りちゃさんの日記

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日記一覧

りちゃ
りちゃ日記
2020/12/03 23:36[web全体で公開]
😶 海の星子 それから
空が青く見えるのと、海が青く見えるのは理由が違うのだそうだ。


いつもの朝、いつもの時間。
けれど、何故だか青色に心惹かれる自分がいた。
スリッパの色に、ガラスの花瓶に、カーテンを開けば広がる空に、視線が吸い寄せられる。

気もそぞろでテーブルにノートを広げると、ペンで数度、紙を叩いた。
Blue、Cyan、Sky、Aqua、Lake、

思いつく端から青の名前を書き連ねていく。
Navy、Iindigo、Cobalt、Cerulean。

天国、天国かぁ。
何かが網にかかったような気がしてペンを止める。

ジェット機が雲の上を飛び回り、人工衛星は成層圏のそのまた向こうで落下を続け、宇宙探査機が星の海を渡るこの現代で。
わたしたちはどこに天国を想えばいいのだろう。

目を閉じると、瞼の裏、その帳にいくつもの星が瞬いた。


空が青く見えるのと、海が青く見えるのは理由が違うのだそうだ。
空は青を散らして蒼く、海は青を弾いて碧い。

初めてそれを聞いた時、空の身軽さと海の頑なさを思った。
散らされて、弾かれた青の行き先を思った。

カーテンを開くと、窓の外には澄んだ青空が広がっている。
空からこぼれた迷子の青色可視光線。

ようこそ、地球へ。

心細かったかしら。
故郷が恋しかったかしら。
それでも何か1つくらいは、素敵なものが見つけられたかしら。


いつもの朝、いつもの時間。
けれど、何故だか青色に心惹かれる自分がいて、どこからか「ありがとう」と声が聞こえてきた気がした。


ーーーーーーーー
先日、柏木様キーパーで音並木涙作の「海の星子」に、アメリカ人翻訳家Angelina Sullivan(アンジェリーナ サリバン)参加させていただきました。

先日?ん?先日?日本語って便利な言葉だとオモイマス。3か月経っちゃいました。舞台は好みで登場人物たちも面白かったりかわいかったりだったんですけど、自キャラが迷走気味だったのもあって筆が止まっちゃってました。すみませんんんん。先日(こっちは本当に近々の先日)、まだですか?って催促されてしまって、びっくりしつつ、参加を覚えてもらっててありがたいなあって思いました。

という訳で後日譚妄想です。
日記書き始めた頃はこんな風に完全に自キャラの後日の風景に少し内容や成長や傷跡を匂わせる程度で書いてたなーと懐かしく思い出したりしました。

改めまして、Rouninさん、瑠奈さん、そしてキーパーの柏木さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の音並木涙様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/30 03:53[web全体で公開]
😶 知らず、悟らず、されど見澄ます それから
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
規則正しい呼吸のリズム、額から後方に流れ飛ぶ汗。
風が髪をなびかせ、巻き上げる。
この河川敷は陸上部の現役時代によく走りに来ていたコースだった。

まっすぐに続く道の先に、青空が嫌になるくらい深く広がっている。


あれからさ、時々考えんだ。
あんたがなんであんなもんに頼っちゃったのか。

センセイから図書館で猛特訓を受けて、暗号みたいだと思っていた数式の言っていることがなんとなくわかってくる度に。
家庭の問題っていうやつが、どんなにややこしくてやっかいな法律や手続きに絡めとられているか知らされる度に。
働くってこと、家に住むってこと、食べてくこと、その本当の難しさに触れる度に。

子どもでいんのに耐えらんないで、大人にだってそんな急にはなれないで。
心細くって、怖くって。
知られたくなくって、巻き込みたくなくって。
どうしようもなくなっちゃんたんだよね。

そんなあんたの笑顔の後ろの泣き声にもしも気づけていたらって。
あのいつものパン屋の角を曲がる度に、そう思う。


喉に何かが詰まりそうになって、気をとられて絡まりそうなった両脚を突っ張った。
膝に手をついて息を整える。

でもまだ、どこか繋がっている予感はするんだ。
手は、届いたから。
笑顔、見せてくれたから。

だから。
まずは知ろうと思った。考えよって思った。
回り道だって、なんだってさ。
あんたの心に追いつくために必要で、あたしらが知らないでいいことなんて一個もない。

だよね。


顔を上げると太陽の光が六角形に連なって、白く降り注いできた。

ねえ、知ってる?
うちのばっちゃんの生まれた町だとさ、雨が白く糸みたいに降ってさ、縁を繋ぐんだって。昔話っていうの?なんかいいよね。
白雨のこと見てて、ちょっとそんなこと思い出した。

最近はさ、ちょいちょい一緒にご飯食べてんだ。
ほっとくと肉とかしか食べないじゃん。あの年頃の子って。


クリーミーフルーツサンドを齧る姉と、トーストを頬張る弟の姿が、妙に真剣な顔つきがだぶって浮かんで思わず噴き出した。

この際言っちゃうけど、悪い姉ちゃんだよ、あんたは。
でもどうせさ、納得するまでやるつもりなんでしょ。

頑固で、身勝手で、思い込み激しくって。
色んなあんたを見せてくれたよね。あたしらが知らなかったあんたのこと。
ちょっとびっくりはしたけどさ、いいんじゃない。
あたしはさ、嫌いじゃないよ、そういうの。


身体を起こして大きく息を吐く。道の先を見ると、車止めの柵が目に留まった。
一歩、踏み出して、駆けだした。
近づくほど柵はぐんぐん高くなっていくように感じる。

でも、そうね。
隣の席が空いたまんまの教室って、やっぱ寂しいからさ。
顔見に行くよ。
あんたが根をあげてくれるか、あたしらが本当にあんたに追いつけるまで。
何回だってさ。

空を蹴って、よく視て識って。縁を手繰って。


柵の三歩手前、勢いをつけて踏み切ると、飛び越えたつま先に土が舞った。
自然と笑みがこぼれるのを感じて、その光景を、その先をみつめた。


『さよなら泣き虫、ただいま歌姫』。

センセイの小説に誰かさんがつけたタイトルを思い出す。
自分で言っちゃうかな、そゆこと。
ほんとにもう。ほんとに、もう。

ーーーーーーーー
先日、時雨様キーパーで時雨作の「知らず、悟らず、されど見澄ます」に、高校生探索者、空蹴 貴子(そらけり たかこ)で参加させていただきました。

青春でした。アオハルでした。圧倒的な。ガラスみたいな脆い透き通った何かを抱えて駆け抜けた2日間でした。今回、キーパーの時雨さんが本編に入る前に日常編を2時間くらいやりましょうってしてくれて、それがまたよかったんです。ダウナーな体育会系の空蹴と、夜更かし趣味人な文系のセンセイこと高視、ゆるふわ小動物な冬音。クラスの隅でいつも固まってるみたいな3人がとても懐かしくて、愛おしくてたまんなかったです。テーマソングの「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」がまたマッチしてて、切なくて、セッションの合間にはずっとリピートしてました。空蹴がセッション中3回組みつかれたこと、マーシャルキックを5回クリティカルしたこと。センセイがちょっと格好よかったり格好悪かったりしたこと。最後に奇跡の製作:小説をクリティカルしてエピローグを増築してしまったこと。新作パンを頬張ったり、お弁当をカンパしあったり。挙げだしたらきりがないほど心に残るシーンがたくさんでした。学生探索者いいなあ。

というわけで後日譚妄想です。
最後に格好いいこと言ったけど、やっぱり学生なので、進めば進むほど壁に当たったり世界の広さを思い知ったりするんだろうなあ、でもそれも確かな未来への一歩と受け止めるだけの信頼と予感は持っていたいなという気持ちでまとめてみました。高天原市キャンペーンの入口とのことでしたので、この先が楽しみです。これからどんなお話が続いていくのかわかりませんが、冬音のことを追いかけて、冬音の心に寄り添う旅にできたらと思います。

改めまして、マダラさん、キーパー兼シナリオ作者の時雨さん楽しい時間をありがとうございました。
続きもぜひ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/27 18:59[web全体で公開]
😶 腕に刻まれる死 それから

ある日の夕方、わたしは自室で大学のレポートを仕上げていた。

あらかた書き終えて思い切り伸びをすると、肩がぽきりと鳴った。
思わず、あ、と小さく声を漏らして、そのままゆっくりと腕を下す。
異常がないことを確かめると、ため息をついて背もたれに倒れこんだ。

お医者さんはもう何ともないと言ってくれたけれど、体中がこわばるようなあの感覚はまだありありとした恐怖としてこびりついていた。


手首を返して腕時計を見ると、秒針がかちこちと時を刻んでいる。

同時に、その下の皮膚越しに血管が同じリズムで脈打つのを感じる。
次第に紅い血潮が次第に熱を帯び、どろどろと蠢くような錯覚を覚えた。

目が、霞む。
脈動が、早まる。

イメージが視界いっぱいに広がっていく。
そして冷えて固まったところからぷつりぷつりと人の顔が浮かんできて、口々にわたしを攻め立ててきた。

お前のせいだ、きっとうまくいかない、どうして助けてくれなかったの、楽にしてくれ、許さない。
ぞろり、ぞろりと腕から這い上る恐怖に顔を伏せそうになる。


と、部屋のドアがノックされる音がしてわたしは椅子から立ち上がった。
ドアをあけた母さんが、夕飯出来たからそろそろ降りてきなさいと声をかけてくる。
わたしは振り返らないまま、わかったすぐ行くよと答えた。

冷や汗が一筋、背中を伝っていく。
ひとつ、ふたつ、みっつ…。ゆっくりと数を数えながら深く息を吸って吐く。
それから、ぱん、と両手で頬を叩いた。
頬がじんわりと熱くなって、段々と気持ちが落ち着いていくのを感じた。


夕飯の食卓を囲みながら、父さんと母さんといつものように他愛のない話をした。
大学の話や、父さんの新しい赴任先の話、料理の味付けの話や、最近よく連絡を取るようになった年下の女の子の話。

物静かな父さんとハキハキした母さん、芯の強い父さんと心配性な母さん。
二人のやり取りを見ていると、ぴったりはまったパズルのピースみたいに感じたし、わたしはこの二人の娘なんだなとも感じた。
そうして三人で食卓を囲んでいられることの運の良さを噛みしめた。

おかわりいるでしょ?と手を出され、ごめんなさい、と言いかけて、ありがとうと茶碗を差し出した。


父さんにも母さんにもまだ言っていないけれど、わたしは大学を出たら父さんの働く研究所への就職を目指すことに決めた。
まだ未熟なわたしだけれど、忘れたお弁当を届ける以外にもこの幸福な食卓のためにできることがある気がしたから。

この腕に伝わるものはもう、死に向けて刻まれる印だけではないのだから。


ーーーーーーーー
先日、Adam様キーパーで内山靖二郎様作の「腕に刻まれる死」に、電子工学科2年生、音無 依子(おとなし よりこ)で参加させていただきました。

ずっといつかは行きたいシナリオランキング上位だった腕に刻まれる死にやっとやっと参加することができました。SeRA研究所を訪ねる理由にせっかくなのでと職員の父親に会いに行くをチョイスしたのですが、キーパーのAdamさんがにょきにょきとキャラの名前とグラをはやしてくださいまして、それがまたイメージぴったりで。それもあって、思い入れたっぷりに演じることができて大、大満足でした。また、とあるシーンでの100ファンは見学席大絶賛だったみたいで、そちらは当時の絶望感との温度差にいまだに落ち着かない気持ちです(笑)

というわけで後日譚妄想です。
ごめんなさいが口癖の依子だったのですが、色んな人にわがままを受け止めてもらったり、はっぱをかけられたりと克服していってくれたと思います。探索メンバーが揃って長身だったのでコンプレックスだった身長のことを気にしなくて良かったのもよかったかなあ。最後の言葉はあれでよかったのか、とも悩みましたし悩んでますけど、ともあれひとつの答えとして心に刻んでいきたいと思います。

改めまして、Syeruさん、ネズミさん、カニまろさん、キーパーのAdamさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様の内山靖二郎様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/20 13:21[web全体で公開]
😶 キャンディ・レイン それから
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
ひとつ。佐久間雨はわたしの幼馴染である。
ひとつ。佐久間雨はわたしよりひとつ年下である。
ひとつ。佐久間雨は花が好きな、優しい男の子である。
ひとつ。佐久間雨は雨粒のような色の瞳をしている。
ひとつ―――。

朝の身支度を整え終え、鞄を取り上げようとして、机の上並んだいくつかの写真立てが目に入った。
そのうちの一つ、実家に残ったアルバムの中からようやく見つけ出してきた写真には、仲の良さそうな3人、わたしと兄さんと、そして佐久間雨が笑って写っている。

会沢さんならもっと上手く話せたろうか。
未谷さんならもっと上手に聞けただろうか。

たぶん答えはイエスで、そして同時にノーだ。

それがどんなにみっともなく、たどたどしいものだったとしても。
ひっそりと死に続けていた彼の純粋を写し取ったような白い白い十字架の中で、わたしが彼と辿った道のりも、苦悩も懇願も、交わした約束も、慰めあった抱擁も。
わたしだけが彼にあげられた贈り物だったと、そう思いたかった。


ひとつ。佐久間雨はわたしの幼馴染である。
ひとつ。佐久間雨はわたしよりひとつ年下だった。

これからその差はどんどん広がっていってしまう。
彼の生きた時間はどんどん過去になってしまう。

けれど、わたしはきっと忘れない。覚えている。
二人で膝を突き合わせて語り合った思い出を、感情を、願いを祈りを。
長い時間交わし合った佐久間雨の物語を。
わたしは抱いて生きていく。

そうやってわたしが佐久間雨と二度目の別れを告げた交差点に優しく降りしきった雨の粒は、彼に貰った飴玉の色に似ているように思えた。

キャンディ・レイン、あなたが最後にくれたもの。

前髪を濡らし、頬を濡らした温かさも。
喧噪をかき消すような静けさも。
薄小金の空に掛かったあの虹も。

全部が奇跡みたいだったあの光景は、どうしようもなくわたしの胸を締め付ける。
そしてわたしを励まし、支えてくれる。
だから。


ひとつ。佐久間雨はわたしの特別な幼馴染である。
そう、いつまでも。
わたしがわたしである限り。

行ってきます、と声をかけた写真立ての傍らで、花瓶代わりのドロップ缶に紫のライラックがふわりと揺れた。

ーーーーーーーー
先日、小笠原ナカジ様キーパーで遠山白様/白糖堂様作の「キャンディ・レイン」に、新米警官、羽戸 詩絵(はねと しえ)で参加させていただきました。

はじめてのソロシナリオ参加でした。始まる前は緊張で喉が渇き、始まってからはダイスロールの重大さに恐れおののき、終わってからは出来上がったお話の切なさと愛おしさをじんわりと味わっておりました。ソロシってしんどけど贅沢なものですね。延々と悩んで進めないでいても辛抱強くお付き合いくださったキーパーの小笠原さんには頭が上がらない思いです。別シナリオのキーパー談義もすごく楽しかったです。

というわけで後日譚妄想です。
いつもいつもぼんやり想像していた設定なんかをきちんと言葉にして出せないのは悪い癖だなあと思いながら、後日譚妄想です。ドロップ缶に活けるのはキンモクセイじゃなかったですね、紫のライラックです。佐久間君を動かすときはピクミンの気持ちになっていると言われましたけど、もうちょっと報われてもいいんじゃないかと思います。そんな全部を詰め込んでみました。いつにもまして同卓様以外には伝わりきらない日記になってしまった感はありますが、どうかご容赦を。

改めまして、キーパーの小笠原ナカジさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様の遠山白様/白糖堂様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/12 14:10[web全体で公開]
😶 知ラナイ家 それから

朝倉太郎丸の病室を訪れると、部屋の主はいつもと変わらず虚空に視線を遊ばせたまま黙って来客を出迎えた。

こちらも勝手知ったもので窓際に向かうと一瞬の逡巡の後、カーテンを開いた。
窓の外には夕暮れの街が広がっている。

ビルの群れは暗がりに息をひそめながら所々を雲母のように煌めかせ、沈みかけた夕日は秋空を橙に灯しながら、たなびく雲を薄紫に染め上げていた。

時が止まったような錯覚を覚えて身じろぎすると、窓ガラスに反射した自分の姿がその所作を真似た。
その表情を注視するが、特に変化は見られない。
平凡な見慣れた冴えない男の顔だ。


そう、もうすっかり片付いた案件なのだ、あれは。

頭を振って窓に背を向けると朝倉は視線だけこちらに向けてきた。
やたら陽気な看護婦さんの言う通り、最初に比べると徐々に回復してきている。
LINEを開くと数日前の朝倉からの着信に目を落とした。
そして思い出す。あの知らない家での一件を。

だいたいずるいんだよ。
俺のせいだ、なんて。
あんな言い方されたらこっちだって怒れないじゃないか。

どうせこいつのことだ。一人でなんとかしようとしたのだろう。
こいつのたすきを継いだ形の俺たちは、最後に報われたような気がするけれど、こいつはどうなんだろう。
あまり気にしないような気もする。そういうやつだった。


持ってきた飲み物を仕舞おうと冷蔵庫を開けてみると、カットされたりんごと日持ちしそうな惣菜がひっそりと収まっていた。
少し迷った後、そのまま扉を閉じた。
これはこれで祈りの一種なのだという気がしたからだ。


あの娘たち、また見舞いに来てたみたいだぞ、と朝倉に声をかけた。

物静かな、けれど妙な説得力のあった縦坂さん。
てっきり本屋かと勝手に思っていたけれど、ティーショップで働いているのを窓越しに見かけて驚いた。
行動的で、泣いて笑って忙しそうだった南ちゃん。
保母さんだったとかでこちらはそう意外ではなかった。彼女の料理からは時折季節外れの花の香りがするような気がした。

どちらも美人で、朝倉がどこでどうやって彼女たちと知り合ったのか聞き出してやりたくなった。
早くよくなって起きて来いよ。
そうしてまた飲みに行こうぜ、学生の頃みたいにさ。

そこで俺らがどんだけ格好良くお前の後始末したか聞かせてやるよ。

ーーーーーーーー
先日、時雨様キーパーで八重樫アキノ様作の「知ラナイ家」に、事務員の仁井谷 円治(にいたに のぶはる)参加させていただきました。

21時に突然クトゥルフしたい、というわがままから実現した卓でしたけど、和製ホラー的な怖さがあって楽しかったです。描写やギミックは洋風な展開が多かった気がしますけど、舞台が日本の一般的な家屋ってだけで勝手に脳みそが和風ホラーフィルターをかけてしまうものなんですね。加えて迫りくる恐怖とちりばめられた罠がどこに潜んでいるかというどきどき感が終始あって、3人でお互いフォローし合いながら進められたのはチームとはいかないまでも仲間感あってよかったです。

というわけで後日譚妄想です。
キーパーの時雨さんがいつもやられていることだそうですが、NPCとの間の親密度を1d100で決めるのが面白かったです。マダラさんちの藍生さんが73とまずまずだったり、柏木さんとこの南ちゃんが32と、それって本当に仲よいの?という数字だったりする中、仁井谷は96を引いて、親友ポジションいただいちゃいました。そういう訳で、導入NPCだった朝倉が、プレイ中ずっと頭の片隅に居ついていて、あいつのためにも生きて帰らないとなあ責任感じそうだしというプレッシャーがあってそれもまた楽しでした。

改めまして、マダラさん、柏木さん、そしてキーパーの時雨さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の八重樫アキノ様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/08 23:16[web全体で公開]
😶 ああ死よ それまで
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
夏の水辺のようにきらめく蒼髪が好きだ。
透き通るような肌が好きだ。
せわしなく動き回ったかと思うと、じっと見つめきて揺るがないその瞳が好きだ。

夢を語る表情が好きだ。
いたずらっぽく覗き込む仕草が好きだ。
時には笑って、時には怒って、俺の名前を呼ぶその声が好きだ。


ああ、死よ。
故郷を焼き、手足を枯らし、肺腑を締め上げる形無き影よ。
思い描いた未来の全てと引き換えに、ただ1日を差し出してくる不条理よ。


甘ったれなくせに、こうと決めたら一歩も引かない一途さが好きだ。
はらはらさせるくせに、信じてみたい気持ちにさせるひた向きさが好きだ。
いつも何かに憧れて、いつも何かを追いかけて、それでも曲がらない強さが好きだ。

おおよそシノビには不向きなお前の長所が、俺に追いつき打ち負かしてくれたことを、俺は嬉しく、安堵し、誇らしくに思う。


ああ、死よ。
出会いの時から既に決定付けられた運命よ。
けれど、お前に追い立てられ引き合わされた彼女との十年は、百年よりも輝いて俺の全てだった。


精一杯の笑顔からこぼれる真珠のような涙が好きだ。
触れ合う手から記憶を通じて感じられる温かみが好きだ。

お前の望みの儘に、永遠と再会を約束したけれど。
俺の我がままの儘に、その指に輝石を添えてしまったけれど。
それでもどうか自由に生きてほしい。
俺とお前の十年が、お前を縛る檻ではなく、お前の背を押す力になってくれるよう。

そう、願う。請う。
祈る。
いつまでも。

ああ、死よ。
お前が刹那に俺を捕えようとも、俺はそれを那由他に刻もう。

ありこ、出会えてよかった。
愛しているよ。

ーーーーーーーー
先日、やなせ様GMで霧島明作の「ああ死よ」に、比良坂機関の八百坂 晶(やおさか あきら)で参加させていただきました。

はーーー、ありこ可愛かった。エモ系のペアシってことで関係性を事前相談したりしてたんですけど、動いて喋る相方は格別でした。打てば響く、打たなくても響くあたりはライムさんの強みだなーと改めて思いつつ、時折弱点をちらつかせてくるのはずるいなー可愛いなあと終始思ってました。戦闘面もこちらの思惑は決まったので有利に進められるかと思いきや、忍法と奥義の噛みあいよく強キャラでした。ありこ格好良かった。こちらも奥義が完全成功なら奥義後出しでもうちょっといい勝負できたかなと思いつつ、負けて悔いなしな展開でこれまたありがたかったです。最初から最後まで楽しかった!ちなみにこちらの奥義の追加忍法、出番がなかったもう一個は「かばう」でした。

というわけで後日譚妄想です。
ちょっと一人称俺で頑張りたくてとっぽい感じのキャラ作ったのですが、一人のシーンで何すればいいんだとか、秘密に触れずに何話せばいいんだとか頭ぐるぐるしてた序盤に、がんがん突貫してくれるありこのキャラクターはほんとうにありがたく可愛かったです。家宝の指輪が欲しくて背景病魔を取ってたんですが、まさかあんなことになっていようとは。
ちなみに、背景病魔とりました報告をした時のやりとりは以下のようでした。
りちゃ:家宝ほしくて病魔ついちゃった(てへぺろ)
ライム:えぇ死ぬじゃん!それすふしぬじゃん!
………かわいいかよ。

改めまして、ライムさん、キーパーのやなせさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様の霧島明様にも感謝です。
またよかったら遊んでやってください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/08 01:19[web全体で公開]
😶 夜華 それから

私はその日、いつものように喫茶ヴェローナで昼下がりを楽しんでいた。

足元には大きな紙袋。
買ったばかりの浴衣が包みの中に淑やかに収まっている。
夏も終盤に差し掛かっており、いささか時期を逸した感もあったが、沸きあがる高揚感を押しとどめるものではなかった。


そして、その勢いで翻訳の練習を兼ねて先日のことを文字に起こそうと考えてしまった。
これがいけなかった。
1時間もしないうちに私はテーブルに突っ伏していた。


何かの記憶違いではないかと、手帳をそっと開いて書きかけの手記に目を落とした。

最初は何もおかしくなかったはずだ。
舞台は夏祭りで、思いがけず美少年と二人きりになるくらいは青春ドラマの範疇だ。
まあ、美少年ではなく実際は年上だったのだけれど。

そのとてつもなく整った顔立ちの、背丈が私の頭二つ分くらい小さい男性と不思議な夜店を巡ることになった。
これもまだいい。不可思議な舞台のせいかそのギャップは好ましく映ったほどだ。

日本に来てからはついぞ聞く機会のなかった詩的な誉め言葉も、声を合わせた讃美歌も夏の熱気に中てられた素敵な思い出と言っていい。


けれど――。
その先を読み返すのに耐えきれず手帳を閉じて再びテーブルに突っ伏した。

さすがにこれは、何というかマニアックに過ぎると思う。
相手が美青年というのがまた背徳感を煽った。

両手で顔を覆っても、頭の中には鮮明にシーンの数々が止めどなく再生されていく。
思わず首筋に触れるとまだほんのり熱を持っているようだった。

とたんに彼の澄ました顔つきと言葉が蘇ってきた。
なんだか無性に悔しくなった私は、勘定を済ませると店を出てスマホを取り出した。
勢いのままに、そらで番号を入力して通話ボタンを押す。


どこからか祭り囃子が聞こえてくる。
今日が近所の神社の夏祭りだったことを思い出して、浴衣姿で彼の前に立つ私を想像した。
少しは驚かせられるだろうか。
そうなるといいなと思いながら、鳴り続くコール音に耳を澄ませた。


翻訳家とは情熱を伝える作業だと思う。
そしてそれはきっと人生においては特別なことではないのだろう。

ーーーーーーーー
先日、柏木様キーパーで草村英雄様作の「夜華」に、アメリカ人翻訳家Angelina Sullivan(アンジェリーナ サリバン)参加させていただきました。

不思議な祭りでわいきゃいしてきた訳です。途中から悪ノリ全開で楽しんじゃってましたけど、これはまずいですよ、まずかったですよね。アンジーはフットワークは軽いけど真面目寄りな子のはずだったんだけどなあ。こんなに日記を書きづらかったのは久しぶりです。楽しかったけどね!終盤の乱ちきの責任割合はキーパーに9割、相方だった天地志乃君のキャラ性能に1割といったところだと思います。願わくば同じ境遇を嘆きあえる被害者が増えてほしいところです。

という訳で後日譚妄想です。
と言っても完全な負け戦というか、終始振り回されてたアンジーに対して志乃君は全くと言っていいほど動じていなかったので、逆襲を試みますという話なんですけど、これがまた勝てる気がしません。絶対無理でしょう。かわいそう!キーパーにはシナリオ概要を伏せて始めたためのマッチングということで責任がありありなので、次回クリチケを5枚くらいいただかないといけないなと思いました。

改めまして、時雨さん、そしてキーパーの柏木さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の草村英雄様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/09/02 00:53[web全体で公開]
😶 白夜の歌 それから
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
ぎゅっ、ぎゅっと砂を踏みしめる音を残しながら二頭のオルフェが白夜の砂丘を行く。
その背に跨るのはフードを被ったひとりの少女とひとりの男。

オルフェが鼻を鳴らすと立ち止まって頭を垂れる。
どちらからともなく二人はオルフェから降りてその鼻先に屈みこんだ。

そこには一輪の花が小さく咲いていた。
ささやかに、けれど胸を張るように、空に向かってその手を差し伸ばしている。

少女は笑い、男もまた笑った。


砂丘は白く、静かで、月の表面のような寂しい光景ではあったけれど。
その地平線には今やカーテンの裾からこぼれる様に薄白い灯りが引かれている。

男が両手の指で四角を作ってその風景を切り取った。
それはいつものことなのだろう、その小さな窓をのぞき込む少女の表情は真剣で、けれどその瞳は輝きに溢れている。


二人は再びオルフェに跨るとフードを被りなおした。
少女が彼方を指さすと男は頷いた。


二頭のオルフェが白夜の砂丘を行く。

ゆっくりと歩き始めたオルフェの背で、男の口からメロディーが漏れ出た。
それは愛についての歌だったろうか。
少女も追いかけるように旋律を紡いだ。

あるいは旅人の歌、あるいは家族の歌、勲の歌に、絆の紡ぎ歌。
尽きることのない会話のように二人は調べを交わし合う。

世界の目覚めを促すように、生命の芽吹きを祈るように。
その唄は空にほどけて、大地に染み渡っていく。


二頭のオルフェが白夜の砂丘を行く。

それは世界の欠片を拾い集める旅であり、世界を調律する旅だった。
たとえ果ては見えなくても胸を張って、信じたままに。

再会を夢見て。


ーーーーーーーー
先日、瑠奈様キーパーでチーム朔様作の「白夜の歌」に、伝説のメカニックの弟子、南波 成美(なんば なるみ)で参加させていただきました。

旅情溢れる3日間の砂丘の旅でした。旅を通して信頼を築き上げていった仲間たち。はらはらしたり、どきどきしたり、悔しかったり、嬉しかったりの末に、みなでたどり着いたゴールの余韻に浸りながら記録を残せる幸せを噛みしめています。ネタバレ回避で畳んだので思う存分叫んじゃいます。オルフェかわいい!シンちゃんかわいい!!
調査チームのメンバーも個性派揃いで、ぶっきらぼうだけど男気溢れるガイドに、超超高飛車お嬢なアイドル、凄惨な過去を滲ませる研究者に、三単語表現が癖のネットジャーナリスト、そして軽ーいメカニック。最初はどうなることかと思いましたが、喧嘩したり助け合ったりはげましあったり、オルフェやシンちゃんも含めて最高のチームになりました。チームForteは最高だ!

というわけで後日譚妄想です。
師匠から預かった工具セットは修理にも戦闘にも危ないところを助けてもらいました。そんな大恩あり尊敬してやまない師匠の元に戻るのではなく、シンちゃんと砂丘に残る選択をしたのは、シンちゃんのこの世界の手助けをしたいという言葉でした。それって世界をメンテナンスするってことでもあるんじゃないか、伝説の整備士の弟子として恥じない仕事なんじゃないかと感じたためでした。もちろんシンちゃんを支えたいというのも8割9割ありましたが。師匠は毒つきながらも許してくれるんじゃないかなと思います。
利巧さんが佐古さんと帰り道の研究を始めてくれるみたいですし、もたもたしてるとこちらが仕事を終わらせる前に呼ばれてしまうので、南波には愛オルフェのパジェロと共に楽しくも気を緩めず、慎太郎君の言葉や日和ちゃんの歌を胸に頑張ってほしいところです。
研究所をベースキャンプにはするでしょうから、皆のオルフェのお世話も任されました(静葉さんのカーディガンのメンテ含む)。

改めまして、じゃーがさん、柏木さん、時雨さん、マダラさん、そしてキーパーの瑠奈さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者のチーム朔様にも感謝です。
また次回、監獄で皆と一緒に遊べるのを楽しみにしてます。
いいね! 14
りちゃ
りちゃ日記
2020/08/25 19:12[web全体で公開]
😶 命の輝きちゃんいいなあ。
大阪万博のマスコットいいですね!どこの子だろ。ショゴスっぽさあるけど、もっと近いのもいそう。かわいいねー。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/08/23 22:39[web全体で公開]
😶 台風の目 それから

気球はぐんぐん上昇していく。
高度計を見ると300フィート、約90mに達していた。
離陸直後には視認できていた光珠姉も、もう点にしか見えなくなっている。

先輩たちはナビゲーターから入る進行方向の地表情報と風向きからてきぱきと機器の調整をはじめた。
わたしは初めてのクルーとしてのフライトで、頭が沸騰しそうになるのをぐっとこらえて必要な作業を頭の中で整理する。
まずは計器のチェックと報告、球皮やバーナー、バラストの状態を確認。
ひとつの見落としが大事故の元になると思うと手が震えたが、なんとかひとつひとつこなしていった。


肩を叩かれて我に返ると、先輩たちが外を指さしている。
いつのまにか水平飛行に入っていたようで、そこには雄大な景色が広がっていた。
山が、畑が、電信柱に電線が、川が、道路が、目の前にいっぱいに広がって、ゆっくりと、ゆっくりと流れ過ぎてていた。
わたしはなんだか泣き出しそうになってしまって、すっご、とだけ口にした。


高度を見ると2300フィート、約700mだ。
スカイツリーも超える高さに自分が浮かんでいるというのは不思議な気持ちだった。

世界には、高度3万メートルを超える記録もあるらしい。
それくらいになると、その環境で死なないためのあれこれも必要なんだそうだ。

空には白い月がうっすらと浮かんでいる。
地球から月までの距離が約40万km。
土星までなら12億kmだ。


しばらくわたしは12億kmの距離を繋いだ去年のクリスマスに想いを馳せた。
5人で駆け抜けた台風の赤霧市。
激しい雨音、おいしそうなパンケーキ、車中のパーティ、病院の待合室での焦燥感。
死ぬほど怖い思いだってしたけれど、
最後に思い出すのは決まって星空の下のあの笑顔だった。


おかえり。

この景色を、彼女にも見せてあげたいな、そう思った。


ーーーーーーーー
先日、Rounin様キーパーで品口凸凹様作の「台風の目」に、気球同好会の大学生、天音 そら(あまね そら)で参加させていただきました。

動画を見て大好きだったシナリオで、視聴済み組が募集されていたのでありがたく参加させてもらってきました。シナリオにやたら厚みがあって動画では通過してないルートが結構あったみたいで、視聴済みとはいえ結構手探り感ありつつ楽しめました。
探索者面子も、探偵組が元刑事のりんさんに民間軍事会社のみさきさんと荒事ウェルカムなツートップだったので頼もしさ満点な半面、一般人枠として諫めなきゃという謎の使命感がうまれて面白かったです。シスター枠(!?)の光珠姉とは幼馴染設定をいただいて時には引っ張っていただき、時には庇っていただきました。また、ヒロインの子にパンケーキちゃんってあだ名がついて結構中盤まで引っ張っていたのもおもしろかったです。
天音は序盤はファンブルを連発してごめんなさいしか言ってなかった気がしますが、終盤、パンケーキちゃん(仮)に発破かけてからはダイス目が神がかっていて頭沸騰しそうになってました。
超長期なセッションになりましたが、その分思い出もたくさんできたなと振り返って思います。

というわけで後日譚妄想です。
天音は気球同好会ということで、セッション中に見聞きした天文学的な距離とは別に、気球に乗ってみて肌で感じる高度との間で感じるものがあると面白いなと思って乗せてみました。パンケーキちゃんが同じことを体験したとき、どんな言葉が聞けるのか、ちょっと想像すると楽しくなってきます。

改めまして、アズマさん、赤茄子さん、時雨さんそしてキーパーのRouninさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の品口凸凹様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/08/23 16:30[web全体で公開]
😶 ひまわり畑のれもねえどはお好き? それから
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)おいらは夏に生まれたってパパさんが言ってた。
けど、そんな昔のことは覚えてないから、いまがおいらのはじめての夏だ。

夏は暑い。そこらじゅうからお日様の匂いがいっぱいする。
おいらはお日様のこと大好きだからちょっとうれしい気分になるんだ。

おいらは夏が大好きみたい。


アキホちゃんちの神社に遊びに行くと、あの日みんなで植えたひまわりがおっきくなってた。
ひまわりたちはみんなお日様の方を向いて楽しそうにしてる。
きっとお日様が大好きなんだろうなって思って、おいらはしんきんかんを覚えた。

新しく仲間になったシキっていう子は、懐かしいみたいな匂いがしてずっと不思議だったけど、それってひまわりの匂いだったのじゃないかしら。
ぐるっと境内を探してみたけど、シキはお出かけしてるみたいだった。
たぶん、また白城のパン屋さんに「こい」っていうのをしに行ってるんだと思う。


おいらもパン屋さんのことはすぐ大好きになった。
お店の近くを通るだけでオーブンが機嫌よく吠えていたり、お皿がかちゃかちゃ笑っている声が聞こえてきてわくわくするし、もっと近づくといい匂いがしてきて、おいらは思わずよだれをたらしちゃう。
焼きたてのパンって、たっぷりひなたぼっこをした後のしっぽみたいにふかふかで、おいらはパン屋さんはきっとすごい術を使ってるんだと思う。


シキは「こい」をしに行けないときは、初めて会ったときみたいな顔をしてる。
なんだか遠くを見てるみたいな、不思議な顔だった。

そんなことを思い出していると、ひまわり畑で貰ったれもねえどの味をなんでか思い出してびっくりした。
あれは、すっぱいみたいな甘いみたいな不思議な味で、ちょっと夏っぽくて、それに文学的だったと思う。


こい、ってなんだろう。
どうやったらなれるのかな?

師匠に聞くのはなんでか少し恥ずかしいみたいな気がした。


ーーーーーーーー
先日、マダラ様の語り部でマダラ作の「ひまわり畑のれもねえどはお好き?」に犬のへんげ柴健太で参加させていただきました。

ずいぶん間があいてしまいました。直後に重ためのセッションが入ったので落差を埋め切れずに難航していましたけど、他の方々のれもねえど回の感想もはずみになってなんとかまとめきれました。素敵な回だったので形にできてほっとしました。

というわけで後日譚妄想でした。
健太も4月で9か月でしたので、もう1歳です。成長早いなあ、なんとか秋までには思春期させてやりたいと思いつつ、今回はおバカ小学生くらいのノリでやらせていただきました。今回も師匠はふっくら物知りで、とと丸はぼーっとしてたり鋭かったりで、アキホちゃんは背伸びかわいかったです。新登場のパン屋さんや古道具屋さん、れもねえどスタンドの双子ちゃんもよいキャラ揃いで絡み足りないくらいでした。
ひまわり畑宛の手紙も師匠たちに字を教えてもらって書いてたりしたいな。

小笠原ナカジさん、Fjagaさん、そして語り部のマダラさん、楽しい時間を本当にありがとうございました。
またよろしければ遊んでやってください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/08/19 20:51[web全体で公開]
😶 気付かせてはいけない それから

階下から灯りが消えるのを待って、僕はいつものようにそっとベッドを抜け出しました。
屋根裏部屋の床は油断するときしむので、足をつくときは注意が必要です。

窓から差し込む月明かりが部屋を幻想的に照らし出し、見慣れた机や本棚も魔法がかかったように不思議な光を湛えています。
見渡すと、お母さんが大事にしていた姿見の中から、僕がこちらを見ているのに気が付いて、思わず僕は眉をひそめました。

寝巻代わりのシャツ姿で鏡の中の僕は何か言いたげに見えました。
唇は動いていないのに、体全体から言葉が浮き立つようでした。

気付かせてはいけません――。


それはあの屋敷で最初に聞いた声にどこか似ている気がしました。

吹き抜けのロビーに、臙脂色のカーペット。
顔が映りそうなくらいに磨かれた手すりに、煌めくシャンデリア。
そして、絵に描いたような幸せな家族。

あの時、僕はそれを少しだけ羨ましく思ってしまいました。


だんっ、と大きな音がして、僕は肩を竦めました。
大方、叔父さんが寝がえりの拍子にベッドから転がり落ちたのでしょう。

現実に引き戻されると、急に冬の夜の寒さが足元から伝わってきました。
手をこすり合わせて、ほぅと息を吹きかけるとそこからじんわりと温かさが広がっていって、その温かさに僕はお兄さんの手を思い出しました。

民俗学者だと言ったあの人は、僕を大人と同じに扱ってくれました。

本ばかり読んで気持ちが悪い、何を考えているかわからない、可愛げのない餓鬼――僕に向けられる標準的なこういった評価に僕は慣れ切っていましたので、お兄さんの態度には最初は戸惑い、けれど大層うれしくも思いました。
僕は自分で思っていた以上に、僕を僕として扱われることを求めていたのだと気づきました。


そのような思索にふけっていると、月に雲が掛ったのでしょうか、部屋は徐々に薄暗がりに包まれていきました。
机や本棚も元の静けさを取り戻していきます。

部屋が見慣れた屋根裏に戻る直前、机の上に長らく伏せたままにされた写真立てが目に入りました。
僕は目を閉じましたが、瞼の裏にその中身が浮んできました。
絵に描いたような幸せな家族。
お父さん、お母さん、わたし、そして弟の有栖。


気付かせてはいけません――。

本ばかり読んでいる、星や花が好きな子でした。
わたしと同じ顔をした、わたしの半身。


気付かせてはいけません――。

屋敷で最後に見たさびしそうな表情が頭の片隅に残り続けていた理由は、きっと自分がある意味で同類だったからかもしれません。


気付かせてはいけません――。

それが滑稽な狂人の芝居だとしても。
粗末な食事でも徐々に育つ身体がそれを許さなくても。

もう少し、もう少しだけ。


いつの間にか雲が切れたようで、明かりが差し込んできました。
ゆっくりと、部屋に魔法が満ちていきます。
僕は直接月の光を浴びたくなって、夜の散歩に出かけることにしました。

ーーーーーーーー
先日、やなせ様キーパーでりじ様作の「気付かせてはいけない」に中学生探索者、伏木 有栖(ふくき ありす)で参加させていただきました。

シナリオ概要のRP重視という言葉を見て、なんとかなるなるという悪魔の囁きとキーパーやなせさんの寛大な許可に後押しされて、初の学生探索者で参加してきました。技能で足を引っ張ってしまったらどうしようかと思いましたが、出目の荒れと相方だったかぼちゃ頭さんに助けられつつなんとか生還できました。よかった。
やなせさんもいつもながら雰囲気のある会場を用意くださって、また、たくさんの登場人物をそれぞれ素敵に演じ分けられていて、おかげで気持ちを途切れさせることなく遊びきれました。
もう一つ初めてがあって、かぼちゃ頭さんがセッションを録画していらして、終わった後に動画をいただきました。終わったセッションを会話や記憶以外で振り返るのはなかなかに新鮮で気恥ずかしくも面白い体験でした。

というわけで後日譚妄想です。
伏木有栖は最初は単なる性別不詳の子くらいのつもりだったのですが、かぼちゃ頭さんが重たい設定付きのキャラクターを引っ提げてこられたので、ノリで「生き残った子」にしてしまいました。また、かぼちゃ頭さんの土屋お兄さんが最後まで有栖を男とも女とも扱わない素敵なプレイをしてくださったので、気兼ねなくはぐらかしながら演らせていただけて楽しかったです。
そんな経緯がありつつこんなことになってしまいました後日譚妄想でした。実際は叔父さん宅には余分の部屋がなく仕方なくだったりなんだろうなと思いつつ、書きながら盛ってしまいましたが妄想ということで。

改めましてかぼちゃ頭さん、そしてキーパーのやなせさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者のりじ様にも感謝です。
また一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/08/10 13:42[web全体で公開]
😶 カーネーションは凛として枯れる それから
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)2020年10月。
僕は野薔薇零の墓前に立っていた。
小雨がしとしとと降り、他に誰もいない霊園の静けさをことさら際立てていた。
霊園からは街が一望でき、そこにはビル群やテレビ塔が黙とうを捧げるように厳かに林立していた。

僕らは罪の意識という脆い砂の土台に建てられた尖塔みたいなものだった。
他にどうすることも出来ずひたすらに天を目指した。
絶対に届かないと、絶対に終わることがないと、心のどこかで気づきながら。
天才なんていう肩書は、その孤独で純粋な祈りと懺悔と呪いの副産物でしかなかった。


もう君の姿を幻に見ることも少なくなってきた。
凄惨な光景と言っていい幻覚だったけれど、それが見えている間は僕は君のことを、君が背負っていたものの一端を、僕が与えられた救いを、そして君にあげられなかったもの全てを鮮明に思い出すことができた。
『かっこいい、面倒見のいい、一生懸命な零ちゃん。』
君のまねごとをしながら、君の足跡を少しでも辿ろうとがむしゃらに生きた2年間……人が変わったみたいだって訝しがられたりもしたけれど、喜んでくれる人たちもたくさんいたよ。

島での日々が、館の主との語らいが、そして君の在り方が、僕に思い出させてくれた温かかった母さんの思い出。
僕の話を静かに嬉しそうに聞いてくれた母さん、学校からの苦情に困った風にしながらも頭を撫でてくれた温かい手、好き嫌いで食べ残しをしてよく叱られたこと。
そんな全部が、認めたくない罪と一緒に目を背けていたそれら全てが、僕に罪と一緒にそれでも生きる意味を教えてくれた。生きなおさせてくれた。

僕は君に救われたんだ。

だから同じように君にも思い出させてあげたかった。
あかりさんとの大切な日々を。
あの夢の光景の他にも広がっていたはずの景色を。
止まらないで、と言ったというあかりさんが望んでいただろう行く先を。
脆い砂の上にそびえ続ける尖塔の、足元に土台を打って、杭を打って、凛とした君が君であるままに、それでも建ち続けていられるように。

そうやって僕は、君の共犯者になりたかったんだ。


クグロフの包みと、紅茶の茶葉を墓前に供えた。
檸檬のクグロフをひとつとり、齧る。檸檬のかすかな苦みがゆっくりと口に広がった。
天を仰いで唇をかみしめる。そうやって雨が降りかかるにまかせて立ち尽くした。


しばらくして雨はあがり、雲間から光が差し込んできた。
傘をたたむと、墓前に向き直り、そっと触れる。

もう君の姿を幻に見ることも少なくなってきた。
でも、なんとか間に合ったよ。
これからどうするかはおいおい考えるけど、ちょっと旅に出ようかと思う。
あちこちを周って、そうして死にぞこなった意味をもう一度考え直してみるかな。
答えが見つかったらまた会いに来るよ。これが今の僕のエゴだ。
じゃあね、元気で。


季節外れの訪問者が立ち去り静寂を取り戻した霊園の片隅に、小さな温室が佇んでいる。
その温室には、時刻や季節の移ろいにあわせてさまざまな灯りが差し込んで、そこに植えられた素朴な野ばらを包むだろう。
朝露が弾く柔らかな朝日が、力強い日差しが、切ない夕焼けが、囁くような星の瞬きが、静かな月明かりが。
いつまでも。いつまでも。

ーーーーーーーー
先日、あひる様キーパーで英エイスト様作の「カーネーションは凛として枯れる」に建築の天才、都築 建(つづき たける)で参加させていただきました。

何度か一緒にまわらせてもらってるメンバーだったのですけれど、みんな会うたびに個性が磨かれて素敵になっていて、マダラさんの時浦君は熱い語りと心が毎度ずんと響いてきて何度も耳目が釘付けにされたし、こるめさんの二階堂さんは周りへの気遣いを持ちつつ押さえるところはしっかり押さえて素敵だったし、柏木さんははらはらどきどきさせながら他では見られない展開を見せてくれました。そしてもちろんこの濃密な舞台を作り上げ、気持ちを引っ張り続けられる回しをしてくれたキーパーあひるさんも含めて、豪華なメンバーだったなと本当に本当に思います。

というわけで後日譚妄想です。
こんなん泣くわあああああ。セッション中もうまく喋れないくらい泣いて、終わってからも泣いて、これを書いてる今も泣いてます。どうしようもなく悲しいけれど、それだけじゃないです。野薔薇零という存在は、都築健に、そして都築健を通してプレイヤーの自分にも大切なものを残してくれました。大げさに言うと生きる意味のその一つと言っていいと思います。
大変で、大変で、本当に大変な2日間と6時間だったですが終わってみればあっという間だったなと思います。事前にあひるさんから登場NPCの何人かは参加者を見ながら、NPCたちの生い立ちから組み上げると聞かされていて、これは大変なことになった、と思っていたのですが、予想を遥かに超える厚みでした。自分は動き出しが遅くなってしまったこともあって、少しでも並んで立てるように積み木を積むのに必死でした。崩されるために積んだのですが、何も残らないのだけは絶対に嫌で、空回りはしてたとしても、全部を振り絞って頑張れたなあと、それだけは言えると思います。
都築としてはあの時あそこで死んでもいいやと思った場面があったのですが、エミリアちゃんとの友達設定やダイスに生かされてしまったので、生き残った人間がやるべきことをしよう、したい、と思った後日譚妄想でした。この翌日からの皆からの連絡には、世界のあちこちの写真と一緒に都築の近況が届けられると思います。

結局、どうすればよかったのかは聞かなかったし聞けませんでした。掬い取ることができなかったそれらは彼女のものだと思ったし、こちらは想像して向き合って行こうと思います。
あひるさんには大切なキャラクターだった彼女と引き合わせてくれて、申し訳なさもありつつ、それにも増してとにかく感謝でいっぱいです。

いつもはネタバレ避けた日記に頑張ってしてるのですが、今回はさすがにネタバレは回避できてる自信もつもりも皆無だったので畳んじゃいました。
改めましてマダラさん、こるめさん、柏木さん、そしてキーパーのあひるさん苦しくも楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の英エイスト様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/08/10 13:33[web全体で公開]
😶 わだ、わだ、ががい それから
だからわたしは言ってやったわけよ、と勢い込んで言うとビールを煽った。
空になったジョッキをテーブルに勢いよく降ろすと焼き鳥を頬張る。

きしゃこちゃん聞いてる?でね、

今日ね、まだ今日よね。そう、さっき。夜勤に疲れて帰宅したわたしは緊急措置としてソファーにダイブして回復体位を取っていたの。
わかる?もう一歩も動けない、誰か代わりに顔洗ってご飯食べてお風呂入って歯磨いておいてーって時あるでしょ?ない?あるよね、横須賀君、あるよね?

そしたら智也のやつが、あ、弟ね。昔はあんなに可愛かったのに。くそう、その智也がね、言うに事欠いてね、

そこまで言うとわたしは立ち上がって斜めに見下ろすポーズを取って声色を作った。
「姉ちゃん、ちゃんとしろよ。また嫁の貰い手がなくなるぞ」

少し間を置いて着席すると、テーブルをばんっと叩いた。
ひどくないっ??!昔はあんなに可愛かったのに、最近は口を開けばお小言で、お前はわたしの母ちゃんかっての!昔はね黙ってタオルを持ってきてくれたりね、甘いものを持ってきてくれたりね、してたの。教育を間違ったわー。友田ー、寝るな!聞け!

わたしもかちんと来たから、亀麿荘でのことがあったから気が大きくなってたしね、つい言っちゃったのよ。嫁の貰い手?あるわ、ばかたれがあ。って。

そしたら智也のやつ、ぎょっとした顔して「姉ちゃん…そいつちゃんと人間か?」っておい!わたしは何か?オランウータンと番ってんのがお似合いってか!
あんまり腹がたったから蹴り倒してそのまま出てきてやったわ。ごめんね、急に呼び出して、ありがとうね、持つべきは友達だわ。あ、店員さんおかわり。


わたしだって日々不安もあるわけよ、だってね結局きしゃこちゃんだけだったでしょ、いろいろのノルマ達成したのって。みんなに幸せをっていう約束疑うわけじゃないけど、それってちゃんと玉の輿?っていう、共通認識取れてるかなっていう。

だからね、こんど遊びに行かない?みんなで、亀麿荘に。
行こ、ね、決まり。じゃあ日程はね、
と言って手帳を取り出した。表紙は2020年の基本ラッキーカラーの赤色だ。
開いたページに挟まれた漆塗りのしおりから楽しそうな笑い声が聞こえた気がした。

ーーーーーーーー
本日、こるめ様キーパーで山吹紗々様作の「わだ、わだ、ががい」に玉の輿に乗りたい水野 揚羽(みずの あげは)参加させていただきました。

えもいわーーー。えもかった。
こるめさんはKP初作品とのことでしたけど、独特の素朴な感じが舞台にマッチしていて、みんなみんな結構とんがったキャラクターたちだったのに、しっかり優しく包み込んでくれていました。怖いところはじんわりとくる怖さだったし、和室の安心感、おいしそうな食事、気持ちよさそうなお風呂、田舎のタクシーのあるある感。全部全部がかみあっていて素敵なひとときでした。
登場人物たちも本当に味があって新たな一面を覗かせるたびにみんなでわーきゃー言ってたのもよい思い出です。とにかく、みんなではしゃいで、みんなで悩んで、みんなで大事に思って、みんなで頑張った、そんな実感でいっぱいです。よい旅でした。

というわけで後日譚妄想です。
ちょっと自キャラの関係者というのを作ってみたくて、以前別卓でこるめさんと同卓させてもらった水野卓也というキャラクターの姉で作ってみました。ぐうたらで弟をこき使う姉というところから、宿泊すると玉の輿が叶うという亀麿荘の設定が加わってわりとすんなり出来上がってくれた水商売(バー)でのバイト経験がある看護師(32)でした。
フィシーさんとこのきしゃこちゃんには「そんなこと言えるのもあと5年だからね」ってすごんだり、じゃーがさんとこの横須賀君には年上甲斐皆無で1回勝負を泣き落としで3回勝負にしてもらったりとにかく玉の輿!というプレイで遊びつくせて満足満足でした。そんな彼女と一緒に旅してくれた素敵な仲間たちだったので、こんなのにも付き合ってくれるんじゃないかな、付き合ってくれるよね、付き合ってねお願いという後日譚妄想でした。
ちなみに智也の「そいつ人間か」発言は、彼は彼で大変な目にあっていて姉への心配からの発言だったのですが、言葉選びがあれでした。ちょっと不器用なキャラクターだったので仕方ない。

改めましてフィシーさん、じゃーがさん、そしてキーパーのこるめさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の山吹紗々様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/31 19:59[web全体で公開]
😶 涅槃館殺人事件 それから
サイレンの音が遠のいていく。

松ヶ枝公園で起きた事件はしばらくの間、お茶の間を賑わせ、そうして次第に人々の記憶から消え去っていった。


公園の一角、とある建物の暖炉に一欠片の燃え差しがくすぶっていた。
手紙か何かだろうか、途切れ途切れの文字が読み取れる。

■さん、■■■なさ■。■■ていま■。

ーーーーーーーー
先日、あひる様キーパーで赤兵衛様作の「涅槃館の殺人」に、ホテル専門学校生 遠野 真宵(とうの まよい)で参加させていただきました。

あひるさんすごいなあ、という折られっぷりでした。洋館からの招待状に続き連敗です。次は、次は、反省を活かして頑張りたい!でもあれです。相方だったマダラさんの常盤稔名探偵はものすごく名探偵だったので、ご一緒できたのは自慢して回れると思います。格好良かった。あと今回RPって難しいなって思いました。キャラ目線で進行についていけてなかったせいで絶好のトスを空振ってしまったのは地味にショックでした。次の日になるとこうしたらよかった、この時はこう言いたかったというのがどんどん湧いてきて困ってしまいました。。頑張ります!精進します!

というわけで後日譚妄想です。
と言ってもあまりオープンに言うことはないかなあ。あえて言うなら涅槃館の殺人えかった!相方の格好いい名探偵シーンを拝みたい方には本当にお勧めです。それ以上は何を言っても超高速でブラジルまで竪穴掘って飛び込みたくなるのであれです、ごめんなさい。

改めまして、マダラさん、キーパーのあひるさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様の赤兵衛様にも感謝です。
またよければ懲りずに遊んでやってください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/31 01:59[web全体で公開]
😶 氷の姫君 それから
熱い珈琲にドーナツを浸して頬張る。
糖分が体中に染み渡るようで冬にはこれが何よりの御馳走だ。

空になった紙コップをごみ箱に放り込むと、マフラーを巻きなおして歩き出した。
岐阜県郡上市は今日も冬晴れで、澄んだ空気に日の光が明るく気持ちがいい。
陽気につられて目的地の一駅手前で降りて歩くことにしたのだった。


信号待ちの間、手袋をした左手を無意識に摩っているのに気づいて手を離した。
もう違和感も薄れてきたというのにどうにも癖になってしまった。

全てを終えて帰参し、勝手をした詫びにと指を詰めた俺に、若頭は「若いのの前じゃ言えないがそれは生き指だと思っているよ」と言ってくれた。
それは最終的には組の利益に繋がったからという訳ではないことが素直に伝わってきて、先代の満足した顔が目に浮かぶようだった。

そんな訳で比較的円満なけじめだったこともあって、それで堅気さんたちに要らぬ気遣いをさせないために義指をつけてもらうことにしたのだが、最近の義指は気持ち悪いくらい精巧にできていた。
あまりによく出来ているもので、その後の調子を聞かれて「詰めた意味がなくなりそうだ」と返信したら、怒りスタンプを大量にいただいてしまった。


目的地の料亭につくと、店には入らず裏手にまわって縁側の老人に会釈をした。

お互いの事情が落ち着いてからは、折を見てはここに剣術を習いに通っていた。
刺すならドスでいい。
タマを取るならハジキでいい。
ポン刀を習おうと思ったのは護りたいものが増えたからだ。

ひゅう、と音を立てて迫りくる木刀を斜めに構えた刀で受け流した。
つもりが、ずしりと重みが加わりこちらの刃が後ろにはじかれてしまう。
困った顔をしていると、こう、と体捌きを見せてくれた。

相手の勢いを逸らそうとすると力負けすることもあろうが、体を捌いていなせば横から押せるし懐に入り込めもするのだという。
流れるような動きからは彼の実直さと研鑽の重みが感じられた。


稽古を終えて世間話をしていると、表から賑やかな声が届いてきた。
老人が笑って菓子と茶を用意してこようと立ち上がる。
それを見送って庭の梅の木を眺めていると、一陣の風が吹いて庭埃を舞い上げた。
嫉妬かい、親父さん。と空を見上げた。

あの時、取り上げないでくれてありがとうな。
後生だから人間の一生分くらいはこっちに置いてやってくんな。
だってさ、ツンと澄ました顔だって悪かないが、あの娘にはお天道様みたいな笑顔が一番だって俺はそう思うンだ。


ーーーーーーーー
先日、Adam様キーパーで魔王様作の「氷の姫君」に、暴力団構成員の安藤 七海(あんどう なつみ)で参加させていただきました。

人生2度目のHOありのセッションでした。そしてHO4に暴力団構成員とあるのを見て遠慮もなく飛びついてしまいました。譲ってくださった同卓のみなさん本当にありがとうございました。他ではなかなかやらないだろうキャラクターで存分に楽しめました。また、キャラクター同士の関係性もすんなり取らせていただいたおかげでアウトロー職ながらみんなのために動けたのもありがたかったです。

というわけで後日譚妄想です。
セッションが終わった後、見学席の話も読ませてもらったのですけど、その中で一番笑ったのが「ママが4人いる」でした。ほんとうにね(笑) きゃっきゃうふふ楽しかったなあ。とはいえ、それだけではなく、遠野刑事は文句なしにヒーローだったし、市川先生は安定安心のヒーラーだったし(えぐれなかったのもお医者さんぽいなと思いました)、逢坂さんの体の張りっぷりは見ていて眩しく羨ましかったです。3人の生きざまはかなり安藤のその後に影響したと思います。という後日譚妄想でした。お陰で安藤は今日も元気です。ありがたい。舎弟たちとも仲良く甘味パーティをやっております。

改めまして、こるめさん、じゃばさん、ゆねさん、そしてキーパーのAdamさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様の魔王様にも感謝です。
Adamさんのとこではここからキャンペーンできるそうで今から楽しみです。またよろしくお願いいたします。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/28 21:10[web全体で公開]
😶 鈴鳴祭で会いましょう! それから
うだるような残暑の中、今日も古書店なつめは開店休業状態だった。

僕は人が来ないのを良いことに、二年前一度も上手くいかなかった祭り囃子の譜面づくりに取り組んでいた。
膝の上では唯一の常連客である黒猫がくつろいでいる。

記憶を頼りに筆を走らせ、時には和笛で音の調子を確認する。
黒猫が尻尾で叩いてくるのを頭を撫でて構うが、心は譜面にくぎ付けだった。

何度か繰り返したがやっぱり何かがしっくりこない。
音程やリズムを感覚的には拾えているはずなのに、いざ譜面に置き換えようとするとどんな音階にも当てはまらなくなってしまうのだった。


煮詰まって伸びをするとそのまま後ろに倒れこんだ。
天井の木目を数えていると、腹まで猫が移動してくるのを感じた。
観念して笛を手放すと、手の先の方に積み上げられた手紙の束を見やった。
そこからは何枚かの写真がはみ出している。

写真を引っ張り出すと一枚一枚手繰っていく。
それは昨年の晩夏に訪れた村で記録だった。
神様の掌に抱かれた、ただひとつの音をなくしたあの村の。

夏草の生い茂ったバス停、空をぐるりと切り取った稜線。蝉の声が聞こえてきそうな夏草の道に提灯の列。
何度も恐ろしい目にあったはずなのに、半年も経った頃には夏の蜃気楼のように薄らいでいって思い出すのは他愛もないことばかりだった。
豪華な夕飯、風呂につかりながら眺めた夜空、アイスを頬張る男女、卓球対決にカラオケ大会。


ふと脳裏に音が浮かんだ。

写真を放り出してがばりと起き上がった。
寝床から叩きだされた黒猫が抗議の声を上げるのを無視して筆を走らせせる。
かつて聞いた音律とは似ても似つかなかったけれど、なんとなく確信があった。


譜を起こし終えるともう日が傾きかけていた。
気もそぞろで居間をぐるぐると歩き回っていると、玄関の方でバイクの止まって走り去る音がした。
郵便受けを覗くと手紙が一通届いていて、中には一枚の写真が同封されていた。
懐かしい顔が並んでいる。

蝉の声が止まり、一瞬の後また大合唱が始まった。


ポケットで携帯が鳴りはじめたが、相手を確認する前から心は山間の緑豊かなあの村に飛んでいた。

そうだ、鈴鳴祭に行こう。

ーーーーーーーー
先日、お水様キーパーでワタガミ様作の「鈴鳴祭で会いましょう!」に、歴史資料研究家の夏目 響(なつめ ひびき)で参加させていただきました。

このセッション、6月6日に申請してから丸2月近くずっと心待ちにしていたセッションでした。だって、鈴鳴祭で会いましょう!ですよ!タイトルが。こういうノスタルジックな舞台に弱いのです。内容の方も2日間かけてたっぷり田舎暮らしを堪能できました。NPCも可愛かったり切なかったり優しかったり怖かったり、よりどりみどりでキーパーさんは大変だなあと思いながらも楽しませていただきました。夏にさしかかろうかというこの季節にこの物語を味わえてほんとうに幸せだったなあと思います。

というわけで後日譚妄想です。
製作:譜面スキルを75%も持ち込んでいたのに4回くらいチャレンジして全敗だったのでたぶん生還してからも悶々と取り組んでいるのではという話でした。少しは恐怖的な後遺症を持たせようかと思ってずいぶん悩んだのですが、どうにも夏目が能天気で「きもっ」くらいで済ませちゃって壊れてくれませんでした。最近少しリアルSANチェックが鈍い気がする。集中せねば。ともあれ3人の愉快な同行者たちや村の人たちとお祭りの日々を過ごすのが楽しみです。

改めまして、木枯らしさん、ゆいさん、さかぜさん、そしてキーパーのお水さん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様のワタガミ様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/24 13:06[web全体で公開]
😶 G県連続通り魔殺人事件 それから
ゆっくりと湯舟に半身を沈めて右腕を差し伸ばすと、腕の指先から水滴が、ひとつふたつ、湯に落ちていく。
その波紋が歪んだ水鏡のように事件の断片を浮かべては揺らいで消えていく。
その様子をわたしは愛おしく見つめていた。


多くの脱落者を出しながらもG県連続通り魔殺人事件調査チームはその忍務を終え、報告を終えたわたしは慰労を兼ねて傷を癒すため隠れ里に逗留していた。

首代こそ持ち帰ることができなかったものの、連続通り魔被害の拡大を食い止め、データも十分に持ち帰ることができた。
やや斜歯忍軍に利する結末となったことで比良坂機関は苦い顔をしていたそうだが、表立って難癖をつけられることもなく、円満に調査チームは解体された。
そうしてわたしたちは各々自分たちの居場所に戻っていった。

あの子たちは今ごろどうしているのかしらね、と独りごちた。
湯舟から立ち上がると、傷を繋いだ仮布が湯を含んで光を散らした。


当てがわれた自室に戻ると衣桁に掛けておいた友禅が出迎えてくれる。
事件の後、取りつかれたように染め上げたそれは今朝最後の洗いを終えたところだった。
本当に素敵な色合いだった。
紅葉色の流しに海老色、深碧、柘榴色、花萌葱を絡ませて。早秋を切り取ったような流れ霞みには薄花色と丹色の菊が檳榔子黒吸い込まれてるように置かれている。

ああ、ああ、わたしはこれのためなら幾度でも命を懸けよう。
染め残した糸目の白から鍔迫り合いと息遣いが聞こえてくるようで、頬ずりをして余韻を楽しんだ。


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先日、やなせ様キーパーでお洒落泥棒様作の「G県連続通り魔殺人事件」に、斜歯忍軍・指矩班の小布施 祢子(おぶせ ねこ)で参加させていただきました。

うん年ぶりのシノビガミでした。版も変わって浦島な部分もありましたけど、感情の結びどころやタイミングといった情報戦にはすぐ勘所を戻せてなんとか忍務達成することができました。斜歯忍軍は機械や道具の開発、運用に特化した集団で、舞台装置に使える小道具大道具がバリエーション豊富なのが魅力でした。小布施祢子は布使いということで布を残してどろんとしてみたり、繁華街の地面に突然布の道を出現させたりとRP的に面白かったです。

というわけで後日譚妄想です。
信条が我(自分の利益優先)だったこともあってかなり好き勝手してしまいましたが、配役も相まってきれいにはまったので演じていてとても楽しかったです。メインフェイズでの誰がどう動くかを予想しながら進めた情報戦も、仲間と背中を守り合いながら乗り切ったクライマックス戦闘もシノビガミしてるなあと感慨深く楽しかったです。狂気と愛情と神と正義の入り混じった大活劇で、シナリオあってのことではありますが、やっぱりひとりじゃこんな吹っ飛んだ話は絶対作り上げられないと思います。因縁の残った終幕でしたのでどこかでまた彼らに会えるのが楽しみです。いつでも力を貸しますよ!

また、オンセンでシノビガミってあまり見ない気がしていたのですが、実際にプレイさせてもらって、「ああ、GMが部屋作るのが大変だからかあ」と思いました。シーンは固定で11個作れば済むのですが、秘密や居所の処理、感情の可視化などこまごましたものが沢山沢山必要で、置いてうるさくならないように、でもちゃんと見やすいようにと気を配られていてやなせさんの手間とセンスと努力に感心感服でした。

改めまして、かぼちゃ頭さん、ライムさん、ぎゅべっふぃさん、シーケルさんそしてキーパーのやなせさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様のお洒落泥棒様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/21 00:20[web全体で公開]
😶 最果てのレイル それから

ホームに続く階段を駆け下りて、着いたばかりの地下鉄に飛び込んだ。
息を整えながら扉が閉まる音を背中で聞くと、我に返ってしゃんと背中を伸ばした。

がたごとと走る列車の窓から見えるのは真っ暗な壁と、線みたいに繋がって過ぎ去っていく蛍光灯の灯りだけだったけれど、わたしには他のいろいろの景色が重なって見えていた。

青く光る絨毯に珪砂を流した空の河、ぼぼぼぅと響く蒸気の発露。
子守歌みたいなやさしい声、頼もしい不敵な笑み。
ちょっと生意気な声に、愛らしい笑顔。

誰もかれもが迷子だったけれど。
それが最果ての星座を巡ったわたしたちの物語。

普通ならきっとすれ違うこともなかったわたしたちは確かに線で結ばれた。
これまでどんな時を生きてきたとしても、これからどこに向かっていっても、きっとわたしたちはひとつの星座だ。瞬いて、想い合って、物語になる。


メールの着信音がして確認すると会沢さんが落ちあう場所を知らせてきていた。
病院近くの喫茶店で、リンクを開くと落ち着いて雰囲気がよさそうな店だった。
混み始める前に奥のスペースを確保している辺りが、言葉にはしないが二人に気を使っているのだろう実にあの人らしい周到さだと思った。

思えば未谷さんが本を出している出版社に連絡を入れたのだって会沢さんと同時くらいだったらしいのだけれど、わたしはうっかりファンレター係に連絡してしまったものだから危うく見落とされそうになっていたらしい。
フォローしてくれた未谷さんのメールは文面からも彼女の声が伝わってくるようで、こちらもゆっくり読んでしまう。
ゆっくり読んでいるうちに気持ちが落ち着いてきてしまうだから本当にすごい人だと思う。

列車が揺れた拍子に窓に映った自分の顔に気が付いて、二、三度瞬きをした。


車内アナウンスが次の駅への到着を告げた。
何人かが座席から腰を浮かせて、ぞろぞろと扉の前に集まってくる。

民間人を守るのが警察の役目だからな、と兄さんが毎日のように言っていたのを思い出した。
ついに帰らなかったあの日の朝もそうだった。
いま思えばあれは自分自身への約束だったのかもしれない。
どんな時にでも自分の望みを手放さずにいられるように。
兄さんの最期は結局誰にもわからず仕舞だったけれど、きっと兄さんらしい選択をしたのだろう。

わたしはこれから確かめに行く約束を思って見つめた両手をそっと握った。
それは悲壮感でもない、使命感でもない、あたたかくて、きらきらした約束の星座。

兄さん、わたしにもできたよ。


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先日、じゃーが様キーパーでホリ様作の「最果てのレイル」に、新米警官、羽戸 詩絵(はねと しえ)で参加させていただきました。

えもいからね!と言われての参加だったので心の準備はできていたつもりだったのですが、いやあ、えもかったですね!ちりばめられた描写やキャラクターたちも勿論でしたけど、小笠原さんの口調も、マダラさんの休憩中の熱弁も、じゃーがさんの語りもすべてが積みあがった最高の列車旅でした。キーパーしてくださったじゃーがさんには、いろいろサービスいただいてそれもあって心残りなく繋がれたような気がします。また最後にはすてきなお土産までいただいてしまって、うれしくて今回つい自キャラ語りまで入れてしまいました。

というわけで後日譚妄想です。
すでに小笠原さんが素敵なそれからを読ませてくださったので、なんとかアンサーを返したいと思ったのですが、いつもながらあくまで妄想、もしかしたらのそれからなので!と予防線を張りながらの書きあがりになりました。今回は勢いあまってよそ様の子まで動かしてしまっていつも以上に落ち着かない心持ちですが、作品や物語、一緒に過ごしたみなさんへのファンレターにはなっているつもりです。です。

改めまして、小笠原ナカジさん、マダラさん、そしてキーパーのじゃーがさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者様のホリ様にも感謝です。
またよければ一緒に遊んでください。
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りちゃ
りちゃ日記
2020/07/19 16:16[web全体で公開]
😶 メビウスの輪:Ultimate それから

人ごみにもみくちゃにされながらゲートをくぐった。

出口が近づくと熱い空気がもわもわと押し寄せてくる。
その肌触りは懐かしいようにも思えた。

今日は連休の初日で、うちは心の故郷と言える場所を訪れていた。
長時間揺られていたせいで体はすっかり強張っていた。思い切り伸びをすると活力がみなぎってくるみたいだった。
移動中何度か寝て起きてを繰り返したが、そのたびスマホを開いて目当てのメニューがないことに気づいて彼女の顔を、声を、思い出した。


伝説のオカルトマニア尾刈斗真莉愛は、期待以上に変態的で活動的で実力派で能弁で扇動的で魅力的で、つまりは正真正銘の伝説だったのだ。
彼女は誰も知らない世界をひょいと持ち上げて、繋ぎなおしてしまう。
周りの人間は見知った景色のはずが表と裏がいつの間にか入れ替わってしまったみたいなそんな気持ちにさせられるのだ。
うちも数週間前に彼女の家に呼ばれて体験した不思議の数々と共に、いや、もしかしたらそれ以上に彼女そのものに圧倒され、世界を塗り替えられ、まいってしまっていた。


24歳にもなると誰だって世界ってこんなものだと定義してしまうと思う。
うちも自分の未来にじゃなくて、本や画面の向こうにあるどこか遠くの世界に不思議を求めるしかなくなってしまっていた。
だけど、うちは魅せられてしまった。思い出してしまった。
そうだ、うちらはまだ何者にだってなれるのだ。
勇者にだって、錬金術師にだって、なんなら魔法をかけられたお姫様にだって。


建物をでるとまぶしい太陽が照り付けてくる。
青くて広い空、雑多な喧噪、ビビットなカラーの建物たち。

胸がどきどきして、顔中に笑みが広がるのがわかった。
リュックの紐に両手をかけて、さあ、行こう!と自分に声をかける。

伝説の先輩をイメージして、大手を振って颯爽と。
昨日のうちが知らないうちを探そう。それだってうちにとっては未確認生物だ。
未来は誰にとっても未確認なんだから。

橙色のシャツを着た黒人の男が満面の笑みでフルーツを差し出して何か話しかけてくる。
足を止めて振り返ると笑顔で答えた。

ごめんね、うち、プエルトリコ語わっかんないんだ!


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先日、ミランディス様キーパーでミランディス様作の「メビウスの輪:Ultimate」に、UMAマニアのぐうたら会社員、千波 葛(せんば かずら)で参加させていただきました。

以前、別シナリオのHardモードで全滅した身としては胸を借りるつもりで参加していたのですが、見事クリアー!しかも完全クリアといっていい達成度でした。自分もそこそこには活躍できた手ごたえあって大満足でした。ああでもないこうでもないと議論しながら進められたのがほどよいストッパーになったり気づきが生まれたりで良かったのかなあと思いました。

というわけで後日譚妄想です。
伝説のオカルトマニアである尾刈斗真莉愛こと行方不明子に自宅に招待されたことが発端だったのですけど、この行方不明子がとにかくやばい子で、呼ばれた面々で特に面識ある人達の持ち上げでどんどんやばい子になっていくのが面白かったです。いくつになっても冒険家、しかもブレーキのついてないタイプで、千波としては話には聞いていてもかなりの衝撃があったと思います。それこそ、次の連休でHNとして使っていたチュパカブラを探してとりあえず南米に飛ぶくらいには。
キャラクター的には自己紹介がふわっとしてしまって話中の関係が薄くなってしまったのがもったいなかったですが、同じ行方不明子被害者の会として仲良くしていただけるとうれしいです。

改めまして、ココさん、じゃーがさん、boxさん、こるめさんそしてキーパー兼シナリオ製作者様のミランディスさん楽しい時間をありがとうございました。
またよければ一緒に遊んでください。
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