【ソード・ワールド2.5】SW2.5初心者向けシナリオ『いばらの轍』の内容【TRPGシナリオ・セット】

基本情報

桜井桂次
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登録日:2025/06/20 03:21最終更新日:2025/06/20 03:21

タイトル: SW2.5初心者向けシナリオ『いばらの轍』
TRPGシステム: ソード・ワールド2.5
適正プレイ人数: 3~4人
適正レベル: 2~3レベル

概要:
SW2.5初心者向けシナリオ『いばらの轍』 舞台:”導きの港”ハーヴェス王国、薔薇の洋館 冒険者Lv2のPL4人を想定。ホラー色強め。 昼間に死霊退治だけ行うAルートと、 夜に調査することで惨状の原因:いばらの騎士(デュラハン)と遭遇するBルートを想定。Bルートクリアなら報酬増。 遭遇するレブナントのレベルは一律2。 ゴーストといばらの騎士は時間帯が夕方・夜でないと現れない。 ~~~導入~~~ ハーヴェス王国に数ある冒険者ギルドのひとつ、《ブロックワークス》で快活な表情をした巨漢ドワーフのギルドマスター、ブロッホ・ブロックがPLに今回の依頼を紹介する 「もし出たってゴーストかレブナント程度のもんだろうし、駆け出しの冒険者がひとつ手柄を上げるにはちょうどいいってね」 PLにプリーストがいれば特に強く勧められる。“聖職者なら死霊退治はお手のもんだろう?” ----------------- ~依頼内容~“幽霊屋敷の調査”報酬:500G ここから北に歩いて数時間の森のはずれに人気のない幽霊屋敷がある。 肝試しで向かった若者の多くが帰ってこないという噂 気味悪がって誰も近づかない この町の商人が夕暮れに通りがかったとき、怪しい人影を見たという話しも 屋敷に行って、何か異常はあるか調査し、もし以上あればそれを解決。 できればその原因も解明してほしい。 「さっきも言ったように、どうせゴーストかレブナント、でなけりゃ下等の蛮族がうろついている程度の案件だろうから、いっちょ気楽に解決してきてくれや」 「依頼主には俺から話を通しておくから、解決できたらまっすぐココに戻って報告してくれ。報酬もそのときにまとめてこちらで支払う。仮に依頼の達成が困難だと判断した場合も、一度報告に戻ってくるんだ。あとはこっちで受け持つし、それでも最低限の報酬は支払おう。それと、コイツも持ってきな。」ヒーリングポーションx4「がんばれよ!!」 事前に聞き込み可。 ~聞き込みで取得できる情報~1dの出目で捕まえる人が変わる。 1~2.一般人・昼に通ったけど何もなかった。 3~4.商人・道に迷ったときに通りがかった。なにかぶつぶつ言っていたけど気味が悪くてすぐに逃げた。 5~6・盗賊ギルドの情報屋(100G) ・その館には数年前まで金持ち一家が住んでいたが、あまりいい噂は聞かなかった。まっとうな稼ぎ方じゃなかったって話だ。 ・たまに町に来ては散在していったが、ある日を境にぱったりと来なくなった。嫌な感じのする奴らだったから誰も会いに行ってない ・来なくなったのは1年ほど前。 ・暗くなってから行くと幽霊に会えるって、もっぱらの噂だがね。そんな下らん話に乗るほど俺は暇じゃないんで詳しくは知らねぇよ 出発しようとすると、金払いのいい新米冒険者だといい、お近づきのしるしにとアウェイクポーションx1をくれる。 道中の草原で2dのダイスロール 1-4なら盗賊(p.471)x3、5ならウルフ(p.450)x3、6でウルフx5 盗賊の場合、PLが4人以上いると命乞いをしてくる。 見逃せば戦闘回避。150Gの銀貨袋x1、経験点はなし。 ~薔薇の洋館~  夜間、外だと全ての行動判定に-2屋内だと-4のペナルティ 光源があるとペナルティなし “かつての暮らしぶりを思わせる豪奢な洋館だが、 今は見る影もなく壁は欠け落ち、窓はところどころ割れている。 あたりに人気はなく、言いようのない寒気がする。入口の上部には薔薇の紋章が確認できる“ 少し離れたところにぼろぼろの小さい小屋。 館の前に年若い青年(ゴースト)。よく見ると胴体の上にあるはずの首がない。 あたりをウロチョロしている ◇観察(ダイスなし) 普通の人より身なりがいい。ぶつぶつと何かを言っている。 ◇聞き耳判定9 「苦しい。痛い。俺の…俺の首…… 動けない。館から。出られない。あの日から。  ずっと、ずっと、ずっと…あぁ、父さん……」 -ゴーストから話を聞く。-聞き耳していなければ↑の情報も開示。 「気が付いたら目の前が真っ暗に。覚えているのは大気を震わす轟音、甲高いいななき。来る。あいつが。夜の向こうから。俺たちを罰するために」 こちらが話しかけても応答する様子はない。 -ちいさい小屋- 中に一人用の粗末なテーブルとイス。来客に対応する使用人の待機所のようだ。 テーブルの上に巻き煙草x6本、ランタン。油は現状で光源を用意できそうならカラでもよい。 壁にはほうきがかけられている。テーブルの下に隠すように安物のワイン瓶。 -洋館に侵入- 扉の鍵はかかっていない。 PL宣言時のみ、扉に◇聞き耳判定7で何かの気配。↓の◇危険感知判定をパス。扉を開けても通常通りの戦闘 扉を開けたPLに◇危険感知判定9。成功すると↓の不意打ちを回避する。 判定に失敗すると、ドアを開けたPLに2d+3のダメージ。 中にいた首無しゾンビ(p.457)x1と戦闘。 戦闘後、死体を調べると外のゴーストと同じ服装であることがわかる。 -洋館内:大広間- 中は暗闇。昼間の探索は行動判定に-2、夜は-4(光源があるとペナルティなし) そこかしこに死体が転がり、その多くには頭部がない。 あたりに鏡や壺など砕けた調度品が散らばり、穴だらけの壁や床には乾いた血の跡がベッタリとついていて、ここで起きた惨状の凄惨さを物語っている。 探索可能範囲は逆T字型に扉配置+二階建て。1階右のみ扉が二つある。 1階 -左の部屋- 厨房。ここにも数体の死体。みな頭部を失っている。 壁際のまな板の上に、料理にでも使うつもりだったのだろうか、傷んだ魔香草x2が置いてある。 ◇薬物知識判定11で傷んだ部分を適切に処理して、通常通りの魔香草として使える。 -右の部屋1-押して開けるタイプ。若干開いていて、こっそり覗き込める。 長廊下に小部屋がずっしり。(あんまり行ってほしくない) レブナント(p.456)がたくさん。軽く20体はいる。(PL人数の5倍)隅に死体もぎっちり。 いろいろな格好で、この館の客人や召使か。 一体に気づかれた時点で一斉に襲い掛かってくるであろうことは疑いようがない。 中に入ろうとしても、扉が何かにつっかかって(足元の死体)開かない。 ◇腕力判定11でこじあけるとこちらに気づいたレブナントx5と戦闘。 PLがなにかしらの対策を講じない限り5回まで相手させる。 中に入ってもすべての部屋は簡素なベッドとテーブル、あとは動かない死体があるのみ -右の部屋2- 強い魔法の力によって閉じられている。扉の上には薔薇の紋章。 アンロックキーがある場合のみ◇解除判定15で侵入可能。 三回目以降の解除判定に失敗するとアンロックキーが折れる可能性を示唆。 鍵を探すよう促す。 -中央の部屋- 大食堂。食事にも使うようで、部屋に橋を渡すように長テーブル。 テーブルの上に突っ伏した10体ほどの首無し死体。 突き当りの壁に見るからに上等な剣x2が華美な装飾とともに交差するように飾られている。 ◇宝物判定9で剣がフリッサだと判別可能。ファイター or フェンサーだと実際の武器として通用しそうなことはわかる あまりいじると壊れそうだ… ◇解除判定11で一つ取得。もう一つは刃先が折れているが売却できる(ひとつ170G)。 入手した時点で無条件にフリッサ判明。 ◇解除判定に3回失敗するか、 ◇11腕力判定に成功するともう一つも折れた剣になって入手。 一通り調べるか、死体に接触する(2dで6以下)とうち5体が起き上がり、戦闘 首無し:レブナント(p.456)x4、首無しゾンビ(p.457)x1 2階 -左の部屋-鍵がかかっている。◇解除判定9か◇腕力判定11で侵入可能。 内部は書斎。引き出し付きテーブルとクローゼット、本棚。 壁の本棚に薔薇教団の本。 ◇文献知識判定(魔神語を取得していると-4,一つ目の情報は無条件で開示) 9でその本は魔神語によって書かれていることがわかる。 11で狂神ラーレスを称える旨の内容が書かれている。 テーブルの上に手記と薔薇の意匠が施された鍵(一階の薔薇の紋章の扉を開錠)。 ▼手記の内容▼ “昨年みたあの影がずっと頭から消えない。大地を震わせる轟音と甲高い馬のいななき、戦車を駆る黒い騎士…あれは果たして現実だったのか。今もあいつに見られている気がする。どこかに身を隠さないといけない。どこかずっと、地下深くに” テーブルの引き出しには鍵がかかっている。◇解除判定9で高価そうな拳銃(デリンジャー)x1 クローゼットの中に蒸留酒x1。 -右の部屋- 寝室。ワードローブ 天蓋付きの趣味の悪いベッドの上に風化した死体。 なにしても起きない。しっかり死んでいる。 ベッドの横に引き出しのついた小さいワゴン。中に魔晶石(5点)x1。 死体に接触して調べるとちいさな鍵(書斎の開錠に必要)。 -中央の部屋- バルコニー。 小さいテーブルとイス。テーブルの上に空のカップと宝石箱。 ◇開錠9できると中に魔晶石(3点)x1。 ◇腕力判定11で開けると欠片になった魔晶石(1点)x1。 -1階、薔薇の紋章の扉- 中には地下につながる長い階段。暗い。 全員に◇危険感知判定9:失敗で階段の底が抜け、1dのダメージ。防護点は適用される。 階段を抜けると、小さな教会部屋。突き当りに石の祭壇のある部屋。壁には薔薇の意匠。 中央にうずくまる複数の影。 “ゆっくりと振り返り、こちらを見るその双眸にはおよそ人として一切の誇りはなく、これまでに見た死体の中でもとりわけ上等そうな衣類は、腐敗した血と肉の色にまみれ、乾ききった指先から伸びる鋭い爪も気にならぬほどに、その醜悪な風体を晒している。何かにおびえ、祈りを捧げていたようにも見える館の主の成れ果ては、哀れに死に絶えた恨みをぶつけるように、おぞましい唸り声とともにこちらを睨みつけている。” 首無しの主:ドライコープス(p.458)x1with剣のかけら*3、ゾンビx2と戦闘。 -洋館の外- 首無しの主を倒したのちに外に出るとゴーストがこちらを向いている。 ゴーストは静かにPLに頭を下げると、そのままゆっくりと消えていく。 この時点でゴーストは撃破扱い。報酬も通常通りに。 ◇危険感知判定11(事前の危機察知) “なにかとてつもなく嫌な予感がする…” ◇隠密判定7(物陰に隠れる場合) 大地を震わせる轟音と夜を切り裂かんばかりの甲高い嘶き いばらの騎士:デュラハン(p.459)+剣のかけら*7に遭遇。 “まず目を引いたのは二頭の黒い四つ足の獣。戦車にも似た巨大な車に繋がれたそれは、体躯から馬の骨格であることはわかるが、そこに本来あるはずの頭部が首からバッサリと斬り落とされており、引きちぎられたように見える血まみれの断面からは聞こえるはずのない不快な嘶きが大気を震わせている。そして何よりも圧倒的な存在感を放つのはそこにまたがる首なしの黒騎士。夜闇よりもなお暗い、いばらの意匠がなされた暗黒の甲冑と左脇に抱えられた兜からは大量の血液が迸り、この夜の支配者はすべての生者を罰するかの如き圧倒的な威圧感であたり(こちら)を睥睨している。” ◇魔物知識判定11/18。成功で情報は開示されるが、 今の自分たちではどうあがいても打ち倒すことはできないであろうことが本能で理解できる。 ◇隠密判定5(隠れ続ける場合)明かりがついていると-2のペナルティ しばらくするといばらの騎士がどこかに去っていく 逃げる場合は、特に追ってくる気配はない。 攻撃を仕掛ける場合は通常通りに戦闘 戦闘不能になったPLは確定で気絶、残り人数が半数になった時点でギルドマスターのブロッホが練技《チックチック》で救援に駆け付け、各PLにトリートポーションを使用し、パーティを逃がす。戦闘報酬は逃走時のものを参照。 帰りは特に危なげなく帰還。 ギルドにて報告。このときBルートでデュラハンのことを話すか、戦闘してギルドマスターの救援を受けていれば、謝罪と共に報酬の増額が約束される。
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目次・解説など及びシーン情報

目次・解説など:

▽達成報酬▽
一人あたり経験点1000+700G
(Bルートでデュラハンについて話せば原因解明として2000G上乗せ)

-物語の背景-
《薔薇教団》
狂神ラーレスの召喚によって、世界の支配者になることを目論む邪教の集団。
しかし仮に召喚に成功したとしても、彼らが最初の犠牲者となるだけで、
世界はただ崩壊の一途をたどる。
今回のシナリオで舞台となった薔薇の洋館は薔薇教を信仰するギャングの拠点。
彼らにとって薔薇教はあくまで信仰対象であり、教団と深い繋がりはない。

《いばらの騎士》
薔薇教団に所属する騎士で、教団の直接的な関係者。
教団の騎士はみな甲冑にいばらの意匠を施し、より教団に近い近衛騎士は黒い鎧を纏っている。
ギャング団とは協力関係にあったが、裏切りの凶刃によって倒れ、後にデュラハンとなって甦る。
数年前の夜、ギャング団首領の前に姿を現したのち、きっかり1年後に洋館にいた団員とその関係者を惨殺した。

シナリオ中に戦闘するレブナントとゾンビは、薔薇教ギャングの団員と惨劇の後に来た物見遊山の一般人。
ギャングはいばらの騎士によって首を狩られたが、一般人はその死霊に殺害されたため、頭部がある。館の前にいるゴーストはギャング団の頭領:首無しの主の息子で、扉を開けて最初に戦闘するレブナントの魂。死んでなお苦しみ続ける家族の最期を見届けた彼は、ようやくの安寧を得る。
首無しの主と取り巻きゾンビは、いばらの騎士の襲撃時に祭壇部屋に立てこもり、そこで衰弱死したため首を狩られなかった。

最後にいばらの騎士が現れるのは、PLが魔法の扉を開錠したときに、結界内に閉じこもったギャング団頭領の存在を感知し、その首を落として復讐を完遂するため。
しかしたどり着いた頃には既にPLによって主を討伐されていたため、復讐を己の手で果たせなかったことを知った彼は、未だ収まらぬ怒りと共に館をあとにする。

▽協力NPC▽
《ブロックワークス》ギルドマスター“ブロッホ・ブロック”
種族:ドワーフ 生まれ:戦士 冒険者レベル:10
器用:22 敏捷:6 筋力:31 生命:29 知力:12 精神:24 移動力:6(全力18)
ファイター10、レンジャー3、エンハンサー4

戦闘特技
全力攻撃、かばう、薙ぎ払い、武器習熟A/アックス、防具習熟A/非金属鎧
練技:マッスルベアー、ビートルスキン、チックチック、リカバリィ
武器:ミノタウロスアックス(2H) 命中:2d+13、威力r45+16@11 全力攻撃r45+28@11
防具:ボーンベスト 防護点6、回避2d+11

年齢:196 性別:男 身長:でっけぇ… 体重:重てぇ…
髪:土色 瞳の色:青 肌の色:浅黒
冒険者ギルド《ブロックワークス》のギルドマスター。
かつては名の知れた冒険者だったが、現在は一線を退いてギルドマスターとして後進のバックアップに努めている。
ギルドに登録している冒険者の名前はすべて暗記している。

元はテラスティア大陸ザルツ地方、”彩りの港”ロシレッタ出身で、20年に1回ほど、故郷の妻と娘に会いにひと月ほどギルドを留守にする。
銀の耳飾りは娘からのプレゼント。
シーンNo. 種別/発言者 コマンド/説明
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本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の二次創作物です。