい時間帯なのである。それはなぜか。
「睡眠時間を削っているから」だ。
たとい成人しているからと言って、夕食と風呂と家事を済ませて寝るのは大体24時までの間になるだろう。私はその間の、少々睡眠時間に差し掛かりかねない時間をいただいてセッションを行っている。(年を取れば取るほどキツイ時間帯でもある……)
そんな立場で当然のように延長なんかしていたら、あんまり厚顔無恥すぎるだろう。

〇「やり尽くさない」ほうがいい
これはあんまり言いたくない秘訣の一つだが、1セッションで何でもやり尽くすものではないと思っている。
「楽しいけどちょっとやり足りない」くらいが適切である。スイーツを飽きるほど食べれば、後半は満腹感で味が薄れて感じてくるのと同じだ。
実際はセッションだって腹8分目がちょうどいい。そうすれば「PCをまた継続でどこかのセッションに持って行って、やり損ねたロールプレイをしたい!」とか、「足りないから次のセッションが待ち遠しい!」などと思っていただけるかもしれない。私はいつも楽しいセッションの後にはそう思っている。
何事も次に繋がること以上のものは無いと思う。TRPGをまた遊びたい!と思うのに、「楽しかったけどちょっとし足りなかった……!」というのもモチベーションの一つだと先達は仰っていた。
それに、「削ったやり足りないこと」というのは、シナリオが違えば案外カッチリハマるかもしれない。そう言った継続キャラクターの楽しさを、味わっていただきたいと思う。

〇濃縮されたセッションを
これもあまり言いたくない秘訣の一つだが、洗練されたセッションをしたいのならなおのこと、ほどほどに明確に時間を区切って、時間的な縛りの中でやったほうがいいと自論を展開しておく。時間の有限さはいつも辛いカットを強いてくるが、反面、濃縮された舞台を管理してくれる、誰にもわかりやすい監督でもある。
延長覚悟で! …というのも良いには良いのだが、時間の限りが基本的に無い、となると、緩みやすい。
要するに、ロールプレイがダレやすい。テキストセッションではロールプレイがしやすい分、いつもステキな演出が見られるのだが、プレイヤー同士の掛け合いでどうしても1分~3分はかかってしまうので、ダレたロールプレイが続くと自然とプレイヤーの気持ちも緩みやすい。
「時間ちゃんと区切るよー」という姿勢を見え隠れさせておくと……不思議と。大事なとこまでカットされるわけにいかないので要所要所でクリティカルなロールプレイをプレイヤーから演出してもらいやすいのだ。

〇PLの場合:先が気になるう!!!
プレイヤーでシナリオの全容を全く知らない状態で卓にいるとき、常に先走りがちなのは、引きを作った状態でドラマがエンディングに入るとウズウズしてしまうのと同じ心理だ。
「犯人は誰なんだー! 真相はどこにあるんだー! 私のPCはどうなってしまうんだー! それが分かるのが数日~一週間後なんて、うおおおお気になって夜も10時間しか眠れないぞーーーー!!!!!!」
……となって、少しでも先を、少しでもシナリオの探索を進めようとして突っ走りがちになってしまう。……テキストセッションには案外向かない気質なのかもしれない。小説もまとまった時間を作って一章程度をガッツリ読む派である。
いいね! 19
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/03 07:02

[web全体で公開]
😶 DLH「救い、救われるもの」感想
デッドラインヒーローズシナリオ「救い、救われるもの」が無事終了したので、今回も簡単にまとめていくことにする。

今回はもはやTRPGに関する全ての自信を喪失していた時期に、改めてやり直したいとソロシナリオ形式でPLに頼んでプレイさせてもらった。序盤はぎこちないところもあったものの、エンディングが見切り発車すぎてお互い渾身のアドリブで切り抜けた場面もあり、楽しく、実りのある回になったと思う。何度も綿密な相談の上展開していき、そのおかげで齟齬を防ぐことができた。楽しかったので改めて多少の自信と、PLさんへの感謝を思い出すことができた。

シナリオはPC1とPC2が、ヒーローと、ヒーローに救われた民間人と言う立場から展開される、王道の胸熱シナリオだ。
PC1はヴィラン組織に囚われていたPC2を救い保護することになり、PC2はヴィラン組織の支配からPC1の庇護下に置かれ、慣れない生活や互いの立場や考え方の違いを乗り越えていき……と言ったシナリオである。
このシナリオは二人のプレイヤーでのプレイか、GMがどちらか(基本的にはPC2)のPCをプレイしながらのセッション進行を想定したストーリーになっているが、PC1とPC2の関係性や性質の違いでも、エントリーから様々な派生が出来るものだと思う。シナリオからも内容に独自の改変を加えたりオリジナル要素を整備することが推奨されている。
今回はPC2がプレイヤーのPCだったので、主に民間人側であるPC2にスポットを当て、PC1の視点で描かれるシーンはカットかマスターシーン形式で簡潔に描写し、後半はヒロインに徹する形に書き換えた。
なので後半は原型をとどめてはいなかったが、好感触だったようで良かったと思う……。

〇GMPC(PC1):ラパン・ノワール GM:温森おかゆ
向上心と知識欲に溢れたミスティック(魔術師)。年齢43歳。美丈夫な男性。
春の女神エオストレとの契約により、望み通り零等星(最高等級)ヒーローに類するほどの強い魔術の才能を手にした。
しかしその代わりに、強い力を行使する際に彼の体が縮んで10代前半の少年の姿になり、非常に愛らしい見た目に加え語尾に「ぴょん」がついてしまうという代償(いたずら)を受けることになってしまった。
神にクーリングオフは効かない。ひとしきり地団太を踏んで開き直った彼は、その少年の姿をそのままヒーローの世を忍ぶ仮の姿として用いてヒーローを始める。

クールに終わるはずのエンディングをプ○キュアなノリに変えた諸悪の根源。
PC2を救い、導くヒーロー側として登場し、最終的には自分の独りよがりから殉死しかけたところを、PC2に救われる。そして、不器用で孤独な彼はPC2の力と人となりを認め、正式なヒーローの道へと彼を導いた。


〇PC2:不死原 救(ふしはら たすく) PL:つぎの
5人兄弟の長男。粗野な言葉遣いが目立つが、絵を描くことが好きで、非常に兄弟想い、他人想いの一面を持つ。
驚異的な再生能力を持つが、実質的には常人以上超人未満の半端者。(特殊な体質を持っただけのジャスティカ(能力なし))超人種が致命傷となるような傷を負っても、3秒もあれば再生できるが、痛覚や身体能力、肉体強度は通常の人間と同じ脆弱さのため、超人種登録はされていない。
自らの故郷がヴィランに襲われた際、彼は自らの特性をネタにヴィランに交渉を持ちかけ、自分が人質になる代わりに、故郷の街と兄弟の安全を確保した。
人並み外れた再生能力が彼の認識を狂わせており、誰かが傷つくくらいなら、と、わが身や自分を想う誰かを軽んじ自ら危険に飛び込んでしまう。

GMも上手ければPLでも上手い。GMが設定する箇所に多少の遊びを持たせてくれつつも、GMがセッション中に突っ込みやすいネタとして彼の欠点『自分と自分の関係者を顧みることができない』をしっかり最初からあげてくださっていたので、彼の覚醒のとっかかりの一つとしてシナリオに組み込むことができた。
彼の簡潔にも洗練された設定があったおかげで、ほぼオリジナルのシナリオが出来たと言っていい。やはり覚醒と言ったら欠点の克服からの、昨日の自分を超える!演出がアツい。すごくわかる。
セッション中もPC1に積極的に接してくれたり、PC1と二人で並び立つような演出を提案して下さったり、PC2の覚醒枠にPC1の存在を入れてくださったり、遠慮していただけに、ちょっと、地味に、結構、割と、すごく、非常に、嬉しかった。
やりたいことを分かりやすく伝えてくださったので、今回改変もあって多少難しいシナリオだったとは思うが、終始楽しくプレイすることができた。


エンディングはクラシカルな出来と言うか……。ここまで言うとまあいつものように王道の王道を往ったことが分かるだろうから割愛するが、孤独で不器用なヒーローはかけがえのない仲間を得て、虐げられてきた民間人側だった男はヒーローとのかかわりを通じて人としてもヒーローとしても成長、覚醒した、といった終わり方だ。
うん。やっぱり散々刷られてきた古典的展開だけに、言い方は悪いが安定と言うか、お約束と言うか、やはり王道が一番だ。
想像できなくもない、しかし一点の曇りもない、疑問もわかない、違和感もない。
「心地よい」エンディングをプレイヤーと一緒に作り上げられたと思っている。
シナリオを教えて頂き、そして終始支えてくれるような形でプレイしてくださったプレイヤーに、いまいちど多大なる感謝を述べておきたい。
いいね! 19
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/02 01:37

[web全体で公開]
😶 俺たちが……プリキュア……?
やつとセッションする前に言っておくッ! おれは今 やつのロールプレイを
ほんのちょっぴりだが 体験した
い…いや… 体験したというよりは 全く理解を
超えていたのだが……

あ…ありのまま 今 起こったことを話すぜ!

「おれは ヒーローのバディものシナリオをプレイしていたと思ったら
いつの間にか二人はプリキュアになっていた」

な … 何を言っているのか わからねーと思うが
おれも 何をやっているのか わからなかった…

頭がどうにかなりそうだった… 性転換だとか方針転換だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…


全部 俺のせいなんですけどね。(俺のキャラのせい
いいね! 17
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/09/01 10:41

[web全体で公開]
😶 二窓進行が良くない理由
私は幸運にも、(あるいは持ち前の鈍感さで気付いていないだけか)セッション中に他のPLやGMが二枚目のウィンドウを開いて別のセッションに参加しているだとか、アーマードコアの新作をプレイしているだとか、そういう「二窓進行」という憂き目に出会ったことはない。
だがそれがなぜいけないのか、と言うことに関しては、ある程度持論がある方である。

先述したように、二窓進行と呼ばれる所業は、参加しているセッションとは別の作業や遊びなどを行ってしまう、贅沢なマルチタスクのことである。
……TRPGというゲームにおいては、ココフォリアやどどんとふなどを使っていればパソコンのCPUに頼る場面はあるものの、裁定や処理、ロールプレイなどにどうしても人の脳や手が介入する必要があるため、まとまった時間が必要になるということは、諸氏もご存じの通りだろう。
だから、どうしても他人がそれらの作業や処理を行っていて、数分、或いは数十分、まとまった時間が空いて、退屈を感じてしまうタイミングと言うのは避けられない事態でもある。
数十分や数時間待たされていたというならどうしても片手サイズの万能端末に手が伸びることだろうし、時間がかかりすぎていると文句の一つでも言ってよろしい。
だが、その行動が他者に感づかれるほど、他者を待たせてしまったものなら、プラスマイナスゼロか、二窓進行してしまった側がギルティである。

……そもそも、TRPGというのは全員で遊ぶ遊びであるからして、二窓進行と言うのはあまり褒められた行為ではない。
その時数時間をつかってひとつのセッションを行っているのなら、そのセッションに集中するのが同卓者に対する最低限の礼儀と言えよう。同卓している以上は、返答や反応があるかぎり、そのセッションにきちんと参加していると言える。

言ってしまえば、GMはそういったことをちゃんと見ている。
雑談タブで反応がないという小さなことでさえ、GMはきちんと観測し、PLのテンションや集中度合いを無意識に判定している。だから、たとえその時自分のキャラクターが登場していないシーンだからといって、雑談タブで静かになってしまうと、多少なりテンションに響くGMもいるくらいだ。
喋らないこと自体が罪であるわけではないものの、セッションに参加し、他者と共に行動するうちは、他者の存在を常に認識した行動が求められていると言ってよい。

……難しい言い方が癖になっているが、要は他者と共にセッションに参加していることをきちんと自覚して、なるべくその時共有している時間や行動に集中することは、大切なことだ。
日常生活でも時折、友達と行動しているときにスマホのチャットばかり見ている人などがいるが、あれと同程度のマナーの悪さと言える。TRPGはそのうえ、オンラインでのセッションであればなおさら目では相手の状況を把握できないため、お互いに存在を感じづらく、「やらかしやすい」。

だが、少なくとも未だTRPGオンセンでChatGPTでセッションをする好き者はいないだろうから、セッションに参加している限り、あなたは孤独で自由ではなく、誰かと共にいて、一緒に遊んでいるのである。
「セッションに参加しているうちは、相手が居るのだ」ということを念頭において、遊んでいきたいものだ。
いいね! 40
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/08/29 20:54

[web全体で公開]
😶 【CoC】ワンコが迷子になる【方向音ち】
ワンコが迷子になるのは全然おかしくないって? 大学生のワンコです。

動画作って思うことは
リプレイとして編集しやすい短さに納めてくれたKPの手腕への感謝かな……。

いいね! 9
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/08/28 11:42

[web全体で公開]
😶 TRPG探訪は難しい
TRPGには色々と種類がある。
ボードゲームで例えるところの、トランプがあればウノがあり、麻雀があれば花札もあると言ったことと同じで、コンシューマーゲームソフトで例えるところの、どうぶつの森があればポケットモンスターもあると言ったことと同じで、こと人間の遊戯に対する興味と向上心というものは際限ないものであり、あらゆる製作者が、あらゆる消費者のニーズにこたえるため、マイナーなものからメジャーなものまで数多くの種類のゲームを作り出している。これはTRPGにおいても同じことが言える。
「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」ではないのだ。私だってTRPGやボードゲームの種類に関して詳しいというわけではないので例えとして簡単に言うが、トランプがあればウノがあるように、TRPGにはクトゥルフ神話TRPGからダブルクロス、なんかあの…色々ある。
兎に角いろいろ。……で、トランプにウノを混ぜては遊びようがないように、それら別種のTRPGは基本的に、ルールを混ぜては遊べないようになっている。たぶん。
なので、例えるならクトゥルフ神話TRPGがトランプだとして、シノビガミはウノといったところの位置にある。いや厳密に言うなら花札だよとかいう、たかが例えに対して野暮な指摘は受け付けていない。

シノビガミというシステムは置いといて、シナリオの概要を軽く見て、プレイしてみたいと思ったのであればそれは僥倖ではあるが、クトゥルフ神話TPPGしか持っていない状態でシノビガミの募集に入るということは、例えるなら将棋の駒を持って麻雀の雀卓に入って、将棋の駒で麻雀をしたいというのと大体同じ感じの過ちである。はたから見れば、微笑ましいとも言える。麻雀をするつもりで卓に居た人々はほとほと当惑したであろうが。
いつものクセでくどくど話してきたが、「クトゥルフ神話TRPGではそのシナリオはできないものなので、そのシナリオをぜひやりたければ、ぜひ『シノビガミ』と言う名前のルールブックを買ってください」としか言えない状態なのである。
トランプでウノはできないので、ウノをしたければウノと言う名前のカードを別に買ってください、というやつだ。

ここまで本題。こっから個人の感想。

……私もライトゲーマーの端くれのため、前述したようにTRPGの種類については片手の指三本程度で収まるくらいしか知らない。近頃ようやくクトゥルフ神話TRPGから一歩出て、他のシステムにも対応を始めている程度の立場であるため、つい最近までシノビガミというシステムがあることすら知らなかった。
まぁ、一歩間違えば私とて紙一重でシノビガミの募集に入って「クトゥルフ神話TRPG6版持ってます」とか宣っていたところかもしれないので、今回はそっちの立場から少々察した事情を話していきたい。

私がTRPGの世界に足を踏み入れたきっかけは、昨今別に珍しくもなくなっている「動画リプレイから」というものである。タイトルからとって言えば、最近でも最もメジャーな「TRPG探訪に最適な場所」……というか、入り口と言ってよかろう。
面白いリプレイ動画を見て、興味を持って、ルールブックを買って、遊び相手が付属していないため数年押し入れに寝かせて、紆余曲折色々あって、こちらのSNSに間借りさせていただく形で、今TRPGで遊ぶという光栄なる恩恵を授かっている。
……まぁこのあたりは別段特に関係のないところなので省かせていただくとして、こんなよくある変遷をたどってきた身としては、やはり「クトゥルフ神話TRPG以外のTRPGへのスポットライトの当たらなさ、入り口の探しづらさ」をたびたび実感せざるを得ないのである。
多くのリプレイ動画がクトゥルフ神話TRPG6版のものであり、TRPGリプレイ動画から入ったという方はやはり大多数がクトゥルフ神話TRPGに親しみを持つようになるわけだ。これはもう仕方のないことである。動画からクトゥルフ神話TRPGに入った人がまたそのリプレイ動画を作成し、それを見た人が入って……この循環が起きやすい構図であることも相まって、日本においてクトゥルフ神話TRPGの知名度は他のTRPGシステムを大きくしのぐことは言うまでもない。

というわけで私が観測するに、「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」という、実際ちょっとだいぶ違う認識が出来上がってしまうことも、多少仕方のないこととも言えよう。
実際問題、クトゥルフ神話TRPGに比べて、他のTRPGシステムへの入り口と言うか、初心者に知られるための場所はあまりに少ない。
仕方のないこととはいえ、間違った認識を間違った認識のまま突き通そうとするのはよくないが、そういう認識があるからと言って一方的な不快感で済ませても仕方がない。
……ではそう言うステレオタイプが生まれる原因と思われる一部に軽く触れてみたところで、このSNSを使っている先達は、さてどうやってクトゥルフ神話TRPG以外のメジャーなものからマイナーなものまで数多くのゲームを知るに至ったのだろうという疑問に移っていくことにしよう。ただ、上に記した事情推察も然り、この日記にはいつもより私の主観が数多く入っていることは了承していただきたい。周りの人に聞き回る労を面倒がっただけではあるが、どうせ私程度の者の経験なら「ありがち」と言えるので、何かの足しにはなると思う。

何のことはない、一緒に遊ぶ相手が持っている、自分の知らないシステムに興味を持つのである。

TRPGというのはある意味、伝染するような形で広がっていく。
リプレイ動画から入るのでもそうである。他者が楽し気に遊んでいるのを動画の形で見て、興味を持って、入ってくる。サッカーボールで楽しそうに遊ぶ子供たちを見て、羨ましくなってサッカーボールを買ってみたりするのと同じようなことだろう。
ここのような、「TRPGをプレイしたい」という共通した目的で人が集まっている場になるともっと積極的なものになる。一緒に遊んでいた仲間から、「こっちのシステムも面白いからやってみない?」と誘われることもある。一緒にサッカーボールを蹴っていた友達から、「野球も面白いよ」とバットとグラブを貸してもらうようなことが起こる。これが私が体験した、第二の入り口である。
ここまで二つの「入り口」を紹介してきたが、このどれも、「知らないシステムをすでに遊んでいるプレイヤー」がいて、その影響を受けて始めるという受動的なものだ。伝染するような形と言ったのはこういうことである。
例えがすこぶる悪い気がするが、病原体を持つ人から感染するのと同じで、「知っている人が居なければ触れることはなかった」というのが共通する事情なのである。どちらも、自分からではよほど興味を持って調べない限り知りようがない。

……という事情が多いことから思うに「TRPG=クトゥルフ神話TRPG」という、実際ちょっとだいぶ違う初心者あるあるな認識を改めるためには、どうにかこういった、他のシステムに触れる接点に多く遭遇してもらう必要があると思っている。
いいね! 16
温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2023/08/26 08:13

[web全体で公開]
😶 GMは神様でもないし、PLはお客様でもない
TRPGとは、全員で作っていく物語である。
であるからして、卓に参加するプレイヤーはGMもPLも本来はすべからく同等の存在で、各自GMという役割を、PLという役割をプレイするものだという観念は私の中にある。
……であるからして。
「GM、PLが敵に見え始めたら一旦やめた方がいい」と言っておきたい。
それから、GM各位には「GMはPLに奉仕するもの」という気持ちでやらないことをおすすめしておく。
どちらにせよ、GMにしろPLにしろ相手が一緒に遊ぶうえでの「仲間」であることを忘れてはならないということである。

これを忘れるとよくやりがちな失敗は大抵の場合、卓の雰囲気を著しく破壊する物ばかりだ。
長々と語りすぎてしまう吟遊化、GMの独占、マンチキン……エトセトラエトセトラ。
相手が自分に奉仕してくれることを期待するべきではないし、逆に、自分が相手に奉仕しすぎる義務もない。
つまりは「一緒に楽しみましょう」という気持ちを持って臨むことが最も望ましい(少なくとも初対面やそれに近しい関係の相手には)と言える。

GMは神ではない。PLはお客様ではない。
要するにどちらも同等の存在と言いたいわけだ。GMは万能でもなければ全知全能でもなく、PLは与えられる権利が少ない。
だがどちらが上ということも下ということもない。
GMはあまりPLに理不尽ではよくない。PLはGMが眉をひそめた時、多少の譲歩は覚悟する必要もある。

何だろうと、共に遊ぶゲームである以上は、相手に対する多少の尊重を忘れていてはできないのである。
屈伸煽りしたくなる時でもぐっと我慢することが、このゲームを遊ぶうえでのコツだ。

……それはそれとして、私は暇な時に多少ボードゲームのようなものもプレイしているのだが、近頃「のびのびTRPG ソード」を入手してちょっとやってみた。
簡単に言えば、TRPGで行われる工程を簡略化、カードに記載して、シナリオを用意することなく想像力で補いつつカードに従って場面を進めていくことが出来るという代物である。
インスタントなTRPGとでも言おうか。
1人から5人までプレイできるようである。

このゲーム、上手いと思ったのが、プレイする以上必ず全員にGMが渡るようになっている。
GMなんて出来ないよ、という人でも、引いたカードの内容を読み上げるだけなので、苦労することはない。
ただロールプレイの可否などを決めるなどといった裁定も簡単にあるため、気楽にGMをすることが出来る。
なかなかどうして、簡略化されたものではあるがTRPGの体験ツールとしてよく出来ていると思う。
前のシーンと脈絡のないシーンカードが出てきて、適当にこじつけするのも面白いし。

「TRPGのGMに興味はあるけど自信はない」「TRPGやってみたいけど相手がいない」といったありがちな悩みにインスタントに応えているボードゲームである。
いいね! 49