温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記
温森おかゆ(まんじゅう)さんが書いた日記の一覧を閲覧できます。
日記一覧
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/10/15 22:39 [web全体で公開] |
😶 生成AIに対するポリシーの変更について まずは一番にご承知おき頂きたいのだが、私は決して、生成AIに対する是非を語るわけではないし、賛成とも反対とも言わない。そして生成AI画像を利用する誰かについて、どうこう言うためにこの日記を書いているわけではない。 これは私のポリシーの変化を報告する内容であり、私自身がGMとして管理するセッションの方針に関するお話である。 ・私は、生成AIを使用した画像、BGMの使用は行わない。 ・私がGMを務めるセッションでは、プレイヤーが生成AI画像を使用することは基本的に自由とする。 ・ただし、例外として、セッションに参加するメンバーが生成AI画像を使用することによる忌避感を示した場合、AIを使用した画像の使用は一切禁止とする。 簡単に言うと、「温森おかゆ自身は、生成AI画像、BGMを使用しません。ですが温森おかゆがGMを務めるセッションで、生成AI画像を使用することに関しては、基本的に自由とします。ただし、セッションメンバーの誰かが生成AIを『イヤだ』と言った場合、Not AIセッションになります」 これに関しては、実は私のプロフィールにも何日か前から書いてあるのだが、私のポリシーに関する一応大事な方針として、ここに書き記している。 正直、私もこの小難しい問題に関しては言及もしたくなかった。ただ、最近の動向を見ているとそう対岸の火事と目をそらしてもいられない、と思い、方針を決めている。 以下、私がついにこの方針を決定したきっかけとなったできごとや、それに対する個人的所感を記す。近ごろ某SNSを騒がせているトラブルの話など、あまり心地いい話ではないため、ご注意いただきたい。 最近、X(旧Twitter)の方で、生成AI関連を巡るトラブルが起き、そこから生成AIについての論争が起きている。 内容に関しては、作製の過程で生成AIを通した立ち絵を使用してしまったため、参加するはずだったセッションが流れてしまった、というものだったと思う。このトラブルに関してはすでに「流卓」という結末があり、話は終わっている。 この報告から、XではAI生成賛成派とAI生成反対派による論争が巻き起こっているというわけだ。 そこには多くの意見があったが、詳細に関しては省かせていただく。 ただその論争を見て私が何を感じたか、と言えば、よくないよねという納得でもなんて酷い話なんだという失望でもなく、「これってやばくね?」という危機感だ。 私が使っている生成AIというモノの“劇物”具合を、今更ながら実感したのである。 今のところ、個人が生成AIを使用することは法律上何も悪いことはないのかもしれない。だが、果たして我々は、TRPG界隈は、今、“外”から“どのように見えている”のだろう……? 生成AIは、著作権の面でも無断学習による心情的面でも様々な問題を抱えている、というのはすでに世間一般の認識だろう。世間一般の目線から見れば、それは黒ではなくても少なくとも「白でもない」はずである。 そんな問題を抱える代物を使っている人が居るTRPGというコンテンツ。どんな目で見られるだろう? ……と。 そして、外部からのそういった印象は、TRPG界隈全体に、果たしてどんな影響を及ぼすことになるのだろうと。 「生成AIを使うような界隈だから、イヤなんだ」という人も見た。やはり生成AIを使用することに対する“世間の目”に限って言えば、非常に厳しい視線にさらされていると言わざるを得ない。 今回の件で思ったのだ。私は、「生成AIを使う人」として、軽蔑されうるのではないか……? と。 私は、TRPGに人が増え、豊かになることを望んでいる。TRPGは、人が減っていけばいくほど遊べなくなる。それに、どんなコンテンツでも、人がいなくなれば、いつかは廃れてしまう。 人が増えるためには、“人が入りやすい”コンテンツである必要があるだろう。そのために、TRPGのユーザーである私の印象が、ひいてはTRPG自体の印象を下げるという事態は避けたいと思っている。 生成AIは、一瞬で絵や音楽を作成してくれる、まさに夢の技術だ。それにより我々は、TRPGをプレイするにあたって多くの恩恵を得てきた。当然、私も去年までは生成AI画像を購入し、その恩恵にあずかっていた側の人間だ。その有用性、便利さ、分からないはずがない。生成AIを使用する人の気持ちは痛いほど分かる。自分で画像などを用意する苦労を知っているからこそ、なおの事理解できる。 だがそれでも、今回の件でそれらのAI生成画像を全て消去した。 外側の人間に、「お前は生成AIを平気で使うような人間なんだ。そしてお前のやっているTRPGとやらは、生成AIで構成されている」と後ろ指を指されないために。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/10/09 22:39 [web全体で公開] |
😶 東京ダンジョンのオンセ用キャラクターシート データを入力するだけでココフォリア駒出力用のデータを作ってくれるオンラインセッション用キャラクターシートを、Exelで作ってみた。 URLを開くだけでは閲覧しかできないが、「ファイル」→「コピーを作成する」で自分用のコピーを作成すれば、誰でも編集して使えるはず……だ。たぶん。 Exelか、高い互換性を持つグーグルスプレッドシートがあれば使える……と思う。たぶん。 正直、自分でオンライン用キャラクターシートを作る試みは初めてなので、何かまずったら優しい誰かが指摘してくれることに期待している。そもそもコピーできないんですがとか、そもそも閲覧すらできないよとか、何かあればご連絡いただきたい。 クイックスタートのキャラクターを打ち込んで最低限使えるところまでは確認済みだ。 ちなみに残念ながら、ユドナリウムへの出力機能は備えていない。 ■仕組みについて いや、Exelのシートだけ見せられても間違い探しどころか、使い方すら分からないよ……という方のために、このキャラクターシートについて軽く説明しておくと、このキャラクターシートにまとめられたデータを、Chipboard Apiという、ココフォリアが読めるタイプのコマンドに変換している。 あとは、そのコマンドがまとまっているところをコピーして、ココフォリア画面上にペースト(Ctrl+V)すると、なんかよくわからんけど何かがどうにかなって希望通りの駒ができるというわけだ。 で、その「何かがどうにかなる」ためにはChipboard Apiというコマンド文を使う。このChipboard Apiというココフォリアが読める文章にキャラクターのデータが詰まっていて、これを読み込んだココフォリアが駒を作れるというわけだ。 キャラクターシートのデータを取り込んで、Chipboard Apiにまとめているのは、2枚目のシートの「出力用」というところが担っている。 Chipboard Apiが読める人は、何がどうなっているかがお分かりになるだろうし、詳しい方は好きなように改造してもっと良い感じに作り変えられるかもしれない。読めない人は、「出力用」シートにはあまり触れない方がよい。 ↓「東京ダンジョン」ココフォリア駒出力機能付きキャラクターシート https://onedrive.live.com/:x:/g/personal/CC96D969B240D189/EUQ6U2l-XuZOhqkYDGHlV_sB7h8jaizMlOGrfbpCaU2atw?resid=CC96D969B240D189!s69533a445e7e4ee686a9180c61e557fb&ithint=file%2Cxlsx&e=QDBf9A&migratedtospo=true&redeem=aHR0cHM6Ly8xZHJ2Lm1zL3gvYy9jYzk2ZDk2OWIyNDBkMTg5L0VVUTZVMmwtWHVaT2hxa1lER0hsVl9zQjdoOGphaXpNbE9HcmZicENhVTJhdHc_ZT1RREJmOUE
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/10/04 22:11 [web全体で公開] |
😶 アリアンロッド2E【“竜の骸骨亭”の名物料理】募集中 アリアンロッドRPG 2E スーパーシナリオサポートVol.5「竜の骸骨亭奇聞」に掲載されているレベル1用シナリオ、「“竜の骸骨亭”の名物料理」のプレイヤー募集を行っている。 冒険者酒場のグルメを巡る骨のある冒険だ。 ↓アリアンロッドRPG 2E「“竜の骸骨亭”の名物料理」 https://trpgsession.com/sp/session/175899595844117okayu 日程はすり合わせだが、恐らく11月以降の火曜日、木曜日で調整されると思われる。 こちらはクイックスタートキャラクターを使用しての、ルールブックなしでの参加が可能となっている。現在ミドリガニさんが参加しており、まだまだ参加者の枠は空いている状態だ。ふるってご応募いただきたい。 ◆アリアンロッドRPG 2Eとは 剣と魔法の世界を舞台に、冒険者となって敵と戦い、宝を手に入れる。そんなロマン溢れるTRPG。 典型的なファンタジー世界ではあるが、この世界は時おり、外の世界から転生してきた人々が迷い込むことがある。そのため、プレイヤーキャラクターも私たちの暮らす現代から異世界転生したキャラクターを使用することができる。 様々な種族、そして異世界人が入り混じる、ライトファンタジーの世界で冒険したいときにぴったりのシステムだ。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/09/26 18:30 [web全体で公開] |
😶 銀剣のステラナイツ3巻が再販? これまでずっと絶版状態だった【銀剣のステラナイツ】のサプリメント、「星屑のリヴラガーデン」が、いつの間にかAmazonにて入荷していた。 GMとプレイヤーが1on1でゲームをプレイすることができる「デュエット形式」のルールを扱うことができるし(とはいえ、これは公式の無料ダウンロードコンテンツで先行データが公開されているので、リヴラガーデンがないからといってデュエット形式ができないわけではない)、ベースルールのものから最新実装されたスキルがバランス調整を経てまとめられていて、より楽しくゲームを遊ぶにはもはや必須といえる1冊になっている。 私が再入荷に気付いた時期もだいぶ遅いから、今の在庫は6冊程度。もし【銀剣のステラナイツ】をお持ちで、より楽しく、拡張されたゲーム体験をお望みなら、お早目のご購入をおすすめしたい。 6月下旬に家族のガンが発覚してから、家族の入院、通院、あとその他もろもろで燃え尽きてはや数月。 ガン自体は取り返しのつかないほどのものではなかったため、ある程度の治療が終わってようやく落ち着いたため、ここに戻って来た。 幸い偶然にも7月ごろにはあまり卓予定が入っていなかったため、卓予定を辞退するような大迷惑は誰にもかけなかったのが救いである。人生は何があるのか分からないのだから、卓の予定を詰めすぎるようなことはしないようにしよう……と反省する次第だ。 今さらどのツラ提げて戻ってきたのだろう、とは自分でも思うし、今まで多大なるご迷惑をおかけした方々にはまことに申し訳ないかぎりである。ただ、いつまでも過去のことをくよくよくよくよ後悔していたって何も変わることはないし、せめてこれから迷惑をかけないようにしつつ徐々に再開していければと思っている。 戻って来たとはいえ……数ヶ月間TRPGにあまり触れてこなかったから、色々なことを忘れている。 すぐに卓を立てることもないだろうし、すぐに卓に入れることもないだろうと思っている。 一応帰還はしたものの、これからは有事に備えて卓予定を絞ることも視野に入れているので……すぐに元通りに活動するわけではない。しばらくはまた何もせず沈むので、「なんかいるな」と流していただければ幸いだ。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/05/10 20:28 [web全体で公開] |
😶 アンサング・デュエット【千年桜はまだ咲かない】 桜が咲くころには病が流行るという。私はどこかで、そんな話を聞いた。ちょうど気候の変わり始める時候、花冷えもあって気温が安定せず、体調を崩しやすいことも言っているのだろうと思う。 日本でコロナウィルスが流行り出したのも、ちょうどその春頃ではなかったろうか。 だからだろうか。人は、桜の儚さにどこか「死」や「虚弱」を連想するのだ。その儚さと美しさを、暗い意味の隣に据え置くと、なぜかその美しさがまた鮮明となるらしい。 夜の静寂と寂寞(せきばく)に白い月が浮かぶのが人を感動させるように、暗澹(あんたん)と形の知れぬ夜の湖水に踊る白い月光が人を感激させるように、影があるからこそ、美しさというものが際立つと言われる。 単純にカワイイ女の子も良いが、影を差した美人の方が、何となく興味を引いてしまうというのもそれなのか。 美しさの本質とは。影を差した美しさが人を虜にする理由とは。考えてみれば深い。……ような気がする。 閑話休題。 今回は、長い苦節を経てついに完成したつぎのさんのシナリオ【千年桜はまだ咲かない】に参加した。 内容が継続キャラクターでも参加できるものに変わり、作新されていた。 バインダーとシフターが連れ立って桜の名所に出掛けるところから始まるため、いわゆるデートを絡めて異界に巻き込まれたいアンデュペアにオススメのシナリオである。 シナリオ中に手に入れる情報が重要な伏線となっていて、後で核心的なものに変わっていくというプロのシナリオライター顔負けの仕掛けがあるため、非常によくできたストーリーである。 「桜」に影を落とす「死」を連想させる、暗くも美しい内容だ。 ふたりの絆が深ければ深いほど後半に輝いてくるので、とびっきり仲のいいペアで行くか、継続ペアで行くと最強のふたりになれる。 あまり深くは言えないが、タイトルの鮮やかな回収もしっかりとある。 ◆アンサング・デュエットとは 現実と隣り合わせの危険な世界“異界”。その真の姿を見抜く目を持つ“シフター”と、そのシフターを異界から助け出す宿命を負った“バインダー”となり、ふたりで協力し異界を脱出する過程を描くTRPG。その性質から、うちよそと相性がいい。 ルールは至って単純で、キャラクターシートを作るのも簡単。例えばルールブック一冊持ち寄って30分ほどでキャラクターを作成し、2~3時間ほどでサックリと簡単な冒険を楽しめる。 ◆あらすじ(プレイヤー向け) このシナリオでは、シフターとバインダーがふたりで「夢見草(ゆめみぐさ)町」へ桜狩りに行きます。 バインダーはシフターに、「夢見草町」に桜狩りに行こうと誘われます。 桜の植生国内一を誇る街で、出店なども充実している観光スポットです。 シフター曰く、その町にあるという“千年桜”が開花する年なのだとか……。 当日、夢見草町へ向かうと、シフターはなんだか、いつもよりはしゃいでいる様子でした。 そこかしこに植わる桜を楽しみながら、しばしの観光を楽しみます。 そして、お目当ての“千年桜”を見に行こうと、街外れの「花綵(はなづな)神社」に向かうのでした。 目前に広がる、石造りの長い長い階段。 昇っていくと、不意に強風が吹き、視界が桜吹雪に包まれます。 嵐のように巻き上がる花弁に包まれ、思わず目を閉じました。 次にバインダーが目を開けると…… そこにシフターの姿はなく。困惑するバインダーの背後で声が聞こえました。 『──ようやく、これで千人目』 『これで、キレイに咲けるかな?』 ◆バインダー:犬神 花鶏(いぬがみ あとり) PL:おかゆ 「得るものが大きくなればなるほど、それを失うことの重大さも、また大きくなっていくものだと思います。だから……零士さんはこれ以上、戦わなくても良いと思うんです」 「私も一緒に戦います。パートナーですから」 現実と隣り合わせの危険な世界、異界に対抗する組織、異界対策室に所属する。正義に熱く、人命がかかっていると見るや後先考えずに突っ走る女性のバインダー。空回りしがちな行動と、ドジを鬼本にフォローされ続けるが、数個の異界を生還し、それなりのベテランになりつつある。 前回の【ワインレッドの肖像画】にて、2シナリオ越しの想いが届き、鬼本と懇(ねんご)ろな関係へと発展したアトリ。今回は鬼本と花見に行くことになり、おそらくは鬼本と共に仕事が絡まない初の遠出となる。 想いが通じ、鬼本も次第に凍り付いた心が融解し始めてきているのを感じ、嬉しく思いつつも……それが再び失われてしまったら、という恐れを克服できないでいる。 ◆シフター:鬼本 零士(おにもと れいじ) GM:つぎの 「私が何かを失う度に、私を気にかける人は悲しみ心を痛める」 「私にはまだやるべきことがあるからだ。それはまだ成し得ていない」 常に冷静沈着、的確な判断を下す鬼教官……であったが、昨今は次第に凍り付いた心も溶けだし、これまで忘却で喪失してきた感情を取り戻しつつある、異界対策室のエージェント。 今回は、アトリを誘って桜を見に行った先で、偶然にも異界に巻き込まれる形となる。 勇猛果敢なアトリと、冷静沈着な鬼本。互いに補い合うバディが、ついに名実共にパートナーの関係となり、ふたりの間柄もまた濃厚に。常に澄まし顔の彼が、時折アトリに見せる人並みかそれ以上の執着が非常にエモーショナルだ。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/05/10 07:03 [web全体で公開] |
😶 アンサング・デュエット【ワインレッドの肖像画】 今回は、『ヨタバナ』の作者、椅子塚サクサクさんが書いた背徳系シナリオの【ワインレッドの肖像画】を、【アンブロークン・アロウズ】や【インバース・ワールド】を超えた歴戦の継続ペアで挑むことになった。 犬神 花鶏と鬼本 零士のふたりは、元々オリジナルの組織である警察の異界対策室所属のキャラクターのため、このシナリオでの“バインダーとシフターは三日月財団所属のエージェント”という設定を、“異界対策室所属のエージェント”に変更して行った。 キズナバレットしかり、ブラッドパスしかり、組織所属のエージェントとしてシナリオに参加するというのは、プロフェッショナルのロールプレイがやりやすいため、一般人としてのキャラクターとはまた違った楽しさを味わうことができる。『アンサング・デュエット』のキャラクターは多くが一般人だが、時には“三日月財団”という組織のエージェントとしてキャラクターを作り、このシナリオをやってみるのもまた楽しいだろう。 なお、このシナリオではクリア報酬が少し多めに手に入るようになっているため、いくらかシナリオをクリアしたもののフラグメントの残数に困るキャラクターに回すシナリオとしてもいいかもしれない。 まず生き残らないと手に入らない物ではある。また、手に入ったところで正直フラグメントとして扱うにはちょっと「いや、どうせえっちゅーねん」という感じなので、別に「ぜひ次の持ち込みフラグメントに入れたい」と思わないところもステキだ。よっぽど忘却が進んで枠が埋まらない時の補欠程度のものが追加報酬なのは助かる。基本的に、既に6つのフラグメント枠は入れたいフラグメントでいっぱいなので。 このシナリオでは、異界の影響を受けるごとに、背徳的な情熱が心の中に湧き起こってくる。アクシデントキスと相手の血への渇望を演出したい場合は、適したシナリオと言えよう。 ◆アンサング・デュエットとは 現実と隣り合わせの危険な世界“異界”。その真の姿を見抜く目を持つ“シフター”と、そのシフターを異界から助け出す宿命を負った“バインダー”となり、ふたりで協力し異界を脱出する過程を描くTRPG。 ルールは至って単純で、キャラクターシートを作るのも簡単。だが、だからこそ拡張性が高く、ギミックを盛り込みやすいシステムとなっている。 シフターとバインダーのふたりで協力するシステムのため、濃厚なうちよそを描きやすいのも特徴。 とりあえず1冊ルールブックを持っておけば、手軽に色んな冒険とうちよそを楽しめる。 ◆あらすじ(プレイヤー向け) このシナリオでは、ふたりは三日月財団に雇われているエージェントとして、三日月財団からの依頼の達成を目指すことになります。 今回の依頼は、美術館に展示された、絵画の遺物の回収。 三日月財団がかつて要注意監視対象としていたある人物が描いたその絵を、ふたりは回収するために美術館へと赴(おもむ)きます。 しかし、絵画の遺物は回収されるよりも早く、異界を作り出してしまいました。 かくしてふたりは、気付かぬうちに異界へと足を踏み入れることとなるでしょう。 そこは、現実世界の美術館と酷似した異界。 けれど展示されているのは、血のように赤い絵画ばかり。 それも、見る者の精神を汚染する、異界の絵画ばかりが飾られていました。 もしも絵画に心を奪われてしまえば、あなたは血を貪(むさぼ)り。鉄の味の恍惚(こうこつ)に身を委ねる化け物になってしまうでしょう。 そうなってしまわないように、ふたりは力を合わせてこの異界から脱出しなければなりません。 ◆バインダー:犬神 花鶏(いぬがみ あとり) PL:おかゆ 「だから、私、ずーっと、好きな人に、振り向いてもらえないんですけどね。先輩、鈍感すぎるんだもの……」 「大切な人だからこそ……“今”っていう、ひとときひとときを共に生きる……それが、幸せじゃないんでしょうか?」 正義感に熱く、それゆえに少し空回りしがちではあるが、経験とガッツで異界を何度も生還してきた歴戦のエージェントとなりつつある女性。ちょっとおっちょこちょいだが理想の婦警像といった形。 『アンブロークン・アロウズ』『インバース・ワールド』と、数個の異界からの生還記録を持つ継続キャラクター。 今回は、異界対策室の阿部室長に「デート」をちらつかされ、まんまと異界への片道切符を握らされての異界入りとなった。 ◆シフター:鬼本 零士(おにもと れいじ) GM:つぎの 「すまない、わからないんだ。自身が何を感じているのか。……忘れてきてしまったのかもしれない」 「ああ、努力する。キミが待ち草臥れる前までに……──」 情熱的なアトリと対を成すように、冷静沈着で冷徹な彼女の先輩であり、パートナー。アトリ以上に異界対策室でエージェントを続けており、経験と判断力は高いが、異界に立ち向かい続けていた影響でほとんどの感情を喪失している。それ故に、アトリのことを気に入ってはいるが、その感情に何と名前をつけるものなのか、自身の感情に疎くなりすぎて見えなくなっている。アトリから向けられる恋慕や好意に戸惑っていたが。奇しくも異界の影響で、自分がアトリに抱く感情の正体に気付いた。 アトリと関わるうち、凍り付いていた心にもだんだんと変化が訪れている。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/04/16 20:51 [web全体で公開] |
😶 アンサング・デュエット【ふたりだけの幸せ】 【ふたりだけの幸せ】は、アンサング・デュエットのルールブックに掲載されている探索系シナリオだ。アンサング・デュエットのシナリオにおけるひとつの形を提示している良シナリオである。なにより自由な順番でシナリオを進行することができるというのが大きい。アンサング・デュエットのポテンシャルの高さを存分に活かしたシナリオと言える。 館の中を自由に探索し、情報やアイテムを集め、脱出を目指すという形で、探索系を好む人にはおすすめ。 繰り返し判定を行う可能性がある関係上、通常の形式のシナリオよりも難易度は高めだが、今回はGM、プレイヤー双方の出目が良く、あまり深刻な変異も起きず終了した。むしろ、良い感じにスパイスになる程度だった。 多く変異を受けたかどうかで、ふたりの描写が大きく変わりそうなシナリオだった。 今回は、GMがバインダー役、プレイヤーがシフター役を担当。多少シナリオの細部を作り変える必要こそあったが、特に問題なく進行することができた。 なお、プレイヤーキャラクターのぼたんと結城さんは、ちくわぶさんにGMを務めていただいてタイマンで行ったキズナバレットのセッション【ラッシュ・トゥ!】で作ったキャラクターのコンバートである。 キズナバレット世界ではすでに故人であり、成長が止まったまま戦闘人形(キリング・ドール)として活動していたぼたんの、別の世界線での形であるため、アンサング・デュエットでは何事もなく成長し、ぼたんの年齢は18歳。結城さんはキズナバレット世界と変わらず25歳だが、キズナバレット世界線のぼたんが12歳程度だったことを考えると、何事もなく生きていればそれくらいの年齢になっていたのだ。 キズナバレットで悲壮な運命を背負ったふたりの「IF(イフ)」を描くことができ、別の生き方をしているキャラクターに想いを馳せて楽しめたセッションだった。 ◆アンサング・デュエットとは 現実と隣り合わせの危険な世界“異界”。その真の姿を見抜く目を持つ“シフター”と、そのシフターを異界から助け出す“バインダー”となり、ふたりで協力し異界を脱出する過程を描くTRPG。 ルールは至って単純で、キャラクターシートを決めるのも簡単。だが、だからこそ拡張性が高く、ギミックを盛り込みやすいシステムになっている。 シフターとバインダーのふたりで協力するゲームのため、濃厚なうちよそを描きやすいのも特徴。 とりあえず1冊ルールブックを持っておけば、手軽に色んな冒険とうちよそを楽しめる。 ◆あらすじ(プレイヤー向け) このシナリオでは、バインダーとシフターが、見知らぬ館のエントランスホールに連れてこられます。 自分たちがなぜここにいるのか、わからないままに館の探索を行っていくふたり。 ところが、あちこちに自分たちにゆかりのある物を見つけたり、この館で過ごした記憶が浮かぶようになります。 調査の中で、シフターはバインダーに告白します。 夢の中で、何度もこの館を訪れていたこと。 ふたりは夢の中で、将来を誓い合った仲だったこと。 そして、その夢はいつも、シフターがバインダーを殺して終わったこと。 調べるほどに、違和感と安心感が生まれる館。 同時に、互いへと募る、抱いたことのない感情の数々…… シフターの見た夢が現実となる前に、ふたりは脱出する方法を見つけ出せるでしょうか。 ◆バインダー:縹 ぼたん(はなだ ぼたん) GM:おかゆ 「私にとっての最高のヒトって、15年前くらいからずーっとお兄ちゃんだったもん」 18歳のしっかり者の少女。厚川 結城の近所に住んでおり、小さい頃から結城に懐いていた幼馴染。そのため、私生活の能力が壊滅的な結城の代わりに家事全般を身に着けた。 小さい頃に結城から貰った、巨大なぬいぐるみサックが一番の宝物であり、身の丈に合わなくなってもずっと背負っている。この中には、結城の家に遊びに行ったときに使用するありとあらゆる掃除グッズが収納されているのだ。 この巨大なぬいぐるみサックは、キズナバレット世界線では鉄塊で補強され、敵に叩きつけて攻撃に兼用できる、ぼたんの武器でもあった。アンサング・デュエットでは種も仕掛けもないただのリュックサックで、結城からぼたんへのプレゼントということになった。こういう「IF」というのは、比べると楽しいものだ。 本編では、18歳という年齢になったぶんマセて結城に淡い恋心を抱く少女である。 ◆シフター:厚川 結城(あつかわ ゆうき) PL:ちくわぶ 「俺は……君を“もう”殺したくないよ……」 25歳の警察官。キズナバレットでは、ハウンドであるぼたんのオーナーとしてSIDという組織に異動になっていたが、こちらの方ではそのようなこともなく、いたって普通の警察官として生きている。しかし、波乱の運命からは逃れられず、アンサング・デュエットの世界ではシフターとして異界と隣り合わせの危険にさらされている。 18歳のぼたんの恋心に何となく勘づきながら、それでも理性で踏みとどまっている大人なお兄さん。 プレイヤーのちくわぶさんは、ロールプレイがとてもお上手な人で、今回のシナリオでもそれは存分に活かされていた。異界の影響を受け、ぼたんへの暗い執着をあらわにするロールプレイがドキリと胸を打つような迫力を持っている。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/04/13 16:08 [web全体で公開] |
😶 ブラッドパス【妖刀 村雨丸】第2陣 吸血鬼PCが鬼物PC限定のブラッドパスのセッション、第2陣。 素晴らしいプレイヤーさんとキャラクターたちに恵まれたが、残念ながらトラブルの積み重ねにより、途中で頓挫した。 しかし、このセッションを楽しみにしてくださった方や、結末に興味を持ってくださっていた第1陣の方への感謝としても、内容をざっと書き記しておくことにする。 結末は非常に残念な結果に終わったが、私個人は、良いプレイヤーさんとのセッションという過程をおおいに楽しんでいたことは確かだ。 ◆人鬼血盟RPG ブラッドパスとは キズナバレット、マモノスクランブルなどを手掛けたからすば晴さんの著作のひとつ。 現代日本を舞台に、同じ時間を生きられない長命の吸血鬼と短命の人間のバディもの。[吸血]がシステムに組み込まれているのは流石の手腕と言える。やはり吸血鬼モノでは外せない要素だ。 こちらはトランプを使用する、見た目にもオシャレなゲームである。 ◆シナリオトレーラー 東京の国立博物館には、古い歴史を持つ物から曰(いわ)くのある物品まで様々なものが収蔵されている。 そんな博物館にてある日、名家(めいか)の秘蔵品であった“妖刀 村雨丸”が展示されることとなった。 目新(めあたら)しいものが好きな人間たちがこぞって集まり、博物館はこれまでにない賑わいを見せる。 しかし、博物館はとつぜん業血鬼(ごうけつき)の襲撃を受けて、多数の死傷者を出し、壊滅。なぜかわずかな生存者を巻き込んで、ロックダウンされる。 封鎖された博物館では、奇妙なことが起きていた。展示品や収蔵品が、ひとりでに動き出し人を襲い始めたのだ。 抜け出すことのできない地獄と化してしまった博物館の中で、生き残るために手に取ったのは……血を啜(すす)る道具、鬼物(きぶつ)だった。 人鬼血盟RPG [ブラッドパス] 「妖刀 村雨丸」 ──血の軛(くびき)こそ、汝らの武器。 ◆人間PC:上ケ谷 海(かみがや うみ) PL:ちくわぶ 讐人の人間PC。今回のシナリオは、人間PCと吸血鬼PCが出会い、契約を交わす場面から始まるため、「復讐のため戦う」人間PCにするには、今回のシナリオ内で事件を起こすのが手っ取り早かった。そのため、シナリオにて愛する母を失うという運命を決定づけられた、悲壮なる少女である。 村雨丸と出会う前は、いたって普通の高校生のギャルであった。とある刀剣擬人化ソシャゲにハマった母親に連れられ、博物館に来た折、不幸にも業血鬼の襲撃に巻き込まれ、目の前で母が惨殺される。燃え盛るような復讐心を抱き、村雨丸を手に取る。 博物館を闊歩する数々の暴走鬼物を倒し、極度の疲労に悩まされつつも、仇敵を討つため、諦めることなく前に進む。 ◆吸血鬼PC:村雨丸 PL:つぎの 南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)に登場する犬塚 信乃(いぬづか しの)の佩刀(はいとう)。その美しさから、「抜けば玉散る氷の刃」と形容される伝説の刀「村雨」。 実は、その言葉通り、露を散らす妖刀……鬼物の吸血鬼である。ただ、他の鬼物と同じく休眠期に入っており、事件が起きるまではただの刀と変わらなかった。母を殺された海の声に応え、強大な業血鬼を倒すため、ブラッドパスを結ぶ。 人間形態は色白のブルーベースの美丈夫。物品が本体であってもさすが吸血鬼と言わんばかりの美貌を持つ。 女心というものにはウトいものの、海が見せる優しさや心の迷いに興味がないわけではなく、懸命に戦う海にそっと寄り添う器量を持つ。 ◆人間PC:嘉浪(かなみ) PL:はっさく 灰村 和巳(はいむら かずみ)の勧めで博物館に来た高身長のアラサー。かつてはどこかの対鬼組織か戦団に所属していたようだが、今はわけあってフリーランスで活動している術師。 〈傷号:武器千手〉によって、触れた物の“情報”を瞬時に読み取る“先天的固有魔術特性”(あるいは超能力)を持っており、触れた物の情報をなんでもかんでも読み取ってしまうのを嫌って、平時は黒い手袋で予防している。 術師とはいうものの、戦い方は肉体派で、いわゆる「環境利用闘法」。その場にある木の棒、ライター、石ころでも瞬時に武器として利用できる。 何でも武器にできるがゆえに、「自分に扱えない武器を探したい」という気持ちがあるようで、今回は博物館に、自分に扱いきれない何かがあるのではないか、と勧められやってきた。 粗野(そや)で一見冷たい男だが、不安を抱くディアを叱咤激励(しったげきれい)して励ましたり、襲われている人間は見捨てなかったり、隠れた頼もしさを見せるズルい男。 ◆吸血鬼PC:DEAR(ディア) PL:れい 時間の果てからやってきた、とある日記帳に封じ込められた少女の吸血鬼。 ハードカバーの古びた鍵付きの日記帳を持っており、その著者不明の日記帳には、未来と過去の全てが記されている……らしい。(ディア談)この日この博物館で嘉浪と出会うことも日記帳に記されていたのだと言う。 しかし、業血鬼のことについてなど、肝心なことに関して記されていなかったため、書かれていない未来に怯え、不安を抱く。しかし、嘉浪の激励により強くなることを決意した。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/03/28 21:21 [web全体で公開] |
😶 【ゆうやけこやけ】髪長姫の立ち絵素材【素材配布】 『ふしぎもののけRPG ゆうやけこやけ』の公式シナリオでも、登場回数が比較的多いNPC……「髪長姫」の全身立ち絵を作成し、無料配布することにした。 調べ方が悪かったのか、ゆうやけこやけのNPC立ち絵に関してはネットの海に見つからなかったので、私の自作だ。 昨今AI作画を懸念する声があるが、これに関しては参考資料も含め、AIは一切使用していないため、安心して使っていただきたい。 NPC立ち絵の追加要望などがあれば、聞くだけ聞くかもしれないので遠慮なくコメントを送って頂けると助かる。 ↓BOOTH「【ゆうやけこやけ】NPC立ち絵 髪長姫」 https://okayu-nukumori.booth.pm/items/6714461
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/03/21 18:53 [web全体で公開] |
😶 クリックアクションブーケ ゆうやけこやけのセッション中に、[夢]を投げる方法について有用と思われる情報を教えて頂いたので、ちまちまと調べていた。ワンクリックでコマンドをチャット送信する「クリックアクション」のココフォリア機能を活用して、[夢]を投げる方法だ。銀剣のステラナイツの「ブーケ」を投げるときにも同じ手法が使えることから、便宜上「クリックアクションブーケ」と呼ばれているのは目に入った。 使ってみたらまあまあ快適なのかな、と思いつつ、でも手間がかかるし、おひねり感にはどうも欠けるな……という結論に至った。 私の調べ方が悪く、もう少しスマートなやり方があるのかもしれないが、今のところは色々調べてやっとこの方法しか出てこなかったので、このちょっとおひねり感に欠ける方法についての所感と、備忘録を作成しておく。 「クリックアクションブーケ」。その名の通り、スクリーンパネルをワンクリックするとコマンドを自動でチャット送信してくれる「クリックアクション」のココフォリア機能を活用して、銀剣のステラナイツのブーケ、ゆうやけこやけの夢を加算していく手法……ではある。 ここではゆうやけこやけの[夢]方式で説明していく。 ◆準備 1.キャラクターのコマそれぞれに、「PC1夢」、「PC2夢」など、他人に投げる夢を記録するためのステータスを追加する。 あるいは、他人に[夢]を投げるためだけのPLコマを別途作成し、そこに「PC1夢」「PC2夢」などのステータスを同じように追加する。 2.夢を投げるためのスクリーンパネルを用意する。(「PC1に夢を渡す」と書かれているボタンの画像など) 3.スクリーンパネルの「高度な設定」の右にある「⋁」をクリックして、クリックアクションの設定を開く。 「クリックアクション」から「チャットに送信」を選び、その下の「送信するテキスト」に「:{PC1夢}+1」と記入する。 ◆使い方 1.「PC1夢」のステータスが設定されたコマをチャット欄のキャラクター選択から選ぶ。 2.◆準備3でクリックアクションが設定されたスクリーンパネルをクリックすると、自動でチャットにコマンドが送信され、そのコマの「PC1夢」のステータスが1上がる。 3.[場面]が終了し、[幕間]に入ったら、各キャラコマで加算されてきた「PC1夢」や「PC2夢」のステータスを合計。各自の「夢」のステータスに合計した[夢]を加算。 手軽な操作だし、ゲーム感覚で夢が投げられるという、とても合理的な手法ではある。 しかし、ざっと読んでカンの良い方や、既にこの手法をご存じの方なら分かるだろうが、結局、この操作の場合は他人のステータスを操作していないので、「他の人に夢を渡している」という感覚にはどうにも欠ける。 そのうえ、ワンクリックで操作しているとはいえ、管理するステータスが増えて大変だ。キャラコマにさらに「PC1夢」「PC2夢」「語り手夢」…と、投げる相手ごとにステータスを設定していくと、どうしても左上に表示されるコマのステータス欄が煩雑な見た目になってしまう。 極めつけは、クリックアクションをそれぞれ用意する手間。後の利便性を考えれば必要経費と割り切れもするが……総合的に考えると、「一長一短」という感想に至る。 なぜこんな遠回しなやり方をしなければならないのか、というと、クリックアクションの仕様上、現状私が知る限りでは、クリックアクションで操作できるのは、個々のPLがキャラクター選択しているキャラに限られているからだ。クリックアクションでは、「他人のキャラコマのステータスは弄れない」のである。 クリックアクションから他人のステータスを弄れてしまうと事故が怖いというのはあるが、これに関してだけは、ココフォリアのさらなるアップデートが待たれる状況か。 オフラインセッションと同じようにカードデッキを用意して、それを1枚ずつ捲っていく方法や、普通に左上に表示されているキャラクターステータスからポチポチ夢を上げてあげる方法などがあるが……一番お手軽なのは、左上に表示されているキャラクターステータスからポチポチ「夢」のステータスを上げる方法なのかもしれない。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/03/10 23:57 [web全体で公開] |
😶 ケダモノオペラ【いさましいチビのホウキ】 今回は、ケダモノオペラシナリオ集第1弾『人の朝、獣の夜』掲載の【いさましいチビのホウキ】に参加させていただいた。ケダモノオペラとしてはちょっと毛色を変えた明るめのシナリオなので、箸休めにちょうどよい。 明るめのシナリオだと聞いていたため、今回は能天気でお節介な性格のミミルズクを作成。狭い場所に頭をつっこんで観々角(みみづの)が折れてド忘れしてしまったり、コレクションにしようと街で買い集めていた品物が、子供向けアニメばりに吹っ飛んだ拍子にぜんぶ壊れてしまったり……ケダモノオペラでやってみたかった、ギャグテイストな人外がプレイ出来て大満足である。 今回お付き合いくださったGMのつぎのさんと、うめおさんに感謝している。 今回のケダモノは、ふたりとも異説特技を使わずデフォルトのケダモノを使用してオーソドックスにプレイ。 ◆ケダモノオペラとは プレイヤーは、永遠を生きる強大な“ケダモノ”となり、人や世界との関りを描いていくナラティブ系TRPG。 ルールは至って簡単で、魅力的な人外がたくさんいるので、人と関わり合う人外ロールプレイがやってみたくなったときにオススメのシステムである。 判定や特技を使ったときなどに〈予言〉というものを入手する。プレイヤーはこれを上手くロールプレイに組み込んで、演出していくことで物語を紡いでいく。ナラティブらしく、自分のケダモノがどのような結末を辿るのか、自由に描き出すことができる。 ◆イントロ 舞台:魔法のある世界。産業の発展の裏で、ホウキに乗った魔女たちが息づいていた頃…… むかしむかし あるところにホウキが1本ありました。 ただのホウキじゃありません。 魔女がまたがる魔法のホウキ。でも使うのは見習いだけ。 一人前になってしまえばお役御免。華々しく活躍する持ち主をよそに、宝物庫で埃をかぶるばかり……。 これでおしまいなんて、あんまりです! もう一働きするためにホウキは新たな持ち主を探す旅に出ます。 この旅にはケダモノの助けが必要です。 ◆ビブリオ PL:おかゆ ケダモノ種:ミミルズク お節介だがデリカシーがないミミルズク。物知りで、知っていることは何でも教えたがりなサガが文字通り人間に災いして、教えてはいけない禁呪を人間に教えてしまい、結果的に人間の国を滅ぼしてしまったという過去を持つ。その時に賢者にこっぴどく怒られたので流石に今は反省しているが、お節介で節操のない発言は相変わらずで、行く先々でトラブルを起こす。 関わるとロクなことが無いトラブルメーカー。自分でもロクな目に遭わないが、自分がロクでもない目に遭っても懲りた様子はない。そのトラブルメーカーぶりは、今回、ジェマルさんのような寛大なケダモノでなければ付き合っていられなかった可能性すらある。プレイヤーも若干……反省はしている。後悔はしていない。 ◆ジェマル PL:うめお ケダモノ種:マンドラバラ シナリオが始まる時まで、永い永い休眠期を過ごしていたマンドラバラ。眠る以前、疑似餌(ぎじえ)が大切に想っていた人が自分の本体であるマンドラバラに捕喰されたことで絶望し、いわゆるふて寝(休眠期)に入っていた。 ビブリオとは休眠以前以来の関係で、大切な人を捕喰して産まれた子供を人に託す時、ビブリオの知恵を借りたのが始まり。 トラブルメーカーであるビブリオの起こすトラブルに巻き込まれている自覚がない天然なところがある。魔女に「大変だね」と同情されてしまうほど。 マンドラバラは、本体と疑似餌の心の乖離(かいり)があるという、ある意味珍しいケダモノ種だ。疑似餌は本気で人を愛するが、本体はやはり人喰いのケダモノで、疑似餌の愛した人を喰らってしまう。設定からして不幸を背負ったケダモノ種で、ジェマルもまた、愛する人を失った過去を抱え、それでもまだ人喰いのケダモノとして生き続けている苦しみと戦っていた。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/02/22 15:06 [web全体で公開] |
😶 アンサング・デュエット【微睡みに落つ、君は】置きレス卓 前回、【ジャンキーズ】で共演した悪魔と聖職者のペアの継続が叶った。 今回のシナリオではシフターとバインダーの過去の掘り下げがなされ、知っているキャラクターの新しい一面を見つけて、大いに楽しむことができた。キャラクターの新しい一面が掘り下げられるのは、「そうだったんだ!」という新鮮な気分を味わえるようだ。 今回のペア、クロイツさんとヘリオンは特に好きな組み合わせだ。ケンカばかりの凸凹コンビとして始まったが、確かな絆を育んできたキャラクターである。こういった絶妙な関係は、なかなか生み出せないものだ。このペアを一緒に作ってくださったつぎのさんには、感謝しきりである。 また、今回、つぎのさん卓の阿部 神戸(あべ こうべ)室長に並ぶ新しいNPCとして、万慧騎士団に属する教会の統括者“ジョン・ドゥ”が登場。クロイツさんの育ての親にして、彼を弩級のカタブツに仕立て上げ、強い洗脳を施したキャラクター。万慧騎士団の理念の為なら、悪魔も自分のカワイイ教え子たちも利用してみせる、ゾッとするような合理主義者だ。 人を導き、救うはずの教会の統括者が清濁併せのむサイコパスじみた合理主義者というのは……背筋が寒くなると同時に、良いキャラクター過ぎて興奮するところがある……。 表向きは聖なる教会の裏側の闇を移した本質の形を体現したNPCと言う感じだ。 ↓前回のシナリオ【ジャンキーズ】の感想(はてなブログ) https://nukumori-okayu.hatenablog.com/entry/2025/01/29/201918 ◆アンサング・デュエットとは 現実と隣り合わせの危険な世界、“異界”。その真の姿を見抜く目を持ったシフターと、そのシフターを異界から助け出すバインダーとなり、異界からの生還を目指すというシステム。 ルールは至って簡単で、短い時間で濃厚なうちよそを楽しむことが可能。 キャラクターは[フラグメント]という6つのリソースを持っている。これはその人をその人たらしめる特徴や性格などの要素を表していて、異界の影響を受けるごとに、このフラグメントが別のものへと[変異]していってしまうのだ。 隣に居る大切な人が、だんだんと自分を見失っていく中で、ギリギリのところで異界に抗う。そんな緊迫感が、ふたりの絆を深めるのである。 ◆クロイツ・ハルトマン GM:つぎの 「あの時、自分は死にたくありませんでした。だから、必死でしがみついた」 「貴方が、自分を連れ出すと言ったのですぞ。此処ではないどこかに」 “強くあらねば”。親を知らず、教会だけが居場所だった彼は、教会の教えに忠実だった。寧ろ、必死でしがみついていたと言ってもいい。自分に与えられた教会と言う名の居場所にしがみつき、内心の疑問や外への羨望を隠し、目を逸らしながら、超絶弩級のカタブツとして生きてきた。 だが、それはいつしか心の綻びとなり、彼は異界に取り込まれ、深い眠りに落ちてしまう。 ◆ヘリオン PL:おかゆ 「勝ち続けなくたっていい。強くなくたっていい。“相応しく”なくたって、いいじゃねーか。俺はそんなの、お前に求めたりしない」 軽薄で尻軽な男のサキュバス。だがその実、隠し切れない面倒見のよさと兄貴肌な性分。 クロイツでは祓えず、定期的に精力を貰う代わりに、クロイツ以外に手を出さない契約を結んだ。そのため、日常的にクロイツと共に行動し、悪魔でありながら聖職者の端くれに擬態(ぎたい)して教会に籍を置いている。そうして結果的にクロイツが異界に巻き込まれたとき、一緒に巻き込まれるか、助け出す立場になった。 過去の自分を映す異界にて、自分がかつて天より堕ちた天使だったことを思い出す。過去の自分の過ちに嫌悪感を抱きつつも、過去があるから今の自分があるのだと、受け入れる事が出来た。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/02/19 19:09 [web全体で公開] |
😶 ゆうやけこやけ【狐の社で】 GMアーシュさんのゆうやけこやけの体験卓に参加させていただいた。シナリオは、基本ルールブックに掲載されているシナリオ【狐の社で】。ほんのささやかなストーリーで、短時間で『ゆうやけこやけ』の魅力を体験できる。戦闘も謎解きも悲劇もない、しかし、ほんの少しの優しさが必要なシナリオだ。 ゆうやけこやけに関しては、実は元々苦手意識があった。判定がないストリテラが少し苦手な部類だったので、ダイスでの判定がないこのシステムも、その仲間に入るのでは、と敬遠していたのだ。 しかし、実際にやってみると、ダイスでの判定はないが、能力値にリソースを足して判定を行うタイミングがいくつかあり、リソースの使用と管理という点でのゲーム性がちゃんとあると感じた。私はHPやMPなどのリソースを管理しつつやりくりしていくのも好きなので、ゆうやけこやけも好きになった。ケダモノオペラと同じく、食わず嫌いを発症していただけである。 ◆『ゆうやけこやけ』とは 人に変身することのできる力を持った動物や妖怪などの“へんげ”となり、少しノスタルジックな田舎町での日常を体験するシステム。ルールは至って簡単。 ダイスでの判定が無く、自分のリソースを使って判定を行うので、「ここぞという時に失敗したくない!」や「キャラクターのロストを体験したくない!」という人にもお勧めできる。 PCたちはシナリオの中で出会った他のキャラクターに【つながり】という絆を持ち、それを互いにロールプレイを褒め合うことで増える【夢】で強化する。強化した【つながり】はPCのリソースとなって、困難を乗り越える力になるのだ。 ◆ハチ PL:おかゆ 明朗快活な柴犬のへんげ。黄色のカボチャパンツを履いた茶髪の男の子に変身することができる。 素直で活発、そして仲間想いの1歳の男の子。うさぎのましろさんに可愛がられてほくほくできた。 今回はGMが用意してくださった犬のへんげのサンプルキャラクターを使わせていただいた。犬の人懐っこさとやさしさを反映した、非常に使いやすいキャラクターだと思う。【特技】の《みんながすき》は、対応する弱点を持つことで取得することができる【特技】だが……最初から自分のリソースが3増えるのは十分強い。 ◆ユメミ PL:しらたま 内気で照れ屋な桜の木霊。四季によって髪や瞳の色が変わる《ころもがえ》という弱点を持ち、人の姿をしていても人間から見たら不思議に思われるのは間違いない。 照れると周囲に花びらを散らす、うららかなキャラクター。 「すごいふしぎ」でとある場所に季節外れの桜を咲かせ、人々の注目を集めるという、もっとも大きなことを成し遂げた。 ◆ましろ PL:FLOWER 甘えん坊の構われたがりな性質が翻(ひるがえ)ってお姉ちゃん気質になっている、うさぎの変化。 子供っぽいハチの面倒をよく見てくれる優しいお姉ちゃん。照れ屋なユメミも優しく抱擁してくれる。 人里に降りることが多いのか、おまんじゅうや飴玉を持っていて、みんなに分けてくれる。 「すごいふしぎ」を皆で起こし、ほんの小さな奇跡を起こした。そして、彼女の言葉が届き、寂しがり屋のきつねは友だちを得たのである。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/02/11 18:20 [web全体で公開] |
😶 自分に合わせたTRPGコーディネート 仕事に潰されない人間になるためには、つくづく多少の無神経さを持つべきだと思っている。 予定があると残業を突っぱねる無神経さ、ワンオペの仲間を憐れんで折れてしまわない無神経さ。 私はその無神経さに救われている。まあ、相変わらず心は痛むのだが。 「温森さん、今日夜予定ない?」 「……ないです(予定卓が早めに終了したため)」 「じゃあ1時間休憩とったら夜もよろしく」 「ウッス…」 まあ、普段から夜は働けない、土日はほぼ出ないとわがままを言って何度も卓予定を理由に残業を突っぱねているので、卓予定のない祝日くらい働いてやらねばなるまい。 それ以外は働きすぎをTRPG予定が戒めてくれているので、私がTRPGをやめられない理由と言ったらこれである。 TRPGをしていなかった時分は午前から閉店時間まで馬車馬のように働いて心を壊したので、程よく断れない予定を入れてセーブするのは大切だ。 閑話休題。 私は、基本的にTRPGに合わせて平日昼勤務をするのに加え、月、水、金は家族の送迎があるため必ず早上がりしている。 月、水、金は早上がりで17時には家に帰ってきているため、TRPGをするには非常に都合のいい日でもあるのだが、22時半ごろに迎えに行く必要があるため、その点が通る程度には知れた仲の人達と遊ぶのでなければ予定を入れられない日でもある。 そのため、1週間のうち3日はほぼ卓予定が入っておらず、予備の日程に使うかゆっくり準備するのに使える。 これが今の私にはなかなかちょうどいいバランスとして機能している。 TRPGをやるのは良いが、無理ない範囲でやるべき事であるのは前提だ。 そのためにTRPGは様々な形式が考え出され、ありとあらゆる遊び方があるのだから。 例えば、数時間で行えるボイスセッション。環境が整わなければ、チャットアプリを使って進める置きレス卓もある。 ここオンセンに立つTRPGの卓は、ほぼ夜から深夜帯に入るまでの時間を使ってやる形式がほとんど。だが、他のやり方が無い訳ではない。 テキストセッション、ボイスセッション、置きレス……。趣味に割ける時間と、自分の体調、生活習慣に合わせ、TRPGの遊び方も自分に合う形式を選ぶのが健全と言える。 まあそんなことができるのは、多少のわがままが通る程度に定期で遊ぶ相手を得た時くらいである。 自分に合ったTRPGライフを送りたいのなら、一緒に遊ぶ仲間を得られる程度にはよきプレイヤーであることも望ましい。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/02/09 07:18 [web全体で公開] |
😶 アンサング・デュエット【インバース・ワールド】 人づてに教えてもらったのだが、KADOKAWAへのサイバー攻撃でダウンしていた富士見書房の公式ページ、「TRPG ONLINE」が満を持しての復活となった。 ここにはストリテラや銀剣のステラナイツといったどらこにあんのシステムや、デッドラインヒーローズのダウンロードコンテンツが充実していたのだが、KADOKAWAがサイバー攻撃を受けて、今の今までダウンし続けていたのだ。その間に、どらこにあんやからすば晴さんなど、外部のサイトにQ&Aやエラッタ、各種ダウンロードを移動させてくださる公式も多かったのだが、デッドラインヒーローズに関しては、この富士見書房公式ページが復活したことで、キャラクターシートやサンプルキャラクターシートなどのダウンロードがやっと正式に再開された。 やはり、富士見書房の公式ページの使用感が懐かしい。富士見書房公式ページにお世話になっていた人は、一度開いてみてはいかがだろうか。 閑話休題。 継続キャラクター向けのシナリオであることもあって、今の今まで回せていなかった【インバース・ワールド】。 これは、アンサング・デュエット特有の「同じペアでシナリオをやろうと思ったら必ずシフター側がGMになることが確定する」と言う問題を解決し、バインダー側がGMをすることもできるようにしたシナリオである。 全てが反転される世界の中で、足を踏み入れたバインダーとシフターの立場も反転する。つまり、シナリオギミックで最初からバインダーがシフターに、シフターがバインダーに、単純に役割が入れ替わるというシナリオ。 そんなギミックシナリオなので、立場が反転してしまったことで、慣れない感覚に戸惑ったり、これまでの相手のバインダー(シフター)としての立場を初めて痛感したりといったロールプレイも楽しめた。 また、前回の高難易度シナリオ【アンブロークン・アロウズ】で忘却したフラグメントの持ち込みがあったため、今回は「変異への抵抗」ダイスに少し色を付けた。これは、つぎのさんのやり方に倣わせていただいたものである。 ふたりで楽しむために、工夫できるところは工夫する。そういう思考の柔軟さは、私にはない。つぎのさんのアンサング・デュエットの回し方は、非常に参考になる。 私は変異への抵抗ダイスで次回の持ち込みフラグメントが6つ以下が確定しても、それはそれで楽しめるのだが、ロストが苦手な人に対しては、変異への抵抗ダイスに少し色を付けるのも考えても良いかもしれない。ダイスで最低値を出しても、次回のシナリオに忘却していないフラグメントが6つ持ち込める程度に抑えられるくらいが良いだろう。 ◆アンサング・デュエットとは 現実と隣併せの危険な世界、“異界”。その異界の真の姿を見ることのできる力を持つ“シフター”と、そのシフターを異界から助け出す立場の“バインダー”のペアで、さまざまな姿を持つ異界を進み、脱出を目指すTRPG。 キャラクターのデータは簡潔で、“フラグメント”という、その人をその人たらしめる要素をリソースとして扱うことになる。フラグメントは、異界の影響を受けるごとに別のものへと“変異”していってしまい、そのたびに、その人らしさを失っていく……といった展開が緊迫感を生み、なかなか面白いシステムである。 簡単なルールだが、それゆえに拡張性が高く、リソース管理はシビアだったり。変異していくキャラクターに一喜一憂しつつ楽しめる。 ◆あらすじ そこは、ふたりの“在り方”までをも変えてしまう、危険な異界。 異界の核となっているアーティファクト「反転玉」を回収する任務を受けたふたりは、時、空間、法則性を失った世界に迷い込む。 何もかもがあべこべなその世界では、バインダーがシフターとなり、シフターがバインダーとなる。 新しい感覚。変わる関係。一歩進む事すら困難な場所を乗り越えるための力は、もはやふたりの絆だけだ。 ◆バインダー(前回のシフター):鬼本 零士(おにもと れいじ) PL:つぎの 「犬神クン、キミのその《正義感》を、恨んだのは今日が初めてだ」 「『もし、駄目だったとしても』などと言う……キミの仮説なんて否定してやる……なぜならそれが、キミが私に見せ続けてくれていた、バインダーとしての在り方だからだ」 ただただ「バインダーとシフターの立場が反転する」と言うだけのシナリオで、シナリオ描写には「バインダーとシフターの立場が反転したことで変わってくる感覚を描写しましょう」とは書いていないのだが、さすが歴戦のつぎのさん。ナチュラルにロールプレイに組み込むというスゴ技を披露。異界に迷い込む直前に、「“見えない”って、どういう感覚なんだ」とバインダーの花鶏に問いかける“伏線”から、異界に迷い込んで立場が反転したことが発覚する時の伏線回収までが流れるように綺麗だった。計画書か台本でもあったのではなかろうか? これが自然とできてしまうのは、いつもながらこの人特有のクオリティだ。一体何を食べたら、シナリオギミックをこれだけ綺麗にロールプレイに反映することができるのだろうか? このキャラクター、もともとは『アンサング・デュエット リプライズ』に掲載されている公式シナリオ【アンブロークン・アロウズ】の異界対策室のキャラクターだった。自分を軽んじ、ただ任務遂行のためにすり減っていくシフターの在り方を受け入れていたが、今回の異界でバインダーの立場になり、すり減っていくアトリを見て、そばに居る事しかできない無力を痛感する。 アトリのフラグメントが1つを残して忘却し、ロスト間近になったところで、「異界化」を使用して自分のフラグメントの忘却と引き換えにアトリを救う。シフターだった時は儚げな青年だったが、バインダーになったことで、頼もしい先輩としての一面を見ることができた。 ◆シフター(前回のバインダー):犬神 花鶏(いぬがみ あとり) GM:おかゆ 「先輩が失ってきた分、私だって……先輩を支えるためなら、できることをしたいんです!」 「自分に何があっても、先輩のことは、守りたい。それは新人のころから、変わりませんから」 ただ一直線に鬼本を想う、後輩バインダー。今回はシナリオギミックにより、異界の真の姿を見る力を得て、それに翻弄されつつも、頼れる先輩のおかげで無事生還。今まで「見えない」ことが当たり前の立場だったためか、シフターになって初めて「見える」ようになって、感覚の違いに翻弄され、終始出目が低迷。ついには最終局面でフラグメントが1つを残してすべて忘却するという状態にまで陥ってしまった。 自分は全てを失っても、先輩だけは返したいという想いと持ち前の正義感ゆえに、今回の異界ではムチャをしたが、先輩が使った異界化の効果でフラグメントが回復。 そのおかげで何とか生還を果たした。さて、今回の異界で、恋心を告白したアトリだが、ふたりの関係はこれからどうなっていくのだろうか?
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/02/08 01:01 [web全体で公開] |
😶 なぜTRPGにはルールが必要なのか 最近作った『ブラッドパス』のシナリオは、インスパイア元がはっきりしている。 【妖刀 村雨丸】に出てくる村雨丸はもちろん江戸後期の作家、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」に登場する名刀村雨だし、【Greedy mansion】はまんまエディ・マーフィ主演のディズニー映画「ホーンテッドマンション」の雰囲気を踏襲している(つもりである)。パクリと言うほど被らせてもいないので、わざわざインスタパイア元を記載している訳では無い。見れば知っている人は分かるからだ。 さて、インスパイアされたと言っても、ホーンテッドマンションの方はもう随分前に見たきり内容を忘れていたし、南総里見八犬伝に関して言えば、名前以外全く知らなかった。 さすがにそれでは申し訳が立たないかと思い、シナリオを書き上げた後に、遅くも上記2作品を観ることにした。 ホーンテッドマンションは、ガチなホラーをエディ・マーフィの剽軽(ひょうきん)な演技でマイルドに仕上げた作品である。ホラーとコメディのバランスが良いのはさすが天下のディズニー映画だ。 南総里見八犬伝は、角川の山田風太郎作オマージュ作品「八犬伝」しか見つからなかったのでこれの上下を購入し、最近それを原作として制作された映画「八犬伝」を観終わった。 南総里見八犬伝の物語を描きながら、作者である曲亭馬琴(きょくていばきん)とその友人の画家、葛飾北斎(かつしかほくさい)が、創作にかける気持ちや情熱を語り合う描写を並行して進行する。 善因悪果(ぜんいんあっか)、悪因善果(あくいんぜんか)のままならない現実世界で、曲亭馬琴がなおも勧善懲悪(かんぜんちょうあく)の正義の物語を追い求めた理由。それが、彼の作品と共に描かれるのである。 現実世界の中で虚(ファンタジー)を創り出す。それはTRPGにも通ずることだと思う。我々はTRPGを通して虚の世界に浸り、描く。その世界で、勧善懲悪の世界を描きたいのか、悪がのさばる世界を描きたいのかは人それぞれの好みによるだろう。シナリオを作る方は、現実世界で虚の世界を描くことをもう一度見つめ直すために、この作品を視聴しても良いかもしれない。 名刀村雨は、犬塚信乃(いぬづかしの)の佩刀(はいとう)として「八犬伝」の中に登場し、露を帯びる不思議な力を持つ刀として、映画内でも大活躍を演じていた。抜く、振る度に結構な水量がバッシャバッシャ飛び散っていて面白かった。(月並み) 今度の【妖刀 村雨丸】第二陣も、理解を深めた状態で楽しむことが出来る気がする。 閑話休題。 私は、ルールブックに従ったルール運用を比較的尊ぶ。 とはいえ、私が知っているGMには、ルールを少し改変して、新しいルールを生み出し、楽しい卓を作ることが出来る人もいて、私はそれを尊敬しているし、たまに真似をさせていただいたりもしている。 だから、私はルールを曲げることを絶対悪と考えている訳ではないことはご承知いただきたい。 私だって、当然、CoC6版ではハウスルールを使ってバランスを調整している。その方がずっと楽だし、遊びやすいからだ。 要するに、“GMの裁定のもと”、ルールを運用することが大事なのだと考えている。PLはGMの決めたルールの中で遊び、逸脱してはならない。 聞けばCoCでは、今でもPvPではないのにわざと不遜な態度を取って関係をみだりに悪化させたり、セルフ秘匿というKPすら知りえない情報をセッション中に公開して混乱を招いたりということがあるらしい。 TRPGを遊ぶにはルールブックを持たなければならない。これは当然の不文律として定着しているが、どうもCoCのプレイヤーは、ルールブックは重視しても、ルールを軽視する傾向にあるように思われてしまうのだ。 もう随分前。私が持っているシステムがCoC6版だけだったころだ。 その頃は細々とCoCの卓を立てていた。今思い出しても苦労話が多いのだが、それは一旦置いておくとしよう。 私は数回のハウスルール改訂を経て、成長ロールなどのルールは、ルールブックに準拠した形に整備することとした。 ルールブック通りの内容でそれほど不都合を感じなかったからである。 だがある時、KPをしていたらこう言われた。「クリティカルやファンブルをしても、成長ロールはできないのか」と。要するにそのプレイヤーは、以前、クリティカルやファンブル、スペシャルの出目を出した時に技能成長ロールをさせてくれる卓に参加し、そのハウスルールを気に入っていたのだろう。あえて言い添えておくが、クリティカルやファンブルを出したからといって技能成長ロールができるとは、ルールブックに記載されていない。 なのでできないと言ったら、どうも不服そうだったのが私の心にわだかまりを作った。 それをSNSに吐き出してみたら……この行為そのものは全く私の愚かな行動に過ぎないのであるが……「あなたの頭が固い。PLの言う通りルールを曲げて何が悪いの」と全く知らない外野から言われてカチンときた記憶もあって、苦い思い出となっている。 その時は上手く言い返せなかったが、今にして私に言わせてみれば「KPでもない外野の人間が口を挟むな」以外の言葉がない。 PLの言う通りルールを曲げて良いのだったら、GMは要らないことになるではないか。ルールブックはなんのためにあるのか。ゲームを守り、GMとPLをルールの元に守り、楽しむためにある。 決してPLがいい気分になるためだけにルールを曲げていいことなどあるはずがない。正しいルールであるならまだしも、どこで聞いたか知らない他人のハウスルールを、自分の卓に持ち込まれて首を縦に振るKPなど存在するだろうか? ルールを曲げることは悪では無い。ただそれはGMに限った話である。GMは公平、公正な責任によってルールを守り、時に曲げる力を持つのだ。PLは、その権利を持たない。これは意外にも忘れやすいことなのかもしれない。 昨今、CoCは相変わらずエックスで毎日のように炎上騒ぎ、揉めに揉めているようだが……その一部は、あまりにルールと道理を無視しすぎた結果ではないかと、私は思っている。
| 温森おかゆ(まんじゅう) | |
2025/01/27 22:25 [web全体で公開] |
😶 SW2.5【仲良し4人組の冒険譚】 ここのところ、目は腫れるわ頭は働かないわ、体調がすぐれずに少しダウンしていて、色々と雑になってしまって申し訳なかったと思っている。クラリチン(アレルギーの市販薬)を飲んだらだんだんと目の腫れや絶え間ない涙も止まったので、やはりスギ花粉による花粉症が出ていたと思われる。 マスクやメガネをしていないと大変なことになるほどには酷くはないのだが、忘れたころに花粉症にやられるので、アレルギーの薬を飲むのを失念し、酷くなるまで放置してしまうのが毎回の事。 しかし、ニュースで花粉の警報があっても平気な日もあるので、やはり花粉が出始めたからといってアレルギー反応が出る前に薬を飲むのはもったいないのだ。そうして毎回酷い目に遭うのである。 閑話休題。 シマエナガ三銃士さんがGMを務める【仲良し4人組の冒険譚】も、第5回を過ぎた。仲間たちも成長して5レベルになり、だんだんと本格的な冒険に足を突っ込み始めたころである。 というところで、ネタバレは極力避けつつ、魅力的なキャラクターたちを紹介していこうと思う。 ◆冒険者たちのチーム名“純白のリリィズ” いっそゆるい百合が展開されるまである毎回仲良しの少女4人組のチーム。 ◆レッカ・カジワラ PL:はるるん 人間のグラップラー/マギテック/スカウト。マギテックでもグラップラーができるのは初耳だった。グラップラーなので防具は軽め、高い敏捷性で敵の攻撃を回避するのが基本の立ち回りを主としたキャラクターなのだが、5レベルになって《頑強》も取り、前衛としての堅さも頼もしくなっている。戦闘では追加攻撃による怒涛の連撃で、敵を華麗に屠る戦場の赤い百合である。 プレイヤーのはるるんさんは豊富な経験から的確なアドバイス、明るい言葉をくれる頼もしい経験者である。 鍛冶屋の家に生まれ育ち、幼少期から父親の仕事を間近で見てきた。父親の職人としての技術や生きざまに憧れる一方、父が作った武器を手に冒険へと旅立つ冒険者たちの姿を見て、「あんな風になりたい」とも感じていた。 鍛冶職人になることを考えていた時期もあったが、最終的には冒険者になる道を選んだ。そのさいに父親から家宝のガントレットを託され、「決して無理はするなよ」と送り出された。また、幼馴染の少女たちも次々とついて行き、幼少から仲良しだった4人組は、彼女を筆頭として、4人の冒険者となったのだ。 終始明るく元気なパーティーリーダーで、戦場での頼もしさも相当なもの。ここぞというときの本気は外さない。 ◆シャルロット・フォンテーヌ PL:おかゆ 人間のプリースト/レンジャー/セージ。いたって超基本的な構成。“賢神”キルヒアの神官少女であり、【ペネトレイト】で敵の弱点を見抜きやすくしたり、アルケミスト技能で味方の攻撃力を底上げしたりと、器用な補助が可能。習得している戦闘特技も《魔法拡大/数》、《ターゲッティング》《MP軽減/プリースト》という非常にオーソドックスな構成。初心者はとりあえずこれやっとけという感じの。 夢見がちで引っ込み思案な少女であり、幼少期はレッカについて行く感じで終始生きてきた。その流れで、他の少女たちとも仲良くなる。 幼いころから始まりの剣の神話などを聞いて育ってきていて、そういう話にはロマンを感じずにはいられない。隠しているが、「始まりの剣を幼馴染にプレゼントしたい」という夢がある。魔剣の迷宮の話を聞いても連想してしまって露骨に反応する。 仲間たちの役に立ちたい、助けたいと思うあまりにムチャをしがちである。強く、たくましく、積極的なレッカに憧れを感じている。彼女のように強くはなれないが、彼女のように誰かを助けられる人になりたいと目標にしてきた。 ◆MD-01-F メイ PL:トロ 戦闘型ルーンフォークのフェンサー/スカウト。ルーンフォークにも種類があるとは初耳だった。5レベルに達してもフェンサー/スカウト/エンハンサーの3つに技能を絞り、特化した強さを発揮する。戦闘特技は《必殺攻撃》と《回避行動》で、クリティカルに可能性をかける構成。これで10回転くらいして70ダメージをたたき出し、敵を瞬殺したのだからその強さは折り紙つきである。 とある遺跡で発見されたジェネレーターにいた、戦闘型ルーンフォーク。 回収されてのち、ある商店の丁稚(でっち)として預けられ、そこで一般常識を学ぶ。発見者である魔術師の弟子に遊びに連れ出され、そこでレッカらと出会うことになる。ある日、冒険に誘われ、主人に相談したところ、「いい機会なので商人として独り立ちする前に広い世界を見てこい」と送り出される。 そして、いつか露店で買ったズタ袋を携えて冒険者への一歩を踏み出したのだ。 戦闘時の鋭さは、クールなツッコミにも活かされる。 ◆フレドリカ・リースベット PL:ササニシキ エルフのソーサラー/コンジャラー/セージ。コンジャラー技能による補助と、魔法による攻撃は敵にとって脅威の一言。戦場でも彼女の魔法によるダメージが頼りである。 しかし、戦闘中にカワイイ女の子にいいところを見せようとしたり雑念が入ると魔法を1ゾロしてしまう、奇妙なダイスの愉悦神に愛された不憫タイプでもある。 普段はしっかり者の仮面をかぶっており、エルフ由来の美人さもあいまってけっこうモテる。のだが…… カワイイものに目が無いのが欠点で、美がつく少女や少年、小動物などを前にすると途端に息を荒げ始める。 一番のお気に入りは幼馴染の女の子たち。 孤児だったのを魔術師の師匠に魔法の才を見出されて拾われた。しかし当人は魔法にまったく興味がなく、修行をイヤがって脱走しては幼馴染と遊ぶ日々を過ごす。その怠惰についに師匠がキレてしまい、解呪がムリゲーな呪いの眼鏡を装備させられてしまった。 そのことで師匠と大ゲンカし、ついには家を飛び出して、幼馴染と一緒に冒険の旅に出た。 魔法の才は確かなようで、魔法の達成値では確実に敵の抵抗を抜く。
2025/10/20 18:46
[web全体で公開]